喫煙は脳梗塞の危険信号!今すぐ禁煙すべき理由を徹底解説|脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

喫煙は脳梗塞の危険信号!今すぐ禁煙すべき理由を徹底解説

           

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この記事を読んでわかること

喫煙がなぜ身体に有害なのかわかる
喫煙と脳梗塞の関係がわかる
若年層でも喫煙のリスクが高い理由がわかる


喫煙は身体にさまざまな不利益を与え、特に血管への影響が大きく、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを増大させることが知られています。
中高年はもちろんのこと、若年者であっても喫煙によって脳梗塞の発症リスクが増大するため、注意が必要です。
この記事では、喫煙が身体に与える影響や、具体的な脳梗塞のリスクについて詳しく解説します。

タバコの煙が血管を詰まらせる!脳梗塞リスクが高まるメカニズム

タバコの煙が血管を詰まらせる!脳梗塞リスクが高まるメカニズム
タバコ=健康に悪い、というイメージはおそらくほとんどの方が持ち合わせているでしょう。
喫煙は動脈硬化を進展させて心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを増大させることが知られており、これらの病気は命にも関わるため、注意が必要です。
タバコによってこれらの疾患の発症リスクが増大する原因は、タバコに含まれるさまざまな有害物質、特にニコチンと一酸化炭素です。
ニコチンはドーパミンなど神経伝達物質の分泌を促進させることで、心拍数の増加・血管収縮などの変化をもたらし、心臓や血管に負担をかけます。
さらに、ニコチンによって体内では活性酸素が過剰に産生され、動脈硬化の原因となるため注意が必要です。
一酸化炭素は本来酸素を運搬する役割である赤血球に積極的に結合するため、赤血球の酸素運搬効率が低下し、各組織では低酸素状態となるストレスで交感神経が刺激され、やはり心拍数の増加・血管収縮などの変化をもたらします。
さらに、低酸素状態を代償するために血液中に大量の赤血球が作り出されるため、血液の粘度が増加することでより血栓が形成されやすくなるのです。
以上のメカニズムが複雑に関与した結果、持続的な血管収縮によって血管内皮細胞が損傷し、活性酸素によって酸化したLDLが血管内皮細胞に入り込むことで、直接的に内皮細胞を障害し、動脈硬化に至ります。
血管壁は硬く・脆く変化し、血管内腔が狭小化することで閉塞しやすくなり、さらに血液粘度増加によって血栓も形成されやすいため、脳梗塞が発症しやすくなります。

喫煙者は非喫煙者の約2倍?脳梗塞リスクの衝撃的な数字

喫煙者は非喫煙者より脳卒中リスクが高くなる
では、具体的に喫煙はどれほどのリスクになるのでしょうか?
国立がん研究センターの報告によれば、40〜59歳の男性約2万人、女性約2万2000人の方々を11年間追跡調査し、喫煙者と非喫煙者では男性で約1.3倍、女性はなんと約2倍も脳卒中発症リスクが高いことが判明しています。
脳卒中の中でもクモ膜下出血の発症リスクは喫煙本数と関係性が強く、1日の喫煙本数が上がれば上がるほど発症リスクも増加します。
次に、1日あたりの喫煙本数と脳梗塞の発症リスク(倍)は下表の通りです。

喫煙0本 やめた 1〜19本 20〜39本 40本以上
ラクナ梗塞 1.0 0.70 1.69 1.34 2.19
大血管脳梗塞 1.0 1.23 1.35 2.61 2.08

上表の通り、どちらのタイプの脳梗塞も1日40本以上の喫煙者では非喫煙者よりも約2倍、発症リスクが高まっていることがわかります。

若年層の喫煙も要注意!脳梗塞のリスクは年齢に関係なく高まる

上記で紹介したデータは40〜59歳と中高年でのデータでしたが、喫煙による脳梗塞は若年者でも注意が必要です。
峰松らの報告によれば、脳梗塞発症者7245例(50歳以下は8.9%、45歳以下は4.2%、40歳以下は2.2%)において、51歳以上と50歳以下で背景因子を比較すると、男性(58.9%対62.8%)、喫煙者(19.3%対27.3%)、心臓の先天性欠陥(卵円孔開存例、0.7%対1.2%)などの背景因子は50歳以下が多かったそうです。
つまり、喫煙という脳梗塞のリスク因子は年齢に関わらず脳梗塞発症の脅威となります。
また、Janinaらの報告によれば、15〜49歳の米国人男性の非喫煙者と喫煙者を比較すると、1日に吸う本数が増えれば増えるほど脳梗塞の発症リスクが上がることがわかっており、若年であろうと喫煙は脳梗塞のリスクになり得ることが分かります。

まとめ

今回の記事では、喫煙と脳梗塞のリスクについて詳しく解説しました。
タバコに含まれる有害物質は身体に様々な悪影響を与えます。
とりわけ、血管に及ぼす影響は大きく、動脈硬化を進展させることで脳卒中や心筋梗塞など、生死に関わる疾患の発症リスクを年齢関係なく増大させることがわかっているため、注意が必要です。
特に脳梗塞を発症すると後遺症が残る可能性があり、現状ではリハビリテーションが唯一の改善策であるため、発症を予防するためにも喫煙は控えるべきであり、減煙よりも禁煙を徹底すべきです。
一方で、近年では脳梗塞後の後遺症に対して再生治療が新たな治療法として非常に注目されています。
また、ニューロテックメディカルでは、「ニューロテック®」と呼ばれる『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』も盛んです。
「ニューロテック®」では、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
また、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「同時刺激×神経再生医療Ⓡ」によって、脳梗塞に伴う後遺症の改善も期待できます。

よくあるご質問

なぜ喫煙が脳梗塞の原因になるのですか?
タバコの中に含まれる有害成分、特にニコチンや一酸化炭素は血管収縮を招き、長期的に動脈硬化を進展させます。
また、活性酸素の発生によっても動脈硬化を進展させ、結果として脳梗塞の発症リスクが増大します。

受動喫煙による脳卒中のリスクは?
自身で喫煙しないでも、近くで喫煙した人の呼気に含まれる有害物質を吸ってしまう受動喫煙も健康被害は大きく、脳卒中発症リスクも増加します。
厚生労働省によれば、受動喫煙による脳卒中発症リスクは1.24倍とされています。

<参照元>
・国立循環器研究センター:
https://www.ncvc.go.jp/coronary2/risk/smoking/index.html
・国立がん研究センター:
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/267.html
・CiNii:
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001204640099328
・AHA/ASA Journals:
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/strokeaha.117.018859

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PROFILEこの記事の監修
貴宝院 永稔
貴宝院 永稔 医師
(大阪医科薬科大学卒業)
  • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
  • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
  • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
  • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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