くも膜下出血の原因・症状・治療について | 後遺症・神経障害を幹細胞点滴と幹細胞上清液点鼻×専用リハビリ治療

くも膜下出血の原因・症状・治療について

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くも膜下出血は、脳動脈にできる瘤が破裂することで発生する脳卒中の一種です。
突然発生する激しい頭痛」が典型的な症状ですが、ときには軽い頭痛しか認めないこともあり、診断が難しいこともあります。
脳内の圧が上昇することで脳障害をきたし、命を落とすこともありますので、脳圧を下げる治療と再出血を防ぐ治療が求められます。

くも膜下出血とは?

くも膜下出血とは脳卒中の一種で、脳を覆う膜の一種であるくも膜と脳の間に出血する状態のことです。
この脳とくも膜の間の空間はくも膜下腔と呼ばれますが、ここには脳脊髄液が循環しています。
液体が循環しているため、脳に対してクッションの役割を果たしており、脳を損傷から守る役割を果たしています。
くも膜下腔で出血が起こると、脳に強い圧力がかかることもあり、意識障害を起こすだけでなく、死に至ることもあります。

原因

くも膜下出血は、自然に発生する場合と、頭部外傷の結果として発生する場合があります。
自然に発生するくも膜下出血は、脳の動脈内にできる瘤に関連しています。
脳動脈瘤は40歳から65歳の女性に最も多く発生し、喫煙者や高血圧の人に多く見られます。
また頭部外傷後や脳に外傷を受けたことで動脈瘤が発生し、くも膜下出血になるケースもあります。
その他にも生まれつき脳動脈の異常がある動静脈奇形も、くも膜下出血の原因なります。
なお動脈瘤があることが分かっている場合は、くも膜下出血が発症する前に、定期的に医師の診察を受けて、出血のリスクを判断することが重要です。

症状

くも膜下出血を発症すると、いくつかの症状が現れます。
主な症状は、突然の激しい頭痛です。
これまでに経験したことのないような、激しい頭痛に突然襲われた、と表現されることもあります。
さらに、突然意識を失ってしまうことがあります。
しかし、ときには首や肩の痛み、視力低下、吐き気・嘔吐、全身のしびれやけいれんなどの症状で発症することもあります。
とくに軽い頭痛しか認めないときには、見逃されてしまうこともあります。
ただ「突然発生する頭痛」は大切な所見ですので、積極的に疑うことが重要になります。
なお脳動脈瘤は、破裂するまで症状がないことも多くあり、気づかずに日常生活を送っています。
したがって、くも膜下出血はそれまで元気だった人に突然発生するため、対応が困難な病気のひとつです。

診断

くも膜下出血は多くの場合、典型的な症状から疑われます。
疑われると、まず頭部のCTスキャンを行い、脳内での出血の有無を調べます。
くも膜下出血の程度が軽く、どうしても診断がつかない場合、造影剤を併用したCTスキャンやMRIスキャンが必要となることもあります。
最終的には、カテーテルを用いた脳血管撮影を行うこともあります。

治療

くも膜下出血から生命を守り、脳障害の発生と重症度を軽減するためには、迅速な治療が重要です。
まずくも膜下出血によって昏睡状態に陥った場合は、人工呼吸器による呼吸の維持、また点滴や薬剤を用いた全身の管理を行います。
さらに出血によって脳内の圧力が高くなり、脳障害が進行する可能性があるため、脳内の圧力を下げることを目的に薬を利用したり、脳脊髄液の一部を外部に排出したりする処置を行うことがあります。
次に、出血の原因を特定して治療する必要があります。

一度破裂した脳動脈瘤を放置すると、24時間以内に再破裂する可能性が高いため、外科的に動脈瘤を切り取ってしまうことがあります。
また特殊なクリップを用い、動脈瘤の根元を挟み込み、動脈瘤内への血流を遮断することで動脈瘤を閉鎖することもあります。
さらなる出血のリスクを減らすために、カテーテルを用いて血管内コイルと呼ばれる特殊な器具を用い、血管の内側から動脈瘤への血流を遮断することもあります。

くも膜下出血に対する再生医療

くも膜下出血は脳卒中の一種であり、脳血管障害でもあります。
脳動脈瘤が破れることで脳血管が損傷を受けますし、脳細胞も損傷を受けます。
これらの損傷を受けた組織の機能回復を目的に行われるのが再生医療です。
本人の脂肪や骨髄に存在する間葉系幹細胞を取り出し、一定期間培養して増殖させ、点滴を通して本人に戻します。
幹細胞から産生されるサイトカインや成長因子が、損傷された血管や脳細胞を修復し、機能を復活させる働きがあることがわかってきています。
まだ臨床試験の段階ではありますが、国内の複数の医療機関で積極的に取り組まれており、国が主導してその活動を支援しています。

くも膜下出血の合併症

くも膜下出血には、関連する合併症のリスクがあります。
最も一般的な合併症は、脳内血腫、水頭症、血管のスパズムです。
水頭症は、脳脊髄液の流れが阻害された結果発生します。
状況に応じて、脳室内から外に通路を作る脳室ドレナージやVPシャントを設置して治療します。
このうち特にスパズムは脳への血流を阻害する要因となり、脳梗塞の原因ともなります。
したがって早急な対応が求められます。

まとめ

くも膜下出血の原因、治療方法を含む対策についてご説明しました。
なかなか予防することが難しい課題ですが、定期的に検診を受け、確認をしておくことで、ある程度は予防が可能です。
ぜひ日比野生活習慣の見直しも含め、対応を検討ください。


貴宝院 永稔【この記事の監修】
福永記念診療所 再生医療部長 再生医療担当医師

ニューロテックメディカル代表 Dr.貴宝院 永稔

大阪医科薬科大学卒業
私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。

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