コーヒーによる脳梗塞の予防効果と注意ポイント|脳梗塞・脊髄損傷後遺症の幹細胞治療|ニューロテックメディカル

コーヒーによる脳梗塞の予防効果と注意ポイント

           

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この記事を読んでわかること

脳梗塞に良い食べ物は何か
コーヒーは脳梗塞の予防に有効なのか
コーヒーを飲む時の注意点


コーヒーといえば、私たちの代表的な嗜好品ですね。
おいしいコーヒーを飲まないと一日が始まらない、という方も多いのではないでしょうか。
全国にコーヒーチェーンが広く展開中ですし、コーヒー好きの人口は増え続けているのでしょう。
カフェインやポリフェノールによると思われるコーヒーの健康効果が注目されています。
脳梗塞や脳卒中の予防に効果的であるとする大規模な研究報告が複数あり、適量を摂取することで脳梗塞の発症だけではなく、前病変の発生を防止する効果も期待できます。
その日常的に多くの方が楽しんでいるコーヒーですが、近年健康効果に注目が集まっています。
2015年5月に、国立がん研究センター予防研究グループは、コーヒーを習慣的に飲む人は心臓病や脳卒中、呼吸器疾患による死亡リスクが低下するという結果を報告しました。
その他にも大腸がんや肝がん、血糖値の改善、肥満防止など様々な効果が報告されています。
脳梗塞の予防になるコーヒーですが、どれくらい飲めばいいのでしょうか?
飲めば飲むほどいいのでしょうか?
少なからず、カフェインと糖分のとりすぎには注意が必要です。
ここでは、脳梗塞とコーヒーの関係について解説します。

おいしいコーヒーを飲んで脳梗塞を予防しよう!

コーヒーによる脳梗塞予防効果の研究調査
コーヒーによる脳梗塞予防効果は、国内ではJPHC研究という大規模なコホート研究で明らかにされています。
同研究では、国内の45〜74歳で循環器疾患、がんの既往のない方約8万人を対象として調査が行われ

  1. コーヒーを全然飲まない人
  2. 週1-2回の人
  3. 週3-6回の人
  4. 毎日1杯飲む人
  5. 毎日2杯以上飲む人

に分けて脳梗塞の発症リスクを比較しました。
その結果、1の全然飲まない人と比較して2〜5全ての群で脳梗塞の発症リスクが有意に減少していたのです。

海外ではさらに大規模な調査が行われ、約40万人を対象としたコホート研究があります。
その結果、コーヒー摂取は総死亡リスク、および脳卒中死亡のリスクを下げると報告されているのです。
コーヒーの摂取量で比較した研究もあり、それによれば1日3〜4杯程度のコーヒー摂取が最も脳卒中のリスクを低下させると報告されています。

脳卒中や脳梗塞の発症ばかりではなく、その前段階についての研究もあります。
いわゆるかくれ脳梗塞である無症候性の脳梗塞(ラクナ梗塞)や、脳内のわずかな出血(微小脳出血)はMRIで同定可能であり、脳卒中を発症する危険因子として最近注目されています。
研究報告によると、コーヒーを毎日飲む方よりも、コーヒーを飲まない方ではこれらの病変が多く認められたというのです。

脳梗塞の予防にコーヒーが有効であるということは、どうやら間違いなさそうです。

なぜコーヒーが脳梗塞の予防に有効なのか?

なぜコーヒーが良いのか?
コーヒーがなぜ脳梗塞の予防に効果的なのか、はっきりとは分かっていません。
有効成分の候補となるのは、コーヒーに多く含まれるカフェインとポリフェノールです。
カフェインは脳関門を通過でき、パーキンソン病での脳細胞の保護に役立つという報告や、炎症を予防する効果があるとする意見もあります。
ポリフェノールは体内で代謝され、血液をサラサラにしてくれるため、血管が詰まりにくく脳梗塞の予防に役立つと考えられています。

飲めば飲むほど良い?カフェインと糖分の摂り過ぎ注意

体に良さそうなコーヒーですが、飲めば飲むほど良いのでしょうか?
必ずしも、そうとは言い切れない理由があります。
一つは、カフェインです。
カフェインは意識を覚醒する効果があるので、適量であれば脳を活性化させ集中力を上げる効果があります。
その一方で、摂取するタイミングや量によっては熟睡できない、質の良い眠りがとれないなどの原因となってしまう可能性があります。
また、過剰なカフェイン摂取は中毒症状を招く恐れがあり、エナジードリンクが一時期問題になったのはそれが理由です。
カナダ保健省は、成人が1日に摂ってよいカフェイン量はコーヒー3杯ほどに当たる400mgと設定しています。

また、コーヒーを飲む際に砂糖を入れる方は、糖分のとりすぎに注意が必要です。
WHOは1日に摂取する砂糖の摂取量を、1日に摂る総エネルギー量の5%未満に抑えるべきというガイドラインを発表しています。
これは、砂糖25グラム(スティックシュガー8本分)になります。
缶コーヒーは、1本あたり10g前後の砂糖を含むことが多く、商品によっては20gを超えるようなものもあります。
缶コーヒーを良く飲む方は成分の表示に一度目を向けてみると良いかもしれません。

前述した、コーヒーの摂取量と脳卒中の関連に関する研究では、1日3〜4杯のコーヒー摂取が最も脳卒中のリスクを低下させるものの、1日9杯を超えるような大量に摂取する方では逆に発症リスクが高くなるという結果となっています。
何事も、適量を知るということが重要ですね。

まとめ

コーヒーと脳梗塞の関係について解説しました。
コーヒーには、有効成分による健康効果のみならず、いい香りや飲むシチュエーションによるリラックス効果も健康に良い影響があると考えられています。
健康になるため、と無理に多く摂るのではなく、本来の目的の通り楽しんで飲む、ということが重要なのかもしれません。

よくあるご質問

脳梗塞に良い食べ物は何ですか?
野菜や果物は抗酸化作用があり、食物繊維が多く含まれることから動脈硬化の予防に役立つと考えられます。その他青魚に含まれるDHAやEPA、オリーブオイルやアボガドなどに含まれる不飽和脂肪酸、コーヒーなどに含まれるポリフェノールは適量であれば脳梗塞予防に役立つ可能性があります。

脳梗塞予防の飲み物は?
脱水状態では血栓ができやすくなるため水分を十分にとる必要があります。また、コーヒーや紅茶、緑茶、赤ワイン、ココア、トマトジュースなどは抗酸化作用などから脳梗塞予防に効果があると考えられています。

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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