後縦靱帯骨化症と中心性脊髄損傷の関係 | 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

後縦靱帯骨化症と中心性脊髄損傷の関係

           

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この記事を読んでわかること

後縦靱帯骨化症とは
中心性脊髄損傷とは
脊髄損傷に対する再生医療の可能性


脊髄損傷はよく知られた病名ですが、その原因になる後縦靭帯骨化症という難病をご存知でしょうか?
また、脊髄損傷の一種である中心性脊髄損傷という言葉はご存知でしょうか?
どちらも難しい名前で、とっつきづらそうですね。
ただしご高齢の方に増加中の中心性脊髄損傷は後遺症を残す怖いケガで、後縦靭帯骨化症の方は症状が残存しやすいことが知られており、注意が必要です。
ここでは、後縦靱帯骨化症・中心性脊髄損傷について解説します。

後縦靱帯骨化症とは?発症のメカニズム

後縦靱帯骨化症・黄色靭帯骨化症
私たちの背中に通る背骨のことを脊椎と呼びます。
脊椎はいくつかの骨が縦につらなってできていて、骨同士は関節や靱帯によって連結されています。
脊椎を連結する靱帯の一つが後縦靭帯で、この後縦靭帯が骨に変化してしまうことで、痛みや神経症状の原因となるのが後縦靱帯骨化症です。
骨化はレントゲンやCT検査で確認することができ、検査を行うと成人の3%程度の方に骨化が見つかるとされており、思ったより頻度が高いことが分かります。
遺伝など、複数の要因が関係して発症すると考えられています。
中年以降、特に50歳前後で発症することが多いとされています。
脊椎の中には、脊髄が通っています。
脊髄からすると前方にあるのが後縦靭帯で、骨化して大きくなってしまうと前方から脊髄が圧迫されてしまいます。
脊髄は神経の束ですから、圧迫により神経が刺激され痛み・しびれや、手・足が思うように動かないといった神経症状が出現します。
重症になると歩行や排尿、排便が困難になるなど重い障害を起こすこともあります。
転倒などにより骨化がある部分に力がかかると、脊髄損傷の原因となります。

中心性脊髄損傷の特徴

頸椎
脊髄損傷というのは、ケガや病気が原因で脊髄が障害され、手足の麻痺など神経症状を起こすことをいいます。
脊髄損傷には、脊髄を包む骨である脊椎に骨折や脱臼など損傷が起きるタイプと、骨には大きな異常がないタイプ(非骨傷性)があります。
脊髄損傷は頚部の脊髄で起こることが多い(頚髄損傷)のですが、非骨傷性頚髄損傷である場合に多いのが、中心性脊髄損傷というパターンの症状です。
脊髄は脳と体をつなぐ神経の束ですから、途中で損傷されるとその先全体が障害され、先に行くほど障害が強いというケースが多いのです。
しかし中心性脊髄損傷ではそれに反して、下肢よりも上肢の症状が強いという現象が起きます。
神経症状の程度はごく軽いものから手が全く動かないなど重いものまで様々なのですが、骨の損傷は強くないためか時間と共に一定程度症状が改善してくるという特徴があります。

中心性脊髄損傷と後縦靭帯骨化症の関連性

中心性脊髄損傷は、元々脊髄の通り道が狭い方に発生しやすいとされています。
脊髄の通り道が狭くなる原因の一つが、後縦靭帯骨化症です。
後縦靭帯骨化症は中年以降で発症することが多く、高齢の方が転倒するなどして首を強く反らされる状況になると、中心性脊髄損傷が起こりやすくなります。
中心性脊髄損傷では時間の経過とともに症状が改善するとは言われるものの、回復の度合いは原因やケースにより様々です。
後縦靱帯骨化症に伴う中心性脊髄損傷では、回復が乏しく麻痺などの神経症状が残りやすいことが知られています。
後縦靱帯骨化症と診断されている方、または脊髄損傷を受傷した後に後縦靭帯の骨化が見つかった方では、治療にあたりより一層の注意が必要となります。

後縦靭帯骨化症と中心性脊髄損傷の関連性と予後

後縦靭帯骨化症は脊柱管狭窄の一因であり、外力によって脊髄が圧迫されやすく、中心性脊髄損傷が発症しやすいとされています。
特に高齢者や頚椎に問題を抱える患者では、より重篤な損傷を引き起こすリスクが高まります。
再生医療やリハビリテーションの進歩により、予後は改善傾向にありますが、症状の回復には時間がかかる場合があります。

脊髄損傷に対する再生医療の可能性

脊髄損傷による神経障害に対する治療は難しく、十分な成果が得られないことも少なくありません。
後縦靭帯骨化症を患っている場合にはなおさらです。
しかし、そのような治療困難なケースでも効果が期待される治療法があります。
それが再生医療です。
脊髄損傷の治療として幹細胞を使用した再生医療は一部保険適応にもなる、社会的に注目されている方法です。
ニューロテックメディカル株式会社では、脳卒中・脊髄損傷・神経障害などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、また「ニューロテック®(再生医療+同時リハビリ)」の研究開発、臨床応用を積み重ねることで再生医療の効果を高める取り組みを行なっています。
後縦靱帯骨化症に伴う中心性脊髄損傷に対しては、幹細胞治療と同時リハビリを組み合わせることで最大限の機能回復を達成できると考えています。
患者さんやご家族の方は、ぜひご相談ください。

後縦靭帯骨化症についてのまとめ

難病指定されており、脊髄損傷の治療をより難しくさせる、後縦靭帯骨化症について解説しました。
手のしびれや腕の痛みなど、神経の圧迫からくると思われる症状がある場合には、早めの受診をお勧めします。

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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