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怒りの感情による脳のダメージはあるのか?

           

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この記事を読んでわかること

怒りはどのように脳内で伝達されるのかということ
怒りが脳にどのような影響を与えるのかということ
怒りとストレスの関係


怒りの感情は誰しもが持つものです。
しかしながら、怒りの感情はストレスとも関係があり、脳神経や心臓などにも悪影響を与えることになります。
今回の記事では、怒りが脳内でどのように処理されているのか、そしてストレスや脳、心臓などに与える影響について解説していきます。

怒りによる脳への影響

怒りイライラ高コルチゾール
怒りという感情は、人が生きていくのに必要なものです。
しかし、この怒りの感情が強く長く続くと、脳や身体に悪影響を与えます。
脳の中では、怒りはさまざまな部位によって処理されます。
脳内には扁桃体(へんとうたい)という部位があるのですが、ある情報を「怒り」として認識します。
そして、怒りの感情を処理するために、脳内では、その怒りを前頭葉に伝え、怒りに関連した攻撃的な行動を引き起こします。
一方で、腹内側前頭前野という部位は、怒りのコントロールの役割をしていると考えられます。
つまり、扁桃体(へんとうたい)に加えて、いくつかの前頭皮質領域が怒りに関連したプロセスで役割を果たしているのです。
怒りという感情は、脳にも影響を与えます。
長期にわたる怒りやストレスは、炎症反応を促進することがあるのです。
そして、慢性的な炎症は、脳神経組織の損傷を引き起こし、神経変性疾患のリスクを増加させてしまう恐れがあります。
また、怒りは認知機能の低下を引き起こすこともあります。
長期にわたるストレスや怒りが、認知機能に影響を与えることがあります。
これまでに、注意力や集中力の低下、記憶の問題が報告されています。
また、長期間にわたる怒りやストレスは高血圧の原因となります。
高血圧は脳梗塞や脳卒中、くも膜下出血など、脳卒中と呼ばれる病気の重要なリスクの一つです。
高血圧によって動脈硬化が進み、脳の血管が詰まったり破れたりすることにつながりかねません。

怒りによるストレスへの影響

怒りの感情は、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールの放出を増加させます。
長期間にわたり血中のコルチゾールが高い状態が続くと、これが脳に悪影響を与える可能性があります。
実際に、持続性ストレスによる高コルチゾール血症は、結果的に脳の中で記憶などをつかさどる海馬(かいば)という部位の神経細胞の変性や壊死を引き起こすことが知られています。
また、ストレスは神経細胞の損傷につながることもあります。
長期間にわたる慢性的な怒りやストレスは、脳の神経細胞に損傷を与える可能性があるのです。
これは神経細胞の死につながり、脳機能やメンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があります。

怒りによる心臓への影響

怒りの感情は心臓病との関連も示されています。
怒りや敵意、攻撃性といったものが高血圧や冠動脈疾患などの重要な危険因子であるという報告があります。
例えば、怒りの表現を抑制する傾向があると、収縮期血圧と拡張期血圧が上昇します。
また、抑圧された敵意などの怒りの感情を閉じ込めてしまうことは、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患の危険因子となります。

怒りによる自律神経への影響

怒りの感情は、自律神経にも影響を与えます。
自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、内分泌系と連携して身体の中の生理機能を調節し、体内環境の恒常性を維持しています。
さて、怒りを感じた際には交感神経の作用が強く現れます。
すると、心臓の冠動脈への血流が減ります。
そして、怒りを感じるようなことが続くと心筋の負荷が増え、心筋の虚血、すなわち狭心症や心筋梗塞などの心疾患が引き起こされる可能性があります。

まとめ

今回の記事では、怒りの感情が脳や心臓、自律神経に与えるダメージについて解説しました。
もしも怒りがコントロールできず、攻撃性が高くなってしまう場合にはマインドフルネスに基づいた認知行動療法が効果的とされています。
一方で、怒りを感じる状況が続き、ストレスに長くさらされることで高血圧が引き起こされると脳卒中の危険が高まります。
ひとたび脳卒中になってしまうと、脳神経が損傷を受け、後遺症が残ってしまうこともあります。
そこで、脳卒中の後遺症に対しての再生医療が注目されています。
さて、当院ニューロテックメディカルは、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『脳の治る力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×再生医療、骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリにて『脳の治る力を高める治療』です。
脳卒中の後遺症に対する再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

Q&A

怒ると体にどんな悪影響がありますか?
怒りを感じると自律神経が乱れたり、ストレスホルモンであるコルチゾールが脳の一部を萎縮させてしまったりします。また、怒りの感情が続くとストレスが高まり、高血圧のリスクも高まります。

怒ると何が危険ですか?
怒りの感情が激しく、長続きしてしまうと脳や身体にも悪影響が及びます。ストレスが高まり、高血圧の原因にもなります。また、心疾患の原因にもなるので、怒りを上手くコントロールする方法を身に着けることが大切です。

あわせて読みたい記事:怒りが脳に与える影響
<参照元>
A systematic review of neural, cognitive, and clinical studies of anger and aggression | Current Psychology.Current Psychology .2023:42;17174–17186
https://link.springer.com/article/10.1007/s12144-022-03143-6
自律神経による生体制御とその利用.化学と生物.2013:51(3).
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/51/3/51_160/_pdf
ヒトの情動メカニズムにせまる 脳イメージング研究の進歩.日薬理誌.2005:125;88-96.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/125/2/125_2_88/_pdf
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
怒り状態の心理・生理反応.Japanese Psychological Review.2014:57(1);27-44.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/57/1/57_27/_pdf


貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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