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脳卒中患者と家族のためのサポートとリソース

           

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この記事を読んでわかること

脳卒中患者とその家族ケアのための社会的サポートにはどのようなものがあるのか
脳卒中後のリハビリのステージはどのような段階に分かれているか
脳卒中患者とその家族の精神的なケアのために役立つサポートには何があるか


脳卒中患者と家族のための社会的なサポートとして代表的なものは、介護保険を使用した施設系・居住系サービス・在宅系サービスが挙げられます。
その他にも、精神的なケアとして脳卒中相談窓口といったものもあります。
今回の記事では、脳卒中患者とその家族のためのサポートやリソースについて解説していきます。

脳卒中患者を支える家族の役割

脳卒中患者と家族のサポート
脳卒中とは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血を総称した脳血管障害のことです。
脳卒中は発症後の時間経過によって、急性期、回復期、維持期(生活期)と経過していきます。
そして、そのそれぞれのステージで、患者支援、並びに患者の家族ケアをしていくことが大切です。
まず、脳卒中の患者を支える家族の役割には、以下のような側面があります。
まずは、精神衛生を良好に保つ、情緒的なサポートです。
脳卒中患者は、今まで自分で出来ていたことが思うようにならないことに対して落ち込んだり、また孤独感を感じることがあります。
脳卒中患者の家族は、患者のこうした不安やストレスを和らげるために愛情や励まし、理解を示すことが重要です。
また、もちろん身体的なケアとして、患者の家族は日常生活の基本的な活動、例えば食事、入浴、着替えなどを手伝うこととなります。
さらに、医療的なサポートとして、内服薬の管理や定期的な通院への付き添い、リハビリへ同行するなどのことも大切な役割です。

利用可能な医療支援とリソース

それでは、脳卒中患者と家族が利用可能な社会サービスとして、医療支援とリソースについてご紹介しましょう。
日本では現在、65歳以上の人が傷病によって要介護状態・要支援状態になった場合、介護保険制度を利用することができます。
また、満40歳からでも、脳血管障害などの16種類の特定疾病が原因で要介護・要支援状態になった場合には介護保険が適用されます。
要介護認定を受けると、介護保険サービスとして、以下の2つのサービスを受けることができます。

  1. 施設系・居住系サービス
  2. 在宅系サービス

そして、具体的なサービスは、脳卒中患者やその家族のニーズに応じて、ケアマネージャーがケアプランを作成していきます。
また、以下のような福祉サービスもあります。

  • レスパイトケア:家族介護継続のための休息
  • 福祉用具レンタル
  • 福祉用具の購入補助
  • 住宅改修への補助
  • 交通機関の利用支援
  • 配食サービス
  • 家族介護者の離職防止・両立支援

この他にも、自治体によっては、コミュニティ支援として独自にサービス提供や利用料の補助を行っている場合もあるので、日常的に情報を把握しておくことが大切だといえます。

精神的な健康と社会的支援

最後に、脳卒中患者と家族のため、家族ケアとしても役立つ精神的な健康を保つための社会的な支援について述べていきます。
例えば、2021年4月からの「脳卒中と循環器病克服 第二次 第5か年計画」では、脳卒中相談窓口といったものを主要な施設に設置し、広げていくことを掲げています。
この窓口では、相談員が以下のようなさまざまな情報を提供してくれます。

  • 再発・合併症予防のために疾患管理プログラムに関する指導や情報提供、および今後起こりうる病態や合併症に関する指導や情報提供
  • 通院・訪問リハビリテーションの継続、治療と仕事の両立支援に関する情報提供
  • 在宅介護制度、訪問診療、高次脳機能障害、てんかんなどの合併症に対応する医療機関や福祉サービスに関する情報提供
  • 経済的、心理的、社会的な困りごとに関する相談
  • 回復期

維持期(生活期)医療起案に転院する場合の各医療機関の支援センターやかかりつけ医への脳卒中地域連携パス・疾患管理プログラムなどに関する情報提供
特に家族においては仕事をしながら脳卒中患者のケアをしている場合もあるため、こうした情報を得ることで精神的な健康を得る助けになることでしょう。

まとめ

今回の記事では、脳卒中患者とその家族への支援について解説しました。
脳卒中後には、リハビリや住環境の整備、復職など行うべきことが多くあります。
そして、それを支える家族のケアも必要となってきます。
脳卒中後の後遺症が軽いものであれば、リハビリなどで機能が回復することも十分期待できるでしょう。
一方、従来脳血管障害などで傷ついた神経の修復は難しいとされてきました。
そこで、当院では、『神経障害が治るのを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。さらに、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『脳の治る力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療、骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリにて『脳の治る力を高める治療』です。
脳卒中後の再生医療にもご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

Q&A

脳卒中でリハビリしないとどうなる?
脳卒中で後遺症として麻痺や嚥下障害が出ることがあります。そうした場合にリハビリを行わないと、機能が回復することなく障害として残ってしまうおそれがあります。そのため、脳卒中の発症後には早期からリハビリを行うことが推奨されています。

脳梗塞の患者が運動をすることに注意すべきことは?
脳梗塞の患者の運動に際しての注意点は、まず後遺症の程度に合わせた負荷や動きをしていくことです。過度な運動は控え、心肺機能に大きな負担をかけるようなことは避けるべきでしょう。適度な有酸素運動をするのが良いかと考えられます。

あわせて読みたい記事:脳卒中治療の進化
<参照元>
脳卒中治療ガイドライン2021における リハビリテーション領域の動向.理学療法科学.2022; 37(1):129-141.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/37/1/37_129/_pdf
脳卒中のリハビリテーション – KOMPAS – Keio University
https://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000220.html
脳卒中相談窓口マニュアル 一般社団法人日本脳卒中学会
https://www.jsts.gr.jp/img/consultation_manual_ver2.0.pdf
脳卒中患者および家族への相談支援.神経治療.2023;40(3):274-277.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/40/3/40_274/_pdf/-char/ja


貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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