この記事を読んでわかること
・家族が高次脳機能障害と診断されたら
・高次脳機能障害相談窓口
・高次脳機能障害の方が利用できる福祉サービス
高次脳機能障害の方やご家族にとって、自宅での対応方法や福祉関連情報など、分らないことが多くあるでしょう。
その悩みを解決するために、各都道府県に高次脳機能障害支援拠点機関があり、この拠点には高次脳機能障害相談窓口や高次脳機能外来があり、高次脳機能障害支援コーディネーターが配置されています。
また各施設のソーシャルワーカーに相談するのもよいでしょう。
家族が高次脳機能障害と診断されたら
家族が高次脳機能障害と診断されたら、その後何が起こるのか、どのようなことができるのか、いろいろと不安を感じることがあるでしょう。
この記事では、この後高次脳機能障害が受けることができる社会的支援について、ご紹介をしたいと思います。
高次脳機能障害相談窓口
まずは高次脳機能障害相談窓口についてご紹介します。
高次脳機能障害相談窓口は、各都道府県に設定されている、高次脳機能障害支援拠点機関に設定されています。
国立障害者リハビリテーションセンターのホームページ、この窓口がリストになって紹介されています。
まずはお近くに窓口がないか、確認してみるとよいでしょう。
(出典:http://www.rehab.go.jp/brain_fukyu/soudan/)
各県ごとにその数や設置主体は異なりますが、どの県にも少なくともひとつの相談窓口が開設されています。
また同じサイトでは、高次脳機能障害を患った当事者たちの集まりである当事者会とその家族の集まりである家族会も紹介されています。
家族会は、当事者でなければ分からない、家族でなければ分からない悩みや困難を共有することができる貴重な場所です。
こちらも合わせてご確認ください。
なお通常、高次脳機能障害支援拠点機関では、高次脳機能外来、相談支援、家族支援などに対応しています。
高次脳機能外来
外来では、高次脳機能障害の診断や障害されている機能の程度を評価しています。
専門性の高い検査を行うこともあります。
このような評価を受けることで、医療面での支援計画を立案することができ、作業療法や言語療法などのリハビリテーション、グループでの活動などを具体的に計画していくことができます。
同時にこの評価を用いて、障害の程度の認定を行います。
障害者手帳や障害年金に対する意見書なども、この外来を通じて行われることが一般的です。
相談支援
先にご紹介したように、高次脳機能障害支援拠点機関には各種相談窓口が設定されており、ここに高次脳機能障害支援コーディネーターが配置されていることがあります。
この窓口を通して、本人や家族から寄せられるさまざまな要望に対処し、生活や就労の支援を行うこともあります。
高次脳機能障害支援コーディネーター
高次脳機能障害支援コーディネーターは、各都道府県に設置されている、高次脳機能障害支援拠点機関に在籍しています。
例えば高次脳機能障害の方の社会復帰を促進するため、医療関係者だけでなく自治体の福祉関係者とも連携を図ります。
高次脳機能障害の当事者が、社会参加や就労を希望する場合は、地域障害者職業センターや障害者就業・生活支援センターとも連携し、自立した生活や就業が可能となるように支援します。
このように非常に幅広い領域の支援活動をコーディネートしているのが、高次脳機能障害支援コーディネーターです。
家族支援
高次脳機能障害支援拠点機関では、家族の支援を得ることも可能です。
家族は、高次脳機能障害の当事者が自宅に戻ったとき、主たるケアの提供者となりますが、ストレスなく効果的なケアができるようになるためには、家族への支援も必要です。
家族支援のなかには、病気への理解を深めるための勉強会や福祉制度に関する情報提供、またときには家族会を通じた交流やカウンセリングの提供など、家族のストレスに配慮した対応が期待できます。
福祉サービス
高次脳機能障害の方は、利用できる福祉サービスがあります。
年齢や高次脳機能障害をきたした原因によって、受けることができる福祉サービスの内容が異なります。
また発給される障害者手帳の種類や障害の程度に応じて、障害福祉サービスも利用することができます。
このような福祉サービスを受けるために、まず相談するのは、市区町村役場の障害福祉担当窓口になります。
しかし高次脳機能障害支援拠点機関にも、ソーシャルワーカーが在籍していますので、疑問があれば確認してみるとよいでしょう。
まとめ
高次脳機能障害の方のケアに悩むとき、相談できる窓口についてご説明しました。
医療面や福祉面で、さまざまな、そして途切れのない支援が準備されています。
まずは高次脳機能障害相談窓口に相談すること、高次脳機能障害支援コーディネーターやソーシャルワーカーに相談することがファーストステップです。
このような資源を有効に使いながら、できる限りストレスを感じることなく、ケアを提供できるといいですね。
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