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脳出血の症状とその深層

           

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この記事を読んでわかること

脳出血とその主な症状
脳出血症状の早期発見と対応
症状から見る脳出血の深刻度


脳出血は、突然の頭痛や片麻痺、呂律障害などの症状が出現するというのが典型的ですが、初期症状は軽い場合もあり、注意が必要です。
脳出血の症状の中でも、意識障害などは深刻な状況を示しているといえます。
この記事では、脳出血の症状や治療法、そして再生医療の可能性についても述べていきます。

脳出血とその主な症状

脳出血の経過MRI
脳出血とは、脳の血管が破れ、脳の中で血腫(けっしゅ)という血の塊が出来てしまう病気のことです。
原因の多くは高血圧で、その他には脳動静脈奇形や全身の血液疾患などもあります。
脳出血の初期症状としては、脳血管からの出血が少ない場合には、軽い頭痛や吐き気などの症状のみのこともあります。
しかし、出血量が増えると、脳を圧迫し、脳神経細胞にダメージを与え、その部分の機能を障害します。
脳出血が起こりやすい場所は、大脳の被殻(ひかく)が最も多く、視床(ししょう)、小脳、脳幹、皮質下出血などにも起こります。
では、代表的な脳出血の症状を部位ごとに記載します。
症状を解釈することで、脳出血が起こっている部位を推定することに役立ちます。

被殻出血の症状

出血した脳の部位と反対側の半身麻痺やめまい、手足のしびれ、感覚麻痺が生じます。
重症な場合では意識障害も起こります。

視床出血の症状

被殻出血と同じような症状が現れます。
視床痛という、半身の痛みが後遺症として残ることもあります。

小脳出血の症状

突然の回転性めまい、歩行困難、頭痛や嘔吐という症状が現れます。

脳幹(橋)出血の症状

突然の意識障害や呼吸の異常、両側の手足の麻痺などの症状が現れます。

脳出血症状の早期発見と対応

脳出血の初期症状としては、「突然の頭痛」に加えて片麻痺、言語障害、失調、視覚障害などがあります。
こうした症状が現れた場合には、救急車を呼ぶなどして、一刻も早く、専門的な病院を受診してください。
脳出血の治療は、原因や出血部位と重症度などにより治療法が決まります。
高血圧が原因となった脳出血では、血圧を下げてコントロールする薬を使います。
そして、出血で脳がむくんだことにより脳内の圧が高くなっているため、むくみをとる抗浮腫薬(こうふしゅやく)として、グリセロール、場合によってはマンニトールという薬を用いることもあります。
血腫が大きく、被殻などの手術できる部位に起こった場合には、血腫を取り除く手術を行うこともあります。
血腫が小さく意識もはっきりしている場合や、血腫の大きさ、部位が視床や脳幹などによっては手術は行われず、薬を使った内科的治療を行っていきます。
また、昏睡(こんすい)状態のときも手術は行いません。
その他、呼吸が不安定な場合には人工呼吸器で呼吸を補助する全身管理も行っていきます。

症状から見る脳出血の深刻度

脳出血では、出血が少なく症状が軽い場合には、軽度の片麻痺や呂律障害などのみが症状である場合もあります。
一方、脳幹出血などの生命維持に直結する部位に出血が起こった場合には、少量の出血でも昏睡状態に陥ったり、呼吸が止まったりといった重篤な症状が現れることがあります。
また、出血の量が多い場合には、脳ヘルニアという脳の一部が頭蓋骨の外側に飛び出てしまう状態になることもあり、この場合には生命に直結する深刻な状態になります。

まとめ

今回の記事では、代表的な脳出血の症状やその重症度をはかる目安について解説しました。
脳出血が起こり、ダメージを受けた脳神経細胞は、従来は修復されることは難しいとされてきました。
一方、近年では幹細胞治療で死んでしまった脳神経細胞を再び機能するようにする、再生医療の知見が集まりつつあります。
当院ニューロテックメディカルでは、リハビリテーションと再生医療を組み合わせた「神経再生医療×同時リハビリ™」を行っています。
再生医療にご興味のある方は、一度当院までご相談ください。

よくあるご質問

脳出血後の観察項目は?
脳出血後には、特に意識レベルや血圧の管理を厳密にすることが必要です。意識障害、呼吸状態、血圧や心拍数といったバイタルサイン、電解質バランス、口腔内の衛生環境、姿勢などが観察項目としてあがります。

脳出血の検査方法は何ですか?
脳出血の症状は脳梗塞の症状と似ていることがあります
そのため、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血といった脳卒中が疑われる場合には、コンピュータ断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像(MRI)、核磁気共鳴血管撮影(MRA)などの検査を行います。典型的には、脳出血はCTでは白っぽく映ります。

<参照元>
脳卒中 Minds版やさしい解説 | Mindsガイドラインライブラリ: https://minds.jcqhc.or.jp/n/pub/3/pub0081/G0000797/0009
脳卒中の主な症状:http://www.jsa-web.org/citizen/87.html

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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