閉じ込め症候群の謎 | 再生医療|脳梗塞・脊髄損傷の後遺症を幹細胞治療で改善|ニューロテックメディカル

閉じ込め症候群の謎

           

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この記事を読んでわかること

閉じ込め症候群とは何か
閉じ込め症候群の原因と症状
閉じ込め症候群の原因と症状


閉じ込め症候群は、橋梗塞などが原因で、意識は清明ながら四肢麻痺や顔を動かしたり飲み込んだり声を出すことができなくなる状態のことです。
根本的な治療法はありませんが、再生医療によって脳神経細胞の修復をはかり、症状が緩和される可能性があります。
今回の記事では、閉じ込め症候群の原因や症状、治療法について解説します。

閉じ込め症候群とは何か

ロックドイン症候群
閉じ込め症候群とは、主に橋腹側部(ふくそくぶ)、つまり患者さんにとっての前側にあたる部分が障害されることで、四肢麻痺や下位脳神経麻痺などを呈する状態のことです。
閉じ込め症候群では、眼球の上下運動・眼瞼挙上によって意思疎通が可能で、意識は清明です。
閉じ込め症候群(別名:ロックドイン症候群)は、意思表示の方法が無くなってしまった状態で、「鍵をかけられた状態」のようであるため、このようにと呼ばれています。

閉じ込め症候群の原因と症状

脳をロック
閉じ込め症候群の原因は、脳底動脈閉塞による橋の脳梗塞が原因であることが多いとされています。
まれに脳幹部の腫瘍や膿瘍、炎症、外傷、また、他の神経疾患によっても起こります。
閉じ込め症候群がなぜ起こるのか、それは、橋の腹側に重要な神経がたくさんあることが大きく関係しています。
まず、橋腹側には大脳皮質の運動野から始まり身体の筋肉へと向かう神経の束である錘体路(すいたいろ)が走行しています。
この錘体路は、自分で自分の手足などを動かすための神経の主要経路です。
脳神経では三叉神経(Ⅴ)、外転神経(Ⅵ)、顔面神経(Ⅶ)、内耳神経(Ⅷ)が存在しています。
そのため橋腹側部の障害によって、四肢麻痺(両側錘体路障害)や、発語が不能な症状が生じます。
一方で、橋の背側、つまり患者さんにとっては後ろ側にあたる部分には、感覚などを脳に伝える脊髄視床路(せきずいししょうろ)が走行しています。
また、背側の脳幹網様体(のうかんもうようたい)には、上行性網様体賦活系(じょうこうせいもうようたいふかつけい)という意識の覚醒に重要な関与をしているシステムがあります。
橋腹側部だけに病変がある場合には、背側部の脊髄視床路と脳幹網様体は無事であるため感覚は正常、意識は清明、という状態になるのです。
脳神経の中でも、動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)は中脳にあるため障害されません。
これらの神経は、眼球の上下運動とまばたきする筋肉をつかさどっています。
このため、眼球の上下運動(水平運動はできない)とまばたき(上眼瞼の運動)のみ可能となるのです。
それゆえに、閉じ込め症候群では自分の意思を他人に伝える意思疎通は、まばたき、もしくは眼球運動でのみ可能となります。

閉じ込め症候群の治療と再生医療の可能性

褥瘡の部位
閉じ込め症候群に特化した治療は、現時点ではありません。
閉じ込め症候群の患者さんに対しては、支持療法つまり対症療法が治療の中心となります。

支持療法

  • 動くことができないことによる全身合併症(例:肺炎、尿路感染症、血栓塞栓症)の予防
  • 褥瘡(じょくそう)の予防
  • 四肢の拘縮(こうしゅく)を予防するための理学療法(リハビリテーション)
  • 栄養管理

コミュニケーション訓練

言語療法士がまばたきや眼球運動によるコミュニケーション方法を作り出すために手助けすることもあります。
閉じ込め症候群の患者の中には、眼球運動によって制御するコンピュータ端末や、その他の手段を用いて、互いにコミュニケーションをとる人もいます。

再生医療の可能性

閉じ込め症候群の原因の多くを占める橋の梗塞では、脳神経が死んでしまっており、自然には回復しません。
一方、再生医療で脳神経の修復をはかることで、閉じ込め症候群の症状を軽減することができる可能性もあります。
ニューロテックメディカルでは、橋梗塞を含む脳卒中や脊髄損傷に対して、骨髄由来間葉系幹細胞を用いた再生医療を提供しています。
骨髄由来間葉系幹細胞は神経再生医療への臨床効果の報告が一番豊富であり、神経再生能も高い幹細胞です。
また、幹細胞点滴や上清液導入の際に行う、当クリニック独自の「同時リハビリ×神経再生医療™」も行っています。
再生医療によって橋梗塞などによる閉じ込め症候群の症状が改善される可能性もありますので、今後も期待が持てる治療法といえます。

まとめ

閉じ込め症候群になると誤嚥性肺炎などの感染症によって命を落とす可能性が高く、また通常の理学療法やリハビリテーションでも機能予後の改善は思わしくないとされてきました。
しかしながら、再生医療による脳細胞修復が閉じ込め症候群の治療にとっては希望になるかもしれません。
橋梗塞を含めた脳卒中の後遺症に対する再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院ニューロテックメディカルの無料相談を受けて頂ければと思います。

Q&A

閉じ込め症候群の原因は?
閉じ込め症候群の原因は、四肢麻痺を引き起こし、下位脳神経や水平注視制御中枢を障害する脳卒中(橋の出血または梗塞)であることが多いです。その他には、運動神経麻痺を生じるギランバレー症候群などが原因であることもあります。

閉じ込め症候群になるとどうなるのか?
閉じ込め症候群になると、顔の下部を動かす、噛む、飲み込む、話す、腕や脚を動かす、眼を左右に動かす、といったことができなくなります。 呼吸が困難なこともありますが、見たり聞いたりすることはでき、意識もはっきりしています。

<参照元>
・閉じ込め症候群 – 07. 神経疾患 – MSDマニュアル プロフェッショナル版https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB/07-%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%96%BE%E6%82%A3/%E6%98%8F%E7%9D%A1%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E6%84%8F%E8%AD%98%E9%9A%9C%E5%AE%B3/%E9%96%89%E3%81%98%E8%BE%BC%E3%82%81%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4#:~:text=%E9%96%89%E3%81%98%E8%BE%BC%E3%82%81%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4%E3%81%AF%EF%BC%8C%E5%9B%9B%E8%82%A2%E9%BA%BB%E7%97%BA,%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E6%A2%97%E5%A1%9E%EF%BC%89%E3%81%AB%E8%B5%B7%E5%9B%A0%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82
・脳の機能と構造|ファルマシアVol 23,No.8 (1987)https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/23/8/23_KJ00002920028/_pdf/-char/ja
・経皮的電気神経刺激は閉じ込め症候群における 四肢運動機能回復を促進する|脳卒中 31 巻 4 号(2009 : 7) p211https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/31/4/31_4_211/_pdf



貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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