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知っておきたい食生活が影響するくも膜下出血の原因

           

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この記事を読んでわかること

くも膜下出血の概要と危険因子
くも膜下出血と食べ物の関係


くも膜下出血は脳卒中の中でも最も死亡率の高い疾患であり、生存した場合でも何らかの後遺症があることが多いです。
最大のリスクは脳動脈瘤の破裂ですが、生活習慣でリスクを上げるもしくは下げるものもあります。
この記事では生活習慣の中でも、特に食生活とくも膜下出血の関係について解説します。

くも膜下出血の概要

くも膜下出血の概要
頭蓋骨の囲まれている脳は、表面に3つの膜(外側から硬膜・くも膜・軟膜)に覆われています。
このうち、くも膜と軟膜の間に何らかの原因により出血が起こってしまう病気のことをくも膜下出血と言います。
くも膜下出血の原因で最も多いものは、血管の分岐などに発生するこぶ(脳動脈瘤)の破裂です。
脳動脈瘤は先天的に発生するもの、高血圧や動脈硬化により後天的にできるものがあります。
くも膜下出血の原因には他に外傷性、脳動静脈奇形などがあります。
くも膜下出血は「バットで殴られたような」とも呼ばれる突然の激しい頭痛が特徴です。
死亡率は他の脳卒中(脳梗塞、脳出血)と比較しても高く、約1/3が急性期のうちに死亡してしまうと言われています。
残りの約1/3は何らかの後遺症があり、社会復帰ができるのは全体の1/3ほどです。

くも膜下出血のリスクを増やす生活習慣・食物

くも膜下出血のリスクを増やす生活習慣・食物
くも膜下出血は生命の危険があり、生き残ったとしても後遺症が残る可能性がある大きな病気です。
予防できるのであれば予防する方が良いですよね。
くも膜下出血の大きなリスクとなるのは喫煙、飲酒、高血圧と言われています。

くも膜下出血と喫煙

喫煙者は非喫煙者と比較して、男性で3.6倍、女性で2.7倍もくも膜下出血のリスクを増やすと報告されています。
喫煙はくも膜下出血だけでなく、心血管疾患や肺がん、慢性閉塞性肺疾患、悪性腫瘍など、様々な疾患のリスクとなるため禁煙した方が健康に過ごせる可能性が高くなります。

くも膜下出血と飲酒

過度な飲酒もくも膜下出血のリスクを増やします。
過度な飲酒とは1週間に150g以上の純アルコールを摂取することを指します。
純アルコールの量の目安は以下の通りです。

  • ビール500mL=20g
  • 日本酒1合(180mL)=22g
  • ウイスキーダブル(60mL)=20g
  • 焼酎(25度)1合(180mL)=36g
  • ワイン120mL =12g

上記に照らすと、毎日缶ビール350mLであれば約100gとなり、くも膜下出血のリスクを上げるほどではありません。
逆に焼酎であれば週5回以上でリスクが上がることになります。
もちろん過度な飲酒も、くも膜下出血以外に肝障害や心血管疾患などの他の疾患のリスクになります。

くも膜下出血と食塩

食塩の過剰摂取は高血圧の原因になります。
高血圧はくも膜下出血の大きなリスクです。
しかし、くも膜下出血と食塩の間に直接的なエビデンスはありません。

くも膜下出血のリスクを減らす食物

上記の中でも飲酒量を減らすことで、くも膜下出血のリスクを減らすことができます。
食塩の過剰摂取を減らすことも高血圧を減らし、ひいてはくも膜下出血を減らすことができそうです。
それ以外に「これを食べればくも膜下出血を減らせる」というものはあるのでしょうか。
結論からいうと、そのような効果を確認できる食物があるかは明確になっていません。
オーストラリアの研究ではスキムミルクや低脂肪乳、果物を多く摂っている人の方がくも膜下出血の発症率が低いと報告されました。
別の研究では、食物繊維が豊富な食材を多く摂る人ほどくも膜下出血の発症率が低いと報告しています。
ある食物の接種によって、どの程度リスクを下げるのか、リスクを本当に下げるのかについては今後も多く報告されることでしょう。

食生活が影響するくも膜下出血の原因のまとめ

くも膜下出血のリスクを増やす生活習慣・食物まとめ
この記事ではくも膜下出血と生活習慣、特に食物との関係について述べました。
くも膜下出血を発症するということは、発症した本人だけでなく家族など周囲の人にも大きな影響を与えます。
なるべく発症しないことに越したことはなく、禁煙、減酒、減塩をまずは試みたいですね。
もし発症してしまった場合、救命のための適切な早期治療と社会や生活に復帰するためのリハビリテーションが必要になります。
特に後遺症(高次脳機能障害や片麻痺など)に対して、近年ではリハビリテーションに加えて再生医療も注目されています。
当院ではニューロテック®として幹細胞点滴を行っています。
更にrTMSなどの先進機器も併用する神経再生医療×同時リハビリ™で患者さんの期待に応える工夫をしています。
後遺症があったとしてもできることをこつこつと行い、今後の治療の発展に期待したいです。

よくあるご質問

くも膜下出血になったら食べてはいけないものは?
くも膜下出血になったからと言って必ずしも食べてはいけないものはありません。しかし、血圧や血糖の管理が必要な場合もあるので、食塩や糖質の量に気をつけなければならない場合もあります。

くも膜下出血の原因となる生活習慣は?
くも膜下出血のリスクを上げる生活習慣には、喫煙と過度な飲酒(150g以上/週)があります。また、食塩を多く含む食材を取ることで高血圧となることもくも膜下出血のリスクとなります

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    Dietary Intake of Key Nutrients and Subarachnoid Hemorrhage: A Population-Based Case-Control Study in Australasia
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21358198/
    Dietary fiber and fiber-rich food intake in relation to risk of stroke in male smokers
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3505606/

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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