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黄色靭帯骨化症とは

           

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この記事を読んでわかること

黄色靭帯骨化症とは
黄色靭帯骨化症の症状
黄色靱帯骨化症の治療と後遺症


脳と体をつなぐ脊髄が障害されると、手足の麻痺や歩行障害など様々な症状が発生します。
脊髄が障害される疾患には脊髄損傷や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などがありますが、他にも様々な疾患があります。
頻度は高くないのですが脊髄の障害により症状が重くなりやすい疾患に「黄色靭帯骨化症(おうしょくじんたいこっかしょう)」があります。
この記事では黄色靱帯骨化症について解説します。

黄色靭帯骨化症とは

黄色靭帯骨化症
黄色靭帯は、脊椎と脊椎をつなぐ靱帯です。
脊髄の後ろ側(背中側)に位置する靱帯で、脊椎を安定させるとともに適度な柔軟性を持たせる働きを持っています。
少し黄色がかった色をしています。
黄色靭帯が骨に変わってしまうのが黄色靭帯骨化症です。
加齢や遺伝などが発生要因として考えられていますが、はっきりとした原因は分かっていません。
本来柔らかくて薄い靱帯が、骨に変わることで分厚く硬いものになるため、脊髄を後ろ側から圧迫し様々な症状を引き起こします。
患者さんの数ははっきりわかっていませんが、平成25年度の特定疾患医療受給者証は3088人の方が所持していたそうです。

黄色靭帯骨化症の症状

黄色靭帯は頚椎から腰椎まで存在する組織ですが、黄色靭帯骨化症は胸椎に多く発生します。
胸椎はもともと脊髄の通り道が広くないため、骨化病変が発生すると脊髄が圧迫されやすくなります。
脳から出てきた神経は頚椎から上肢へ枝分かれし、胸椎・腰椎を通って下肢へ分布します。
胸椎で脊髄が障害されやすい黄色靱帯骨化症では、下肢の症状が主なものとなります。
初期では下肢のしびれや締め付けられる感じ、脱力感などが発生し、症状が進行すると歩行障害や膀胱直腸障害(尿もれや尿閉、便もれなど)が起こります。

黄色靱帯骨化症の治療と後遺症

他の検査などで偶然発見された骨化については、神経の症状がなければ「黄色靭帯骨化症」とは診断されず特に治療は行いません。
軽度の神経症状がある場合には、しびれを抑える薬などを使用して注意深く経過観察を行います。
下肢の筋力低下や歩行障害などがある場合には、脊髄の圧迫を解除する手術が検討されます。
背中側から病変に達し、骨を削ったり開いたりすることで、神経の通り道を拡大します。
必要に応じて脊椎を固定する処置が行われることもあります。
黄色靱帯骨化症の症状は急速に進行することがあり、急に歩けなくなった、下肢がつっぱるようになった、尿のコントロールができなくなったなど重い症状がある場合には、緊急手術の対象になることがあります。
黄色靭帯骨化症は、元々通り道に余裕が少ない胸椎に発生しやすく、硬い骨化病変により脊髄を強く圧迫し、症状が深刻になりやすい特徴があります。
神経が強く障害されると例え手術を行っても十分な回復は難しく、後遺症が残ることがあります。
下肢の運動麻痺や膀胱直腸障害の症状が残存すると、自立した生活が難しくなり介護が必要となる可能性があります。

黄色靭帯骨化症に対する再生医療

黄色靭帯骨化症など脊髄の障害に対する治療は難しく、治療効果が限定的になることも少なくありません。
手術で行う処置は神経そのものを修復するわけではないため、個人の回復能力に依る所が大きいのです。
介護が必要になる方を減らすためにも、脊髄の障害そのものを治療する新たな方法が求められています。
そこで現在まで発展を続けているのが、再生医療です。
再生医療では神経の元になる幹細胞を使用し、神経の回復を促します。
体内に移植された幹細胞は神経に成長し、脊髄の機能を回復すると期待されています。
脊髄損傷に対する再生医療は実用化が進んでおり、一部は保険適用になっているものもあります。
ニューロテックメディカル株式会社では、「ニューロテック」として脳卒中・脊髄損傷・神経障害などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、再生医療の効果を高める取り組みを行っています。
黄色靭帯骨化症に対しては、再生医療と最先端のリハビリテーションを組み合わせることで最大限の機能回復を達成できると考えています。
黄色靭帯骨化症の症状にお悩みの患者さんやご家族の方は、ぜひご相談ください。

まとめ

黄色靱帯骨化症について解説しました。
脊髄の障害は日常生活への影響が大きく、生活の自立に大きく関係する疾患の一つです。
症状が早期であるほど治療効果が得やすく、回復する見込みが高くなります。
気になる症状がある場合には、早めの医療機関受診をお勧めします。

よくあるご質問

黄色靭帯骨化症の初期症状は?
脊椎の動きが制限されるため、体の硬さや背筋のこり、痛みを感じることがあります。神経が圧迫されると下肢のしびれや痛み、つっぱりなどを感じるようになります。

黄色靭帯骨化症と後縦靱帯骨化症の違いとは?
黄色靭帯は脊髄の後ろ側(背中側)にありますが、後縦靭帯は脊髄の前側(お腹側)にあります。どちらも骨化して脊髄を圧迫する疾患ですが、その位置関係やできやすい場所が違うため、手術方法が異なります。
関連記事▶︎ 日本人に多い後縦靱帯骨化症とは?

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    ・「胸椎後縦靭帯骨化症、胸椎黄色靭帯骨化症」日本脊髄外科学会ホームページ
    http://www.neurospine.jp/original26.html
    ・「黄色靱帯骨化症」難病情報センターホームページ
    https://www.nanbyou.or.jp/entry/58
    ・「後縦靱帯骨化症・黄色靭帯骨化症」日本整形外科学会ホームページ
    https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/opll.html

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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