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脊髄損傷レベルとその症状の違い

           

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この記事を読んでわかること

脊髄損傷とは?
脊髄損傷とリハビリ
再生医療を検討するべきレベル


人の感覚や運動神経を司る『脊髄』にダメージが加わると、様々な後遺症が生じます。
脊髄は部位によってレベルが分かれており、レベルが上であるほど症状も重くなります。
リハビリだけで完全な回復は難しく、再生医療との並行で後遺症を最小限に抑えることが可能です。
本記事では、脊髄損傷のレベルごとの症状やリハビリでの回復例、再生医療による治療についてご紹介します。

脊髄損傷はレベルによって重症度が変わる

私達の身体は『脊椎』という背骨で支えられており、脊椎の中には感覚や運動を司る『脊髄』という神経が通っています。
この脊髄が事故などでダメージを受け、様々な症状が生じることを脊髄損傷と言います。
脊椎は首からお尻まで繋がっており、上から『頚椎』『胸椎』『腰椎』『仙椎』に分かれています。
それぞれの脊髄を『頚髄』『胸髄』『腰髄』『仙髄』と呼び、どのレベルがダメージを受けたかで脊髄損傷の重症度が決まります。
脊髄損傷のレベルは以下の図の通りです。
脊髄損傷レベル
損傷部位が上に向かうほど症状が重く、頚髄に損傷が起きると、最悪の場合自力で呼吸ができなくなり、呼吸器が必要不可欠になります。
体が全く動かなくなることもあるので、床ずれしないよう定期的に寝返りを打たせたり、体位を変えたりする看護も必要です。
損傷部位が下に向かうほど症状は軽くなりますが、損傷レベルによって自力で動ける場合もあれば、車椅子がなければ移動できない場合もあります。
脊髄損傷は介護保険が使えるので、訪問介護・看護のサービスを使ったり、介護用品を購入したりして患者さんとご家族で無理のない生活をしていきましょう。

損傷レベル別の治療法とリハビリの進展

リハビリテーション
脊髄損傷を回復させるには、損傷した脊髄の機能を再生させる必要があります。
近年では、失われた脊髄の機能を他の部位が補うようになる『可塑性』も注目されており、リハビリが可塑性を促進するという研究もあります。 <参考資料[1]>
しかしながら、可塑性のメカニズムは未だ不明な部分が多く、リハビリでの完全回復は難しいのが現状です。

リハビリでの回復例①掴まり立ちができる

脊髄損傷で下半身麻痺になった患者さんでも、リハビリを重ねることで掴まり立ちできるようになった方がいます。<参考資料[2]>
この方は高校2年生の時の交通事故で脊髄損傷を負いましたが、持ち前の明るさと根性で厳しいリハビリに耐え、20歳で掴まり立ちに成功しています。
しかし、自分では立っている感覚はなく、感覚としては『浮いている状態』とのこと。
完全に1人で立ちあがり、歩行するまでには至っていません。

リハビリでの回復例②自力での歩行

頚髄損傷で両手足が麻痺する『四肢麻痺』となりながら、3年後には杖で歩けるようになった方もいます。<参考資料[3]>
事故当時は握力も失われ、尿意や便意も感じないためオムツに漏らす状態でしたが、痛みに耐えてリハビリを続けた結果、自力で歩けるようになりました。
医師も「奇跡」と言う程の回復ぶりですが、やはり痛みやしびれは残っており、「全身に唐辛子を塗りたくって、強烈な電気風呂に入れられたよう」とご本人が表現するほどの痛みと毎日戦っています。
リハビリ自体が辛いのはもちろん、回復後も痛みが続くのも脊髄損傷の辛い点です。

再生医療による治療効果とその適応レベル

幹細胞
脊髄損傷は、いまだリハビリでは完全に回復できないのが実情です。
しかし、近年では再生医療が発展しており、リハビリでは回復困難な症状も再生医療で治療することが可能となっています。
こちらでは、脊髄損傷の再生医療について解説します。

再生医療とは?

再生医療とは、ダメージを受けた細胞そのものを再生して、失われた機能の回復を目指す医療のことです。
再生医療は、脊髄損傷患者の神経再生を促す最新技術として注目されています。
損傷部位に幹細胞を注入し、神経細胞の再生を目指すこの治療法は、これまで治癒が難しかった損傷レベルでも回復を期待できるようになってきています。
現代の医療では、患者さん本人から採取した幹細胞を利用する再生医療が一般的で、再生医療専門の当院では『幹細胞点滴』や『サイトカインカクテル療法』を行っています。
特に、損傷レベルが高い場合や重度の運動障害が残るケースにおいて、再生医療はリハビリと組み合わせることで大きな効果を発揮します。
効果が出るまでには個人差がありますが、患者さんには感覚や運動機能の回復を実感していただいています。
脊髄損傷の再生医療については関連記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にされてください。

再生医療を検討すべきレベル

再生医療は細胞自体を再生させますが、人間には本来『自分を治す力』が備わっています。
その力を高めるのが再生医療であり、リハビリは再生医療と並行して行うことで最大の効果を発揮します。
どのレベルで再生医療を検討するかはご本人のゴールによりますが、常にリハビリを念頭に置きながら再生医療に取り組むことで、ベストな選択ができるでしょう。
当院ではリハビリ機関とも提携しておりますので、再生医療も視野に含めたリハビリ計画もご提案できます。
お電話はもちろん、オンラインでのお問い合わせは24時間受け付けておりますので、脊髄損傷の後遺症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

脊髄損傷レベルについてのまとめ

脊髄損傷とは『脊椎』という背骨の中を通る神経『脊髄』にダメージが加わった状態のことです。
脊髄はレベルによって様々な感覚や運動機能を司っており、レベルが上に向かうほど重い後遺症が残ります。
脊髄損傷はリハビリによってある程度の回復が可能ですが、個人差が大きい上、完全な回復は難しいのが現状です。
しかし、近年では再生医療の研究が発展しており、患者さん自身の幹細胞を使う再生医療で脊髄損傷の根本治療が可能となってきました。
リハビリと並行して行うことで最大の効果が得られますので、ぜひリハビリ機関と相談しながら再生医療も検討してみてください。

よくあるご質問

脊髄損傷の損傷部位の違いとは?
損傷部位が上に向かうほど症状が重く、頚髄に損傷が起きると、最悪の場合自力で呼吸ができなくなり、呼吸器が必要不可欠になります。
損傷部位が下に向かうほど症状は軽くなりますが、損傷レベルによって自力で動ける場合もあれば、車椅子がなければ移動できない場合もあります。

再生医療とは?
再生医療とは、ダメージを受けた細胞そのものを再生して、失われた機能の回復を目指す医療のことです。
損傷部位に幹細胞を注入し、神経細胞の再生を目指すこの治療法は、これまで治癒が難しかった損傷レベルでも回復を期待できるようになってきています。

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    [1]脊髄損傷後の機能回復には自発的なリハビリが効果的 
    [2]事故で脊髄損傷下半身まひ…めげず!諦めず!20歳の青年奇跡の一歩 
    [3]交通事故で頚髄損傷、今なお重度後遺障害と闘う女性が訴える「安全運転の重要さ」 

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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