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再生医療と脳卒中の新たな可能性

           

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再生医療は、失われた臓器や機能に対して、人工的な方法を用いて修復を図るものです。
脳卒中で傷ついた神経細胞に対しても再生医療を用いることで、神経細胞の再生を促し、根本的な治療となる可能性があります。
この記事では、脳卒中に対する再生医療についても詳しく解説します。

再生医療とは何か

幹細胞
『再生医療』とは、機能障害や機能不全に陥った生体組織や臓器に対して、細胞や人工的な材料を積極的に利用して、損なわれた機能の再生をはかるというものです。
再生医療は、これまで治療法のなかったケガや病気に対して、新しい医療をもたらす可能性もあります。
また、再生医療の技術を用いて、難病の原因解明や薬の開発もすすめられています。

脳卒中治療における再生医療の可能性

再生医療は、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血を含む脳卒中に対しても用いられつつありいます。
脳卒中の治療は、大まかに分けると発症してからすぐの急性期治療と、症状が落ち着いてからの回復期に行われるリハビリテーションがあります。

脳卒中の急性期治療

脳梗塞の急性期治療としては、近年では血栓を溶かす治療薬であるrt-PA(遺伝子組み換え組織型プラスミノゲン・アクチベータ)を用いた経静脈的線溶療法や、カテーテルを用いた経動脈的血行再建療法が普及しており、これによって脳梗塞が完治する可能性も高くなっています。
脳出血やクモ膜下出血の場合には、脳出血やくも膜下出血では神経の圧迫を軽減させるための手術や、再出血を防ぐための脳動脈瘤に対するクリッピング手術が行われます。
脳卒中全般に言えることとして、急性期治療では、血圧を適切な値に保つことが大切とされています。

脳卒中の慢性期治療

脳卒中に対する急性期治療が終わり、2週から1ヶ月程度経過すると容態が落ち着いてきます。
しかし、脳卒中後には、四肢の麻痺や呂律困難などの後遺症が残ってしまうこともあります。
そのため、障害に応じた機能訓練やリハビリテーションが行われます。
回復期に行われるリハビリテーションは、失った機能を代替するという点をメインにしています。
脳卒中でダメージを受けた脳神経細胞そのものを治療する方法はないとされていましたが、脳卒中のような神経障害に対する新たな治療法として、再生医療が注目を集めています。

再生医療による脳細胞の増加と再生

さて、脳神経は一度死んでしまうと修復はされないと考えられてきました。
実際には、神経幹細胞からの神経細胞の産生(神経新生:ニューロジェネシス)は、胎児期に爆発的に生じるのですが、その後も生涯にわたり海馬などの脳の一部では維持されることがわかっています。
さて、脳卒中に対する再生医療では、神経の元になる細胞を使用して、脳神経の修復再生を試みますが、その元になる細胞のことを、幹細胞といいます。
幹細胞は体内に入ると、さまざまな種類の細胞になることができます。
幹細胞にもいくつか種類がありますが、その中でも骨髄由来間葉系幹細胞は脳卒中や脊髄損傷に対する神経再生医療への臨床効果の報告が一番豊富で、神経再生能も高い幹細胞です。

ニューロテックメディカルでの幹細胞治療の進め方

幹細胞治療は、以下のように行います。

  • 骨髄幹細胞を部分麻酔を行った上で骨盤に穿刺し採取。脂肪幹細胞は腹部や太腿から採取します。
  • 幹細胞の培養は提携施設で行い、期間は個人差がありますが、4週間が目安です。
  • 点滴は1回につき30分ほどで、その後点滴を投与しながらリハビリを続け、点滴終了後も30分、合計1時間のリハビリを行います。

まとめ

今回の記事では、脳卒中の治療に対する再生医療の可能性について解説しました。
当院ニューロテックメディカルでは、リハビリテーションと再生医療を組み合わせた「再生医療×同時リハビリ™」という技術を、幹細胞点滴や上清液導入の際に行っています。
脳卒中後の後遺症にお悩みの方で、再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院の無料相談を受けてみることをおすすめします。

Q&A

脳卒中の再生医療の効果は何ですか?
再生医療(幹細胞治療)の効果は大きく2つあります。1つは、脳神経細胞の修復および再生、そして、2つ目は、脳の血管の再生です。 これらによって、脳卒中の再発を予防する効果も期待できます。

再生医療はどんな効果があるのですか?
再生医療は、脳卒中の他にも、さまざまな疾患や美容にも効果が期待できます。幹細胞はさまざまな細胞に分化するので、創傷治癒や免疫調整、神経再生などの働きをしてくれます。その結果、肝障害、変形性膝関節症、皮膚の損傷治癒促進、自己免疫疾患、脳梗塞・脊髄損傷などに対する再生医療が行われています。

<参照元>
再生医療について:https://saiseiiryo.jp/about/
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省):https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
神経新生の分子機構と脳機能 p702:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/57/7/57_702/_pdf

貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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