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首の後ろが痛い原因は脳梗塞なのか

           

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首の後ろの痛みや肩こりは、多くの人が日常的に経験している症状の一つです。
2019年国民生活基礎調査によれば人々が自覚している症状の中で、肩こりは男性で2番目に多く、女性では最も多い症状であるとされています。
それだけに自分や周りの人の首の後ろが痛くなっても、それほど注意しないのではないでしょうか。
ところが、首の後ろの痛みや肩こりという症状は、脳梗塞など脳や頚部の血管障害と関連しているケースがあるのです。
この記事では、脳梗塞・脳血管障害と首の後ろの痛みの関係について解説します。

脳梗塞による頭痛と首の後ろの痛み

首が痛いのは脳梗塞の前兆なのか
脳梗塞を発症した時の症状は、体の右か左半分の動きが急に悪くなる、感覚が鈍くなる、ろれつが回らない、意識障害などであり頭痛を伴うことは多くないとされています。
確かに典型的な症状とはいえませんが、中には頭痛が主な症状であるケースもあります。
ある研究によれば、脳梗塞を発症した患者さんの14.9%の方が頭痛を自覚していたそうです。
その約半数は片頭痛様(頭の片側が痛い)であり、全体の4割近くは緊張型頭痛だったそうです。
緊張型頭痛とは、首の筋肉のこり、肩こりなどからくる頭痛のことでまさに首の後ろの痛みということになります。

椎骨動脈解離による首の後ろの痛み

椎骨動脈
首の後ろの痛みが急に発生した場合、注意しなければいけないのが椎骨動脈解離です。
椎骨動脈というのは首の深部を通る血管の一つで、脳を栄養する重要な血管です。
その椎骨動脈の血管に裂け目が入り、動脈瘤を形成したり血管の狭窄をきたしたりするのが椎骨動脈解離という病気です。
椎骨動脈解離はちょっとしたきっかけで起こることが知られており、活発な運動やスポーツでのケガ、カイロプラクティックやジェットコースターなど遊園地の乗り物で発症したケースが報告されています。
血管の障害が発生するため、首の後ろの急激な痛みを自覚します。
椎骨動脈解離が発生し血流が障害されると、脳への血流が足りなくなり脳梗塞になる可能性があります。

くも膜下出血の前兆としての首の後ろの痛み

くも膜下出血は頭をガンと殴られたような強い頭痛を自覚して発症する病気です。
その前兆として、突然の頭痛や首の後ろの痛みを感じることがあります。
警告頭痛と呼ばれるこの症状は、動脈瘤からのわずかな出血による痛みと考えられており、早期発見、早期治療のために重要な症状です。
前項に挙げた椎骨動脈解離では、血管のダメージが進行し破綻するとくも膜下出血になるため、首の後ろの痛みが重要なサインであることが分かります。

脳の血管障害に対する早期治療と再生医療

脳血管障害
ここまで説明したように、脳の血管障害と首の後ろの痛みは密接な関係があります。
いつもの肩こり、首の痛みと思って放置していると、その間に脳の障害が進んでしまう可能性があります。
脳の障害は一度確定してしまうと治療が困難になるため、脳の血管障害は早期治療が重要です。
脳梗塞では血管を閉塞している血栓を溶かす治療や血管内治療、脳出血やクモ膜下出血では出血を抑え脳の圧迫を可能な限り解除するための緊急処置が行われます。
それでも神経の障害を抑えきれずダメージがある場合、後遺症が残存するケースが多くなります。
神経の障害による後遺症は治療困難であり、神経そのものを治療する方法は現在のところ確立されていません。
しかし新たな手法でこの問題を解決しようとするのが、再生医療です。
再生医療では神経の元になる細胞(幹細胞)を使用し、神経を保護するとともに回復能力を引き出します。
移植された幹細胞は神経に成長し、障害された部位で機能を再生してくれることが期待されています。
ニューロテックメディカル株式会社では、「ニューロテック®」として脳卒中・脊髄損傷・神経障害などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、再生医療の効果を高める取り組みを行っています。
脳血管障害に対しては、再生医療と最先端のリハビリテーションを組み合わせることで最大限の機能回復を達成できると考えています。
脳血管障害の症状にお悩みの患者さんやご家族の方は、ぜひご相談ください。

まとめ

脳血管障害と首の後ろの痛みについて解説しました。
ありふれた症状であるため注目されることが少なく、治療の遅れにつながりやすい症状です。
いつもと違う痛みを急に感じた場合は脳の異常である可能性を考え、早期受診をお勧めします。

Q&A

脳梗塞の頭痛の特徴は?
脳梗塞の一部は頭痛を伴うことがあり、半数以上は片頭痛のような痛みであるとされています。必ずしも特徴的な症状とは言えないものの、いつもの痛みとは違うことが多いため、普段とは異なる発生場所や頭痛の性状に注意が必要です。

脳梗塞の前触れはどんな症状?
脳梗塞の前触れと言われる一過性脳虚血発作(TIA)では、体の左右どちらか半分の動きが急に悪くなる、ろれつが回らないなど脳梗塞のような症状が発生し、短期間のうち(多くは1時間以内)に自然回復します。
関連記事▶︎ 一過性脳虚血発作と脳梗塞の関係

<参照元>
・「2019年国民生活基礎調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html

貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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