脳梗塞と高血圧や高脂血症の関係 | 再生医療|脳梗塞・脊髄損傷の後遺症を幹細胞治療で改善|ニューロテックメディカル

脳梗塞と高血圧や高脂血症の関係

           

投稿日:
読み終わる時間は約 < 1


血圧の高さや中性脂肪の高値を検診で指摘され、不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
高血圧や高脂血症などの生活習慣は動脈硬化の進展を招き、放置すれば脳梗塞の原因となるため、早期から適切に対策することが重要です。
そこでこの記事では、脳梗塞と高血圧・高脂血症の関係性や、具体的な対策について解説します。

高血圧と脳梗塞の発症リスクの関係とメカニズム

脳
今や医療機関のみならず、家庭でもいつでも自分で血圧を測れる時代です。
何かのきっかけで血圧が高いことを知り、自分の健康状態に不安を抱く方も少なくないでしょう。
実際に、20歳以上の2人に1人が高血圧とされており、国民病ともいえます。
収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧と診断(家庭で測定の場合、それぞれ135mmHg以上、85mmHg以上)するため、当てはまる方は注意が必要です。
では、具体的になぜ高血圧が健康に良くないとされているのでしょうか?
結論からいえば、高血圧は動脈硬化を進展させ、動脈を硬く・細く変化させてしまうため、臓器への血流が滞り、重要臓器が血流不足に陥る可能性があるためです。
特に、脳や心臓などの臓器は非常に酸素需要が高い臓器であり、血流不足に弱いため、動脈硬化による悪影響を受けやすい臓器といえます。
高血圧と脳梗塞の関係性は非常に密接であり、高血圧が完全に予防できれば、日本人の脳卒中は今よりも約半分に減ると考えられています。
高血圧による脳梗塞発症のメカニズムを知るためには、脳梗塞の種類を把握することが重要です。

  • 心原性脳梗塞:心臓に形成された血栓が心臓の拍動とともに脳に飛んで閉塞する
  • ラクナ梗塞:脳深部の細い血管が動脈硬化によって閉塞する
  • アテローム性血栓性脳梗塞:脳を栄養する比較的太い血管にアテロームが形成され、血管が閉塞する

脳梗塞はその原因によって大きく上記3つに分類されます。
このうち、心原性脳梗塞は心臓の拍動リズムが不整となる心房細動が主な原因です。
川の流れが遅い場所にゴミが溜まるのと同様に、心臓内の血液の流れが淀むことで血栓が形成されます。
心房細動の原因はアルコール・心不全などさまざまですが、高血圧もその一因と言われているため、高血圧は間接的に心原性脳梗塞のリスクを高める可能性があります。
次に、ラクナ梗塞やアテローム性血栓性脳梗塞の原因は高血圧に伴う動脈硬化です。
過剰な塩分摂取などによって血圧が高まると、その圧に耐えるために動脈内の血管平滑筋が発達し、従来の弾力を失い、硬くなってしまいます。
さらに、マッチョになった血管の内腔は狭くなるため閉塞しやすいです。
元々血管径が細い脳深部の動脈は動脈硬化によって容易に閉塞し、これをラクナ梗塞と呼びます。
一方で、比較的太い脳の動脈も長期的な動脈硬化によって硬く・狭く変化していきます。
さらに、血管内にアテロームといわれるコブが形成され、なんらかの原因でコブが破裂すると一気に血栓が形成されて広範囲に脳梗塞をきたす(これをアテローム性血栓性脳梗塞という)ため注意が必要です。
以上のことからもわかる通り、高血圧は全ての種類の脳梗塞を発症させるリスク因子であり、日常から適切に管理する必要があります。

高脂血症が脳梗塞リスクに与える影響と管理

これまでの多くの研究から、高脂血症が脳梗塞リスクを増加させることが報告されています。
日本の脳卒中治療ガイドラインでは脂質異常症に伴う脳梗塞の予防のために、LDLコレステロールを低下させるスタチンという薬の内服を推奨しています。
実際に、LDLコレステロールを10%低下させると全脳卒中は15.6%減少するというデータもあり、いかに脂質異常症をコントロールするかが重要です。
特にコレステロールへの適切な管理は、アテローム性血栓性脳梗塞の予防に重要といわれています。
前述したようにアテローム性血栓性脳梗塞では血管内にアテロームというコブが形成されますが、実はこのアテロームを形成する原因がLDLコレステロールです。
血液中のLDLコレステロールが酸化して、変性LDLコレステロールに変化し、動脈硬化によって傷ついた血管内皮細胞から血管の内側に入り込んで蓄積するとアテロームとなります。
そのため、脂質異常を認める場合はアテローム性血栓性脳梗塞の予防のためにも、適切な管理を心がけましょう。

高血圧と高脂血症の併存リスクとは

高血圧や高脂血症はともに生活習慣病といわれ、乱れた食生活や不規則な生活スタイル・過度なストレスなどが発症の原因となります。
そのため、これらの疾患は併発しやすく、全身にさまざまな悪影響を与えます。
例えば、血糖値を低下させるインスリンの効果が効きにくくなり、血糖値が持続的に高くなると糖尿病を併発するリスクも高まるでしょう。
これら3つを同時に発症する、いわゆる「トリプルリスク」では、脳血管障害のみならず心筋梗塞や大動脈疾患など、致死的な疾患の発症リスクも増加させるため、注意が必要です。

脳梗塞予防のための高血圧と高脂血症の管理

コレステロール上げる下げる食品
脳梗塞予防のための高血圧と高脂血症の管理のためには、生活習慣の是正が必須です。
特に、食事療法と運動療法が2本柱となります。

  • 食事療法:低糖質・低脂質・減塩を心がけ、野菜を積極的に摂取する
  • 運動療法:有酸素運動を1日30分ほど、可能であれば毎日行う

食事療法と運動療法を併用することが最も効果的であり、高血圧・糖尿病・高脂血症などの生活習慣病に有効であることが知られています。

まとめ

今回の記事では、脳梗塞と高血圧や高脂血症の関係について解説しました。
高血圧や高脂血症はいずれも動脈硬化やアテロームの形成に関与し、脳梗塞の発症リスクを増加させることが知られています。
一度損傷した神経細胞は基本的に再生しないため、もし脳梗塞を発症した場合、麻痺やしびれなど重篤な後遺症を残してしまうため、いかに予防するかが重要です。
高血圧や高脂血症の進行を防ぐためにも、普段から規則正しい食生活・適切な負荷の運動習慣を心がけましょう。
また、近年では再生医療の発達も目覚ましく、脳梗塞によって損傷した神経細胞が再生する可能性もあります。
理学療法と組み合わせることで、重い後遺症のさらなる改善が期待でき、その知見が待たれるところです。

Q&A

高脂血症で脳梗塞なぜ?
高脂血症とは、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が多い状態を指します。
特に、LDLコレステロールは高血圧などによって傷ついた血管内皮細胞から血管の内側に入り込み、アテロームというコブを形成します。
これが、アテローム性血栓性脳梗塞の原因となるため、注意が必要です。

脳梗塞と血圧は関係ありますか?
脳梗塞と血圧は関係あります。
持続的な高血圧は血管壁に負担をかけ、徐々に動脈硬化が進行します。
本来の弾性を失い、硬くて細い動脈は閉塞しやすいため、脳梗塞の発症リスクを増加させます。

あわせて読みたい記事:脳梗塞と遺伝の関係について

貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


再生医療の治療 各地クリニックの案内

YouTubeチャンネル

脳卒中や脊髄損傷など再生医療に関する情報はこちらでもご覧頂けます。
脳卒中ラボ

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

ニューロテックメディカル・リハビリセンター

おすすめ記事

(腰椎損傷 下肢不全麻痺|30代 MK様)

おすすめ記事

最近の記事

  1. スポーツが原因の脊髄損傷と予防策

  2. 突然下半身に力が入らなくなる脊髄梗塞とは

  3. 頭蓋頸椎移行部脊髄硬膜動静脈瘻(CCJ DAVF)とは

【再生医療×リハビリテーションの可能性】オンライン講演会 Vol.1

ピックアップ記事

  1. 左半身麻痺のリハビリ方法

  2. 脊髄性運動失調と脳卒中の関係

  3. 視床出血の後遺症は鎮痛剤が効かない?

おすすめ記事

  1. 再生医療に使用される臍帯・骨髄・歯髄の違いとは?

  2. 知っておきたい食生活が影響するくも膜下出血の原因

  3. 不治の病とも言われる脊髄損傷への最新治療とは

各クリニックのご案内

福永診療所
脳梗塞・脊髄損傷クリニック
リブラささしまメディカルクリニック

脳卒中・脊髄損傷の後遺症の
       お悩みや治療のご相談
お気軽にお問い合わせ下さい

0120-955-573

[電話受付]平日9:00~18:00/土曜日13:00迄/日祝休