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脊髄損傷でもできるスポーツ6選!

           

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脊髄損傷に伴う後遺症の中でも、特に運動神経の損傷に伴う四肢麻痺は多くの方において日常生活に支障をきたします。
しかし近年ではスポーツ用具の進化が進み、脊髄損傷患者でもリハビリテーションの一環としてスポーツを楽しめるようになってきました。
そこで今回は、脊髄損傷後にも可能なスポーツに関して詳しく解説していきます。

脊髄損傷とスポーツの関係性とは?

脊髄損傷の原因は交通外傷や転倒に伴うことが多いですが、スポーツによって受傷することも少なくありません。
特に日本では、水泳の飛び込みによって頭部を水底にぶつける受傷機転が多く、その他にラグビーや柔道などのコンタクトスポーツでも受傷する可能性が高いです。
またトランポリンやスノーボード、スカイスポーツなど、空中を飛んだ後に地面と接触するようなスポーツでも複数報告があります。
そもそも脊髄の機能とは脳から体に運動の指令を与え、逆に体の感覚を脳へ伝える、まさに架け橋のような役割を担っています。
脊髄が損傷すると運動神経が障害され麻痺症状が、感覚神経が障害され痺れ症状が、自律神経が障害され血圧や脈拍、体温や睡眠、排尿や排便などの生理機能が障害されます。
特に麻痺症状が深刻な場合、歩行や移動などの最も基本的な日常動作に支障をきたす可能性があります。
では、そんな脊髄損傷患者がスポーツを行なって大丈夫なのでしょうか?
実は、スポーツを行うことでインターロイキン6などのサイトカインが放出され、その影響で糖尿病の改善や平均血圧の低下、高脂血症の改善など生活習慣病の改善が見込めます。
またスポーツによって心肺機能を高めたり免疫機能を高めたりと、そのメリットは多くあります。
では具体的にどういったスポーツができるのでしょうか?

脊髄損傷後にできるスポーツとは?

ボッチャ

ボッチャ競技は、老若男女、健常者、脊髄損傷を患った障害者関係なく、全ての人が競い合える素敵なスポーツです。


近年では麻痺などの後遺症がある方でもスポーツを行えるようにスポーツ器具も発達してきています。
それに伴い多くのスポーツを行えるようになってきましたのでご紹介します。

水泳

水泳は重力の影響が軽減されるため、ある程度の運動機能が残存している方にとっては非常に有用な有酸素運動です。
水の抵抗を受けるため筋力維持にも最適なスポーツと言えます。

ボッチャ

四肢や体幹に重度の機能障害がある方や日常生活において車椅子で生活している方でも参加できるようにヨーロッパで考案されたスポーツです。
競技ルールとしては「ジャック」と呼ばれる白い目標球に、赤ボール6個と青ボール6個をそれぞれ投球し合い、ジャックにどれだけボールを近づけられるかを競います。
障害の程度が最も重度な方に合わせて考案されたスポーツであり、国内でも注目度が年々増していてゲーム感覚で誰でも楽しめるため、遊戯として提供している施設も多くなってきました。

陸上競技

陸上競技は最もメジャーな障害者スポーツの種目です。
軽量かつ空気抵抗の低減を配慮したフレーム形状の専用車椅子を使って行います。
同様に特殊な車椅子を使用して行われる車椅子マラソンという競技もあり、主に上肢に麻痺のない障害レベルに合わせられています。

電動車椅子サッカー

バンパーをつけた特殊な電動車椅子で大きめのボールを転がすスポーツです。
バンパーが緩衝材となるため、車椅子同士がぶつかっても怪我をしないように設計されています。
日本国内ではかなり浸透しているスポーツで、多くの県にそれぞれチームが存在します。

アーチェリー

アーチェリーの場合上肢に麻痺があると困難ですが、それでも特殊な器具を用いることでC6以下の脊髄損傷患者であれば実施可能です。
アーチェリーの場合、装具などの準備が整い競技に参加可能なレベルになれば障害者と健常者が同じ大会に出場可能な点も魅力的です。

ウィールチェア ラグビー

四肢麻痺であっても可能なゲームであり、車椅子を用いて行うラグビーです。
車椅子同士の接触も認められているエキサイティングな競技であり、国内でも徐々に普及してきています。

脊髄損傷患者におけるスポーツの注意点

前述したようにスポーツは脊髄損傷の方でも積極的に行うべきです。
しかし、注意すべき点も多くあります。
例えば感覚障害がある場合は痛みを感じないため、長時間の車椅子の使用によって気付かぬうちに褥瘡ができてしまうのです。
また、発汗機能が低下しているため徐々に体温が上がってしまう可能性もあります。
血圧の変動にも注意が必要であり、多くの点に注意しつつスポーツを楽しむ必要があります。

まとめ

脊髄損傷患者は麻痺やしびれなど多くの後遺症を残す可能性がありますが、それでも現代のスポーツ器具の発達や周囲の理解の向上に伴い、実践可能なスポーツが多く存在します。
年々そういったスポーツの参加人口は増えており、国内で徐々に普及してきています。
スポーツは脊髄損傷後のリハビリの一環として非常に有用ですが、それとは別に医学的な進歩も目覚ましいです。
特に近年、再生医学の進歩は目覚ましく、骨髄内の自己幹細胞を取り出し、培養したものを体に戻すことで損傷した細胞を再構築することが期待されています。


貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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