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廃用症候群と廃用性萎縮について

           

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廃用症候群とは、筋肉を動かさないために生じるもので、骨折や病気のために手足や身体を動かせない時期があった、座っている時間が長くて歩かない、などの影響を受け、筋肉が萎縮し、筋肉量が減少することで発症します。
ただ発症しても適切に運動を開始すると、状態は改善しますので、医師や理学療法士のサポートを受けながら治療や予防に努めることが大切です。

廃用症候群とは?

軽い運動をする
わたしたち人間の身体は、積極的に動かし、活動するために設計されています。
そのために筋肉や骨などがあり、動かすためのエネルギーを供給するために食事をします。
かつてわたしたちは、どこに行くにも、また何をするにも、自分の力に頼って動く必要がありました。
しかし、現代のテクノロジーの発展やさまざまなサービスの提供体制が整備されたことにより、場合によっては丸一日、ほとんど身体を動かさなくても生活できるようになって来ています。
しかし、このように身体を動かさない状態が続くと、廃用症候群をきたすことがあります。
廃用症候群とは、日本語の言葉を読むだけではどのような状態であるのか分かりにくいかもしれません。
「廃用」に相当する言葉を英語では「disuse」(使用しない)という単語が使われていますが、これは身体を動かさないことで生じる結果であることを意味しています。
つまり身体を動かさないことにより生じるさまざまな影響が、廃用症候群であると言えます。

廃用症候群の原因

筋肉を動かさなくなると筋肉が萎縮してしまうことがあります。
筋肉は使われない状態が続くと萎縮してしまい、筋肉量も減少してしまいます。
廃用症候群による筋萎縮(廃用性萎縮)も、筋肉が通常ほど活動しなくなった場合に起こります。
使われなくなった筋肉は徐々に弱くなり、やがて縮み始めます。
しかし、筋肉が再び活動するようになれば、筋萎縮が回復するケースもあります。
廃用性萎縮は、腕を長期間ギプスで固定したり、脳卒中のために手足が麻痺して動かせなかったりした場合など、筋肉が動かないことが原因で起こることがあります。
また座りっぱなしの生活で歩行などの普段の活動をしなくなり、足の筋肉を使わない場合にも、発生することがあります。
例えば、腕の骨折が治るまでの間、ギプスで固定されていたために腕の筋肉が使われなくなる、神経障害性疼痛により、特定の筋肉群の使用を避けるようになるといった場合は、身体の特定の部位が使われなくなるために、特定の部位に発生します。
しかし、大きな手術後の回復期や病気のためにベッドで長期間にわたって安静にしていた場合など、廃用性萎縮がより全身に及ぶ場合もあります。

廃用症候群の症状

廃用症候群に伴う症状については、別記事で詳しく説明します。

廃用症候群の治療

廃用症候群の治療には、萎縮した筋肉を動かすための運動が必要です。
はじめは週に数回、散歩をする程度の簡単なもので十分です。
もし時間がない場合は、日常生活のなかに運動を取り入れるとよいでしょう。
例えば上下の階に行くときはエレベーターを使わず階段を使う、同僚と話をするときは電話をかけずに歩いて同僚のところに行く、昼休みに散歩をする、家の近くに用事があるときには必ず歩いて行くなどです。
そのほかにも、友人たちとサイクリングやウォーキングなど体を動かすアクティビティに参加する、テレビのCMの合間に腕立て伏せやスクワットをする、犬を飼い、1日2回散歩に連れ出すなども意識的にできることでしょう。
体を動かすことに慣れたら、次は自分が楽しめそうな運動を探しましょう。
ウォーキング、サイクリング、ジョギング、ダンス、サイクリング、ウェイトトレーニングなど、いろいろなことを試してみて、将来も続けられると思うものを見つけることをお勧めします。
なお、ウェイトトレーニングは筋肉を鍛えるだけでなく、骨密度を高める効果がありますし、関節への負担が軽減され、身体のバランスが良くなり、転倒やケガの危険性が低くなる効果も期待できます。

廃用症候群の予防方法

廃用症候群は、筋肉を動かすことで予防することができます。
しかし、強い痛みがある場合、脳卒中などにより筋肉が麻痺している場合、寝たきりの場合、その他の理由で自発的に動くことができない場合などには、非常に困難な場合があります。
多くの場合、廃用症候群のリスクがある場合には、予防を目的に理学療法が行われます。
例えば、手術後数日以内に理学療法を開始することがあります。
また自分で動かすことができない人の場合は、理学療法士が本人の代わりに筋肉を動かし、筋肉の硬直や痛み、拘縮を防ぐことで、自発的に動かすことができなくなってしまうことを防げるかもしれません。

まとめ

廃用症候群の全体像について、簡単にご説明しました。
普段、自分の意思で自由に手足を動かせていると意識することはありませんが、いざ怪我をしたり病気をしたりしたとき、筋力が衰え、筋肉が萎縮してしまい、一気に問題を意識するようになります。
できる限り普段から運動の要素を生活に取り入れ、いざというときに備えておきたいものです。

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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