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生殖細胞と再生医療

           

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雄と雌の生殖細胞が合体してできる受精卵は、あらゆる体細胞に変化できる『全能性』があるとして、近年再生医療でも注目を集めています。
しかし、そもそも生殖細胞や体細胞とは何なのでしょうか?再生医療の専門医が、分かりやすくシンプルに解説します。

生殖細胞とは?体細胞との違い

精細胞
人の細胞には、『生殖細胞』と『体細胞』の2種類があります。
生殖細胞とは子孫を作るための細胞のことで、動物の場合は雌の『卵子』と雄の『精子』、植物の場合は雌の『卵細胞』と雄の『精細胞』を指します(参照1)
それぞれの生殖細胞の核が合体することを『受精』と呼び、その結果できるのが『受精卵』です。
一方の体細胞とは生殖細胞以外の全ての細胞を指し、筋肉、内臓、神経を作っているのも体細胞です。
受精卵にはあらゆる部位の体細胞に変化する『全能性』がある(参照2)ため、再生医療でも大きな注目を集めています。

有性生殖と無性生殖の違い

細胞
生殖細胞が全ての生物にあるかというと、そうではありません。
生殖細胞を持たない生物は、親の細胞を分裂させて子孫を残します。
このことを『無性生殖』と呼び、一方で生殖細胞の受精により子孫を作ることを『有性生殖』と呼びます。
無性生殖を行う生物は、アメーバやミカヅキモなどです。
これらの生物は、親の細胞内にある染色体を複製した後、2つの細胞に分かれる『体細胞分裂』で仲間を増やしていきます。
有性生殖を行う生物は、雄と雌それぞれの細胞が一度半分に分裂し、生殖細胞を作ります。
この分裂のことを『減数分裂』と言い、減数分裂によってできた生殖細胞が合体することで受精卵ができます。
無性生殖では「倍になったものが半分になる」、有性生殖では「半分になった2つが一緒になる」ということです。
無性生殖では遺伝情報に突然変異が生じなければ、そのまま子孫に受け継がれます。
しかし、有性生殖では遺伝情報が雄と雌から半分づつ入ってきますので、子孫に多様性が出来ることになり、環境の変化にも適応でき易くなると考えられます。

まとめ

生殖細胞とは、生物が子孫を残すための細胞を指します。
全ての生物が生殖細胞を持っているわけではなく、アメーバやミカヅキモなどは生殖細胞を使わない『無性生殖』を行います。
生殖細胞を使う『有性生殖』の場合、動物は雌の『卵子』と雄の『精子』、植物は雌の『卵細胞』と雄の『精細胞』が合体して、『全能性』を持つ受精卵ができます。

あわせて読みたい記事:脳梗塞と男性機能の関係

再生医療の治療

貴宝院 永稔【この記事の監修】
福永記念診療所 再生医療部長 再生医療担当医師

ニューロテックメディカル代表 Dr.貴宝院 永稔

大阪医科薬科大学卒業
私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。

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