交通事故によるむち打ちと末梢神経障害のメカニズム | 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

交通事故によるむち打ちと末梢神経障害のメカニズム

           

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この記事を読んでわかること

むち打ちが末梢神経に与える影響とは?
事故後に現れる神経障害の診断と治療プロセス
長期的な後遺症管理に向けた最新の治療とは


この記事では交通事故によるむち打ちと末梢神経障害のメカニズムについて解説します。
交通事故により、首に瞬間的な強い衝撃がかかり、首が大きく動くことで起こります。
そのため、首の周りの神経が引っ張られたり、圧迫されたりします。
これにより、首の痛みやしびれに加え、腕や手などに症状が広がる末梢神経障害が起こります。

むち打ちが末梢神経に与える影響とは?

むち打ちが末梢神経に与える影響とは?
この記事ではむち打ちが末梢神経に与える影響とは?について解説します。
むち打ちは、交通事故などで首が急激に衝撃を受けることで起きる頸部の損傷です。
この際、筋肉、靭帯、椎間板といった部位が損傷を受けるだけでなく、末梢神経にも影響が及ぶ可能性があります。
具体的には、首から腕や手へと伸びる神経が、むち打ちによって引っ張られたり、組織の腫れによって圧迫されたりすることで障害されることがあります。
この結果、腕や手にしびれや痛み、感覚の異常、握力低下といった症状が現れます。
また、むち打ちによって首の周りの筋肉が硬くなると、神経への血流不足を起こすため、神経への栄養供給を妨げます。
これにより、神経の機能が低下し、しびれや痛みが慢性化する場合があります。
さらに、むち打ちによって脊髄がわずかにずれることにより、神経根が圧迫されることもあります。
神経根は、脊髄から分岐して体の各部分へ神経を送る大切な部分です。
神経根の圧迫により、神経の伝達が障害され、痛みやしびれ、脱力感といった症状が現れます。
交通事故後遺症としてなかなか症状が消失しない場合も多いので、早期診断と早期治療が重要です。

事故後に現れる神経障害の診断と治療プロセス

この記事では事故後に現れる神経障害の診断と治療プロセスについて解説します。
診断のプロセスは以下の通りです。
まず、問診にて、しびれや痛み、感覚鈍麻、筋力低下などの症状の有無を聞きます。
次に、診察を行います。
首の動きや関節の可動域、筋肉の硬さ、感覚、反射などを調べ、神経の圧迫や損傷の有無を評価します。
さらに、画像検査を追加します。
X線検査では、骨折の有無やズレを確認し、MRI検査では、頸椎、神経根、椎間板の損傷状況を確認します。
これらの診断結果に基づいて、適切な治療を選択します。
まず初期段階では痛みや炎症を抑えるために、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などの薬物療法を行うことが多いです。
また、安静を保つとともに、リハビリテーションにより、首のまわりの血流改善をはかるとともに、肩の筋肉を強化し回復を促します。
物理療法としては、温熱療法、牽引療法、低周波治療などが用いられます。
介入療法として、神経ブロックやステロイド注射が用いられます。
神経圧迫が強く、症状が重度な場合には、外科的治療が検討されます。
診断と治療が遅れると、後遺症として症状が残ることがあるので要注意です。

長期的な後遺症管理に向けた最新の治療とは

この記事では長期的な後遺症管理に向けた最新の治療とはについて解説します。
むち打ちの後遺症としては、慢性的な首の痛み、頭痛、腕や手のしびれ、集中力や記憶力の低下などがあります。
これらの症状に対する最新治療として、注目されているのが再生医療に属するPRP(多血小板血漿)療法です。
PRPは、患者さん自身の血液から分離した血小板を患部に注入する治療法です。
血小板には、成長因子と呼ばれる組織修復を促進する物質が豊富に含まれています。
そのため、損傷部に直接注入することで、組織の再生を促進し、痛みや炎症を軽減する効果が期待できます。
この治療法は、副作用が少ないため、長期的な痛みの管理に適しています。
また、近年、神経モジュレーション療法も注目されています。
この治療は、痛みの原因となる神経の活動を電気刺激で調整する治療です。
神経の興奮を抑える目的で、経頭蓋磁気刺激(TMS)や経皮的電気神経刺激(TENS)などの非侵襲的治療法も広まりつつあります。
また、慢性的な痛みには、心理的な要因も影響を及ぼすため、認知行動療法(CBT)も併用されることが多いです。
痛みへの認識や対処法を改善することで、生活の質を向上させることができます。

まとめ

今回の記事では、交通事故によるむち打ちと末梢神経障害のメカニズムについて解説しました。
むち打ちは長期的に痛みやしびれが継続し、交通事故後遺症となり日常生活に支障が出る場合があります。
従来の治療に加えて、PRP(多血小板血漿)療法などの再生治療が近年注目されています。
再生治療として、脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害は治るを当たり前にする取り組み」も盛んです。
ニューロテックメディカルでは、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
さらに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「神経再生医療×同時リハビリ™」があります。
これらの治療法は、神経障害による後遺症に苦しむ患者さんにとって、期待が持てる治療となるでしょう。

よくあるご質問

外傷による末梢神経障害の症状は?
交通事故によるむち打ちが原因となる外傷性末梢神経障害では、首の痛みやしびれだけでなく、腕や手に症状が広がるのが特徴です。
具体的には、腕や手の痺れや痛み、感覚の異常、握力低下などがあります。

むちうちの症状でしびれが出るのはなぜですか?
むちうちは、首に強い衝撃を受けるので、首周辺の組織が損傷します。
そのため、首周辺の神経は、引っ張られたり、首の骨から腕や手へと伸びる神経が、むち打ちによって引っ張られたり、腫れた組織によって圧迫されたりするためです。
また、むち打ちによって筋肉が硬くなり、神経を圧迫することもあります。
しびれの他にも、痛みや感覚の異常、腕の力が入りづらいといった症状が現れる場合もあります。

<参照元>
・日本整形外科学会:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/traumatic_cervical_syndrome.html
・交通事故病院:https://clinic.jiko24.jp/jiko-info/treatment/cervical-sprain-whiplash-difference/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_term=%E5%8B%95%E7%9A%84%E6%A4%9C%E7%B4%A2%E5%BA%83%E5%91%8A%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96&utm_campaign=202003&gad_source=1&gclid=CjwKCAjw0aS3BhA3EiwAKaD2ZYcdhyzbAn94cyIG4NqrOmgtm1v9yvOD3QQn4EiKYFs7chyssXMjJxoCfUkQAvD_BwE
・足立警友整形外科:https://clinic.adachikeiyu.com/3162

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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