脊髄損傷に対するリハビリ回復効果を最大化する方法|脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

脊髄損傷に対するリハビリ回復効果を最大化する方法

           

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この記事を読んでわかること

脊髄損傷の損傷高位と重症度
脊髄損傷に対するリハビリの重要性
脊髄損傷に対するリハビリの課題


リハビリは脊髄損傷の治療の中で大きな役割を占めますが、脊髄損傷特有の問題への対応、適切なゴール設定など専門性が高い分野です。
脊髄損傷者の社会復帰率は十分とは言い難く、再生医療を組み合わせた治療に期待がかかります。

脊髄損傷の損傷高位と重症度

脊髄損傷の損傷高位と重症度
脊髄は、脳の指令を体に伝える神経の束のことです。
首から腰まで伸びる脊髄は、首の所では頚髄、胸の高さでは胸髄、腰の高さでは腰髄・仙髄と呼ばれ、神経はそれぞれの高さで枝分かれし、頚髄からは肩~手、胸髄からは体幹部分、腰髄・仙髄からは腰骨~下半身へ神経が伝わっています。

どのレベルで損傷するかにより症状が異なるため、損傷した場所を表すのに高位という言葉を使用します。
脳に近い方が高位、または上位と位置づけられています。
神経が損傷するとその先にいく指令がストップしてしまうため、損傷部位が高位であるほど症状が出る範囲が広くなります。

また、脊髄の損傷には程度があり、神経の伝達が完全にストップしてしまう完全損傷と、部分的に残る不完全損傷があります。
もし頚髄(の上位)に完全損傷が起こると、そこから先に行く神経、つまり体幹や下半身へ伝わる神経が麻痺してしまうため、四肢麻痺、場合によっては呼吸の麻痺をきたすため人工呼吸器が必要になるほどの重症となります。
脊髄損傷は1992年の調査では人口100万人あたり40人程度の発生頻度であり、20歳と60歳前後にピークがあったのですが、最近では70歳以降など高齢の方が転倒により受傷するケースが増えており、全体の患者数も増加傾向にあります。

脊髄損傷のリハビリの進め方

脊髄損傷になってしまうと、神経の障害による麻痺や筋力低下などの症状が、後遺症として残存します。
一度傷ついた神経は、元通りに回復してくれることは少ないからです。

障害された機能をできる限り回復するため、そして残された機能でどのように生活していくかを考え訓練するのがリハビリテーションです。
適切なリハビリテーションを行うことができないと、患者さんの社会復帰は非常に難しいものとなるため、脊髄損傷の治療として重要な役割を占めます。
しかし、脊髄損傷のリハビリは複数の注意点があり、簡単なものではありません。

脊髄損傷の重症度とリハビリの進め方

脊髄損傷の患者さんでは、損傷高位と重症度により、予想される後遺症や可能となる日常生活動作が早い段階で確定します。
例えば、腰髄の損傷では、腰髄上位の損傷では実用的な歩行は難しいものの、下位の損傷では装具を使用すれば歩行が可能になります。
頚髄の損傷では上位の損傷では全介助となってしまいますが、下位頚髄の損傷であれば車椅子での生活が可能になります。
早いうちにゴール設定をして、それを見据えたリハビリを行うことで治療をスムーズに進めることができるようになりますが、その見極めには一定の経験が必要です。

排泄管理・生活習慣病への対処法

また、脊髄損傷では手足の麻痺だけではなく、排泄管理の問題や、自律神経の障害による起立性低血圧といった問題を同時に抱える患者さんが存在します。
他にも動作が困難な方では褥瘡(じょくそう、床ずれとのこと)ができていないか、また精神面のケアも重要な側面です。
動作だけに限らない、患者さん全体の問題をフォローしていかなければなりません。
他にも若い方では体力があるだけに不十分なリハビリで無理に退院してしまうケース、高齢の方ではもともと生活習慣病を抱えているケースがあるなど、患者さん個々の状態に応じて対応していかなければならないという注意点もあります。
専門性の高い分野といえますが、脊髄損傷の患者さんは脳卒中など他の病気と比較して患者数が少なく、対応可能な医療機関は多くありません。
専門知識を備えたスタッフが勤務する、専門機関でのリハビリにより効果を高めることができる可能性があります。

脊髄損傷に対するリハビリの課題

脳卒中と脊髄損傷の復職率の違い
治療の効果を見る一つの指標として、復職率があります。
発症前に仕事をしていた方のうち、どれだけの方が仕事に戻ることができたかを示す数値です。
脳卒中では、発症後の最終的な復職率は50-60%と報告されています。
それに対して、脊髄損傷では20-40%程度と低い数値が報告されています。
原因はいくつか考えられますが、復職時に問題になったこととして、排泄管理や疼痛など健康管理に関することが最も多かったとされています。
専門施設が不足していることで、リハビリの効果を十分に受けることができなかった可能性もあります。

再生医療とリハビリの併用で回復を最大限に

脊髄損傷の治療に新たな光をもたらしてくれるかもしれないのが、再生医療と先端リハビリテーションの組み合わせです。
近年、脊髄損傷後の回復を促進するために再生医療が注目されています。
特に幹細胞治療は、損傷した神経組織を修復し、機能回復をサポートする可能性があるため、リハビリとの併用でさらに効果を高めることが期待されています。
2018年には、間葉系幹細胞を用いた再生医療が、脊髄損傷に対する治療として公的に承認されました。
ニューロテックメディカルでは、「ニューロテック®」として脳卒中・脊髄損傷・神経障害などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、再生医療の効果を最大限に高める取り組みを行っています。
ニューロテック®の中で重要な役割を占めるのが、リハビリテーションです。
再生医療にロボットリハビリや電気刺激など先進的なリハビリを組み合わせた治療を実践しています。
治療実績を積み重ね、さらに進化させていきます。

脊髄損傷とリハビリテーションについてのまとめ

脊髄損傷に対するリハビリテーションについて、解説しました。
脊髄損傷のリハビリは、受傷後早期の回復期に専門的な治療を受けることが重要です。
適切な対応ができるよう、専門知識を有した医療者に相談するようにしましょう。

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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