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関節リウマチに効果的な食事療法と避けるべき食品

           

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この記事を読んでわかること

関節リウマチと食事の関係
食事と炎症の関係
関節リウマチの予防と食事


関節リウマチは免疫の異常によって関節に炎症が起こり、関節が破壊される進行性疾患です。
治療薬の変化が目覚ましい分野であり、一方で食事との関係についても多くの研究がなされています。
この記事では、関節リウマチで避けたほうがよい食物について解説します。

関節リウマチの原因とは

関節リウマチ
関節リウマチは免疫の異常(自己免疫;自身の免疫システムで誤って自分の組織・細胞を攻撃してしまう)によって、関節の中の滑膜に炎症が起こり、関節を障害してしまう疾患です。
主な症状には、左右対称に近い関節痛、関節の変形、朝のこわばりなどの関節に限局したものや、発熱、倦怠感、食欲低下、体重減少などの全身的なものがあります。
症状は進行的に続くので、治療をせずに罹病期間が長くなると関節が固まってしまって動かせなくなる(拘縮)になることもあります。
免疫の異常で起こることはわかっていますが、その免疫異常を起こす原因については未だにわかっていません。
関節リウマチの治療には、抗リウマチ薬やステロイドが用いられます。
苦痛を減らす対症療法やできるだけ機能を維持するリハビリテーションも有効です。
適切な休息や関節の負荷を減らすための生活の工夫(重いものを持たない、手に体重をかけない)も重要です。

関節リウマチと砂糖の影響

砂糖はミネラルなどを豊富に含む糖蜜が残ったままの含蜜糖と、糖蜜を分離して生成する精製糖に分けられます。
含蜜糖は黒糖や赤糖などがあり、精製糖はグラニュー糖や上白糖、三温糖などがあります。
通常でも食後は体内でわずかに炎症が起きますが、精製糖はこの炎症を促進することが知られています。
関節リウマチも炎症性疾患ですので、糖の過剰摂取が関節リウマチ発症のリスクを上げると報告されています。
関節リウマチを発症した患者でも精製糖をたくさん摂取することはおすすめできません。
精製糖そのものが炎症を促進するだけでなく、カロリーの増加もまた炎症性物質を増加させます。

関節リウマチと抗酸化作用がある野菜

関節リウマチの症状悪化を防ぐため、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
特に、ビタミンDやオメガ3脂肪酸が豊富な魚介類、カルシウムが多く含まれる食材は、関節の健康を保つ上で効果的です。
また、抗酸化作用のある緑黄色野菜も積極的に摂取するとよいでしょう。

関節リウマチと肉・魚

牛肉や豚肉などの赤身の肉は、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)という炎症促進物質に代謝されます。
一方で、鮭や鰯などの脂肪の多い魚に多く含まれるオメガ-3脂肪酸・オメガ-6脂肪酸は炎症を抑える効果があります。
よって、関節リウマチを発症した場合には、肉よりも魚をよく食べる方が症状を抑えられる可能性があります。
地中海食は魚、オリーブオイル、豆類をよく使用する食事であり、心血管に対してもいい影響を与えるので非常におすすめです。

関節リウマチと加工食品

世の中には多くの加工食品があります。
水産練り製品、肉加工品、野菜加工品などから、インスタント食品や缶詰、冷凍食品など使用したことがある人も多いと思います。
関節リウマチの発症と加工食品の関係を調べた研究は見つけられませんでした。
また、関節リウマチ患者は一般的に避けるべきとの記載はあっても、成分(糖質や赤身肉など)に由来する記載が多く加工したからダメというわけでもなさそうです。
関節リウマチの症状ではありませんが、加工食品の摂取量が多いリウマチ患者は心血管疾患のリスクが高いという報告もあります。
避けられるのであれば避けたほうが良いでしょう。

関節リウマチとアルコールの関係

自己免疫疾患はアルコールにより予防できるのではないかという議論がある一方で、関節リウマチとアルコールの関係については、様々な報告があり見解は一致していません。
ある研究では発症リスクを30%減らすという報告がある一方で、発症リスクを減らさなかったという報告もあります。
発症後のアルコール摂取についても同様で、症状に対する見解は一致していません。
しかし、抗リウマチ薬として用いられるメトトレキサートはアルコール接種により肝臓にダメージを与える可能性があるので、積極的にはおすすめできません。
なお、赤ワインはポリフェノール含有量が多いので、炎症を軽減し、脂質代謝や血管内皮機能に対し、良い影響を与えるのではないかと考えられています。

関節リウマチと食事の関係のまとめ

この記事では関節リウマチと食事の関係について解説しました。関節リウマチによる痛みや関節破壊はQOLに大きく影響を与えます。
一方で、食事の楽しみもQOLに関わりますから、メリット・デメリットを分かった上でその人にあった食事療法を行えると良いですね。
関節リウマチの治療として間葉系幹細胞による再生医療も研究されています。
間葉系幹細胞による再生医療は、当院ではニューロテック®という神経障害は治る、を当たり前にする取り組みの中で、脳卒中や脊髄損傷の後遺症の方に使用しています。
ニューロテック®の一つのリニューロ®では、同時刺激×再生医療™、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリをおこなうことで神経障害の軽減を目指しています。
当院では関節リウマチへの治療は行っていませんが、日々情報を集め、その時に備えて診療を進めていきます。

よくあるご質問

リウマチを悪化させる食べ物は?
上白糖を含む精製糖、アルコール、カフェイン、赤身肉は関節リウマチの症状を悪化させる可能性があります。また、加工食品は関節リウマチ患者の心血管疾患リスクを上げる可能性もあります。

リウマチの炎症を抑える食べ物は?
関節リウマチの炎症を抑える成分として、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸が知られています。これらの脂肪酸はイワシやサーモン、鯛などの魚に多く含まれています。魚を多く使う地中海食は炎症を抑えやすい食事と言えます。

<参照元>
◼️Dietary Habits and Nutrition in Rheumatoid Arthritis: Can Diet Influence Disease Development and Clinical Manifestations?:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7284442/
◼️Alcohol Consumption in Rheumatoid Arthritis: A Path through the Immune System:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8072698/
https://www.everydayhealth.com/hs/guide-to-managing-ra/foods-to-avoid/
https://www.webmd.com/rheumatoid-arthritis/ra-foods

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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