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慢性硬膜下血腫の怖さと将来的な影響

           

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この記事を読んでわかること

慢性硬膜下血腫の怖さとは?
慢性硬膜下血腫の主な症状
慢性硬膜下血腫の診断方法と再生医療


今回は慢性硬膜下血腫の怖さと将来的な影響について解説します。
慢性硬膜下血腫は、頭部への軽微な外傷が原因で、数週間から数か月かけて血液が脳と硬膜の間に徐々に溜まる疾患です。
症状は頭痛、物忘れ、片側の麻痺など、さまざまな症状が現れます。
進行すると命に関わることもあるので、早期発見と治療が重要です。

慢性硬膜下血腫の怖さとは?

物忘れ
慢性硬膜下血腫の怖さとは?について解説します。
慢性硬膜下血腫は、頭部への軽微な外傷が原因で、血液がゆっくりと硬膜と脳の間に貯まる病態です。
その怖さとは、初期の段階では症状が軽微であるために発見が遅れること、また、時間経過とともに脳への圧迫が増大し、深刻な影響を及ぼす点にあります。
特に、高齢者や抗凝固療法を受けている人では、血腫の増大が進行しやすく、急激に悪化するリスクが高いです。
慢性硬膜下血腫の初期症状は、軽い頭痛や疲労感など非特異的な症状のため、一般的に見逃されやすい特徴があります。
そのため、発見が遅れることが多々あります。
時間が経つにつれて、血腫が大きくなり脳を圧迫し、意識障害や麻痺などの重大な症状が起こることがあります。
これらの症状は、日常生活に重大な支障をきたすだけでなく、最悪の場合、生命の危険を伴うこともあります。
救命されたとしても、後遺症を残す可能性が高く、介護が必要になる場合もあります。
慢性硬膜下血腫のもう一つの怖さは、再発のリスクがあることです。
たとえば、手術による血腫除去後も、再度血腫が形成される可能性があります。
そのため、継続的フォローアップが必要です。

慢性硬膜下血腫の主な症状

慢性硬膜下血腫の主な症状について解説します。
慢性硬膜下血腫は、脳を覆う硬膜と脳表面の間に血液が貯まり、脳を圧迫する病気です。
頭部の軽度の外傷がきっかけとなることが多く、高齢者や抗凝固薬を服用している人に多く見られます。
症状はさまざまですが、徐々に現れ悪化することが特徴です。
初期は、軽い頭痛が見られます。
日常生活に支障が無いため、しばしばストレスや疲労と誤解されがちですが、最も一般的な症状です。
また、軽いめまいやバランス感覚の乱れが起こることもありますが、これらの症状も他の原因として見過ごされることが多いです。
進行するにつれて、さまざまな症状が起こります。
頭痛の頻度や強さが増して、持続的な痛みに移行することがあります。
さらに、物忘れ、判断力の低下、集中力の低下などの認知機能の低下が目立つようになります。
これらの症状により、日常生活に大きな影響を与えることもしばしばです。
その他、身体的症状として、片麻痺、歩行障害、手足のしびれ、ふらつきが生じることがあります。
これは血腫が脳を圧迫することで神経機能に障害が発生するためです。
重症化すると、痙攣や意識障害などが現れることもあります。

慢性硬膜下血腫の診断方法と再生医療

慢性硬膜下血腫の診断方法と再生医療について解説します。
診断の第一歩は、症状と病歴の詳細な聴取が重要です。
頭部外傷の既往、認知機能の変化や頭痛などの有無を確認します。
次に、画像診断が行われます。
最も一般的なのは、頭部CTです。
血腫の位置、サイズ、脳への圧迫の程度を確認します。
MRIを使用することも多く、血腫の性状や脳の機能などの診断ができます。
慢性硬膜下血腫の治療は手術による血腫の除去が一般的です。
再生医療は、細胞治療や生体材料を用いて、損傷した組織の再生や機能の回復を図る治療法です。
例をあげると、幹細胞療法が注目されています。
幹細胞は、損傷部位に注入されることで、新しい神経細胞の成長を促し、脳の機能回復が期待できます。
さらに、生体材料を用いた再生治療では、硬膜や血管の修復を促進し、再発のリスクを減少させることが期待できます。
このような再生医療による治療は、まだ臨床応用の初期段階にありますが、慢性硬膜下血腫の治療における新たな可能性を開き、患者の予後を大幅に改善する可能性があります。
将来的に、手術に頼らず、再生医療による根本的な治療ができる日が来るかもしれません。

まとめ

今回の記事では、慢性硬膜下血腫の怖さと将来的な影響について解説しました。
治療が手遅れになった場合、脳神経が壊死して後遺症を残し日常生活に支障を来たす場合があります。
しかしながら、神経の再生が可能となれば、後遺症は軽減します。
そのため、損傷した神経を蘇させる再生医療は期待が持てます。
脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害が治ることを当たり前にする取り組み」も盛んです。
ニューロテックメディカルでは、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
さらに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「神経再生医療×同時リハビリ™」があります。
これらの治療法は、慢性硬膜下血腫の後遺症に苦しむ患者に対する期待の持てる治療となります。

よくあるご質問

慢性硬膜下血腫で死亡することはありますか?
あります。
特に、高齢者や抗凝固療法を受けている人は、脳に出来た血腫が大きくなることで脳を圧迫します。
そのため、急激な症状悪化や意識障害が起こることにより致命的な結果を招く可能性があります。

硬膜下血腫が悪化するとどうなる?
硬膜下血腫が悪化すると、脳への圧迫が広がり、急激に神経症状が悪化します。
具体的には、頭痛の増悪、意識障害、片側の身体麻痺などが現れます。
重症の場合、呼吸や循環器の中枢が障害され、生命を脅かすこともあります。
早期に医療機関を受診して、症状の進行を防ぐための迅速な治療が求められます。

<参照元>
・近畿大学医学部脳神経外科:https://www.med.kindai.ac.jp/nouge/medical/diseases/headinjury_dis01/
・大学病院医療情報ネットワークセンター:https://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/306.html

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
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