脳出血の治療薬と予防薬の種類

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脳出血の治療にはさまざまな種類の薬を使います。
ここでは、脳出血の治療や予防、後遺症の改善などで使用する薬の種類をご紹介します。
脳出血の治療で使う薬の種類を知りたい方にとって有意義な内容であること間違いありません。
脳出血後、意識障害がなく症状が安定している場合は、薬物治療を行うのが一般的です。
原因や症状などでさまざまな薬を使います。
また、脳出血は再発しやすい病気であるため、再発予防にも薬を使うケースもあります。
今回のブログでは、脳出血の治療で使用する薬の名前や副作用などについてご紹介します。
脳出血を患っているご家族がいる方や脳出血予防に興味がある方は、お読みになって参考にしてください。

脳出血の急性期治療で使う薬の種類

脳出血の急性期治療は、再出血や出血の拡大を防ぐことが大切です。
脳出血が発症した患者は高血圧である方が多いため、血圧を下げる薬を点滴で注入します。
出血が多い場合には止血剤、脳の腫れが強い場合は抗浮腫薬を使う必要があります。
急性期に血圧を下げる降圧剤として使う薬は「ニカルジピン」や「ジルチアゼム」などのカルシウム拮抗薬や「ニトログリセリン」などの硝酸薬です。
止血剤としては「トラネキサム酸」、抗脳浮腫薬としては「高張グリセロール」や「マンニトール」などが投与されています。
また、合併症予防のために使われる薬もあります。
てんかん発作や消化管出血、感染症などの合併症に注意が必要です。
急性期に使う薬は医師の判断で投与されます。
そのため、過去に過敏症を発症したことがある薬がある方のご家族は、医師に伝えてください。

慢性期に再発予防のために使う薬の種類

コレステロール
症状が安定し命の危険を脱したあとは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病に気をつけて、脳出血の再発予防に努めましょう。
食生活や生活習慣を改善、適度な運動などをしても血圧や血糖値、コレステロール値などのコントロールが難しい場合は、補助的に薬を使ってコントロールします。
それぞれの種類で、用法・用量や注意点、副作用などが異なっているため、医師の指導に従って服用するようにしましょう。
それでは、脳出血予防のために服用する代表的な薬の種類をご紹介します。

血圧を下げるための薬

血圧をコントロールするための薬には、カルシウム拮抗薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬などがあります。
降圧薬は、一般的にどれかひとつの薬を服用し続けることが多いですが、状態に応じて複数の種類の薬を併用することもあります。

血糖値を下げるための薬

血糖値を下げるために飲む薬は、大きく分けると以下の3種類になります。

  • インスリンの働きが低下している方が飲むインスリン抵抗性改善薬(ビグアナイド薬、チアゾリジン薬など)
  • インスリンの分泌量が低下している方が飲むインスリン分泌促進薬(DPP-4阻害薬、スルホニル尿素薬、速攻型インスリン分泌促進薬)
  • 糖の吸収や排泄に問題がある方が飲む糖吸収・排泄調整薬(α-グルコシダーゼ阻害薬、SGLT2阻害薬)

さらにこれら3種類の血糖降下薬をいくつか組み合わせた配合薬があります。

コレステロール値と中性脂肪値を下げる薬

脂質異常症の治療薬は、大きく分けると以下の3種類になります。

  • コレステロール値を下げる薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬、陰イオン交換樹脂製剤、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤)
  • コレステロール値と中性脂肪値をともに下げる薬(ニコチン酸誘導体製剤)
  • 中性脂肪を下げる薬(フィブラート系製剤、EPA製剤)

後遺症の改善のために使う代表的な薬

後遺症が残ってしまった方は、症状を和らげるために薬物療法を行うことがあります。

痙縮に対する治療

痙縮とは筋肉が緊張して、自分の意思とは関係なく手足がつっぱったり曲がってしまったりしてしまう状態のことです。
後遺症として痙縮があらわれてしまった場合、症状を軽減させるために抗痙縮薬を服用する以外に、ボツリヌス毒素療法やバクロフェン髄注療法を行っています。
バクロフェン髄注療法は、広い範囲に痙縮があらわれてしまった場合に行われる治療法です。
また痙縮予防のために、脳出血発症後にあらかじめボツリヌス毒素を筋肉に注射することもあります。

めまいに対する治療

脳出血の後遺症でめまいが残ってしまったときは、脳循環改善薬を服用することがあります。
脳循環改善薬は、脳血管を広げて脳の血流を良くすることで、めまいなどの症状の改善を促す薬です。
脳出血の後遺症のめまいの改善には、「イフェンプロジル酒石酸塩」などが使用されています。

お薬手帳を使いましょう

お薬手帳を使う
脳出血は、状態や原因などによってさまざまな薬を使い治療を行います。
複数の薬の服用するときは、飲み合わせよって副作用がでやすくなったり効果が出にくくなったりすることがあるため注意が必要です。
そのため、医師は患者がどのような薬を服用しているのか知る必要があります。
しかし、患者は服用している全ての薬を、医師に説明するのは簡単ではないでしょう。
そのようなときに便利なのがお薬手帳です。
お薬手帳を活用すれば手帳を渡すだけで服用している薬を医師に知らせることができます。
お薬手帳を使って、自分に合っている薬を選んでもらい、安全に服用できるようにしましょう。


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脳卒中ラボ


貴宝院 永稔【この記事の監修】
福永記念診療所 再生医療部長 再生医療担当医師

ニューロテックメディカル代表【 Dr.貴宝院 永稔 】
大阪医科大学卒業
私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。

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