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頚椎症性神経根症と頚椎症性筋萎縮症の共通点:どちらも引き起こす頚椎の問題とは?

           

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この記事を読んでわかること

頚椎の老化や変形が原因で、神経根症や筋萎縮症が発症することがわかる。
神経の圧迫が筋力低下やしびれなどの症状を引き起こすことがわかる。
早期診断とリハビリが重要で、症状の進行を抑えるために役立つことがわかる。


頚椎に関する疾患は、神経や筋肉に深刻な影響を与えることがあります。
その中でも、頚椎症性神経根症と頚椎症性筋萎縮症は、共に頚椎の老化や変形が原因で発症することが多く、似た症状や原因が見られます。
今回は、この2つの疾患の共通点や、なぜ頚椎の問題がこれらの症状を引き起こすのかについて解説します。

頚椎の老化や変形が引き起こす神経根症と筋萎縮症の共通点

頚椎の老化や変形が引き起こす神経根症と筋萎縮症の共通点
加齢とともに、骨や椎間板(ついかんばん)などの組織が弱くなり、頚椎は自然に変形することがあります。
この変形によって、椎間板が狭くなり、周囲の神経や筋肉に圧迫を与えることが多く、これが神経根症や筋萎縮症の発症につながります。
頚椎に問題が生じると、体全体の神経系や筋肉に影響が及び、日常生活に支障をきたすことがよくあります。
頚椎症性神経根症では、頚椎の神経根が圧迫され、腕や手にしびれや痛みが生じることが特徴です。
この神経根症は、軽いものから重度のものまでさまざまな症状を引き起こし、場合によっては腕や手の動きが制限されることがあります。
一方で、頚椎症性筋萎縮症は、神経根だけでなく、筋肉そのものが直接的に影響を受け、筋力低下が進行していきます。
この結果、腕や手の筋肉が萎縮し、最終的には日常の動作が困難になることも少なくありません。
これらの疾患は、頚椎の老化や変形が根本的な原因であり、症状の進行を防ぐためには早期の診断と治療が重要です。

神経根の圧迫による症状と筋肉の萎縮に関するメカニズム

神経根が圧迫されることで、最も一般的な症状は、痛み、しびれ、そして運動機能の低下です。
例えば、腕や手に広がるしびれや痛みは、頚椎のどの部分で神経が圧迫されているかによって異なります。
痛みやしびれが腕や手に集中している場合、神経根の圧迫が原因であることが多いです。
また、長期間にわたり神経が圧迫されると、神経自体が損傷を受け、信号が正常に伝達されなくなることがあります。
これにより、筋肉が十分に活動できなくなり、筋力が低下し始めます。
特に頚椎症性筋萎縮症では、筋肉が使用されない状態が続くと、筋肉の萎縮が進行します。
このメカニズムは、神経が適切な指令を筋肉に伝達できないために生じるもので、放置すると筋肉が萎縮し、さらには関節の可動域も狭まる恐れがあります。
神経根症も筋萎縮症も、共通して神経への圧迫が原因であり、この圧迫が解消されない限り症状は悪化する可能性が高くなります。
したがって、早期の診断と治療が非常に重要です。

早期発見が鍵!共通する治療方法とリハビリの重要性

早期発見が鍵!共通する治療方法とリハビリの重要性
頚椎症性神経根症と頚椎症性筋萎縮症の治療において、症状の進行を防ぐためには早期発見が鍵となります。
最初の段階で適切な治療を行うことで、症状が軽減し、生活の質を維持することが可能です。
治療法は症状の進行具合や患者の状態によって異なりますが、以下のような方法が一般的に用いられます。

  • 薬物療法:痛みを和らげるために、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤が処方されることがあります。
    これらの薬は神経の炎症を抑え、痛みを軽減します。
  • 物理療法:姿勢の改善やストレッチ、筋力トレーニングを通じて、頚椎にかかる負担を軽減することができます。
    理学療法士と協力して行う物理療法は、長期的な改善に効果的です。
  • 装具療法:頚椎の安定性を保つために、首を固定する装具を使用することもあります。
    これにより、頚椎の動きを制限し、神経の圧迫を軽減します。
  • 手術療法:重度の神経根症や筋萎縮症の場合、手術が必要になることもあります。
    神経圧迫を解消するための手術が行われることがありますが、これは最終的な手段とされています。

加えて、リハビリテーションも非常に重要です。
神経や筋肉の回復を促すためには、適切なリハビリを続けることが必要です。
リハビリでは、筋力トレーニングやストレッチを通じて筋肉を強化し、神経の回復をサポートします。
また、日常生活での動作をスムーズに行えるようになるための運動療法も含まれます。

まとめ

頚椎症性神経根症と頚椎症性筋萎縮症は、共に頚椎の変形や老化が原因で神経や筋肉に影響を与える疾患です。
神経の圧迫により痛みやしびれが生じ、筋肉の萎縮が進行すると、日常生活に大きな影響を及ぼします。
これらの疾患を予防し、症状の進行を抑えるためには、早期の診断と治療が不可欠です。
また、適切なリハビリを通じて、神経や筋肉の機能を回復させることができるため、症状を放置せず、専門医の診察を受けることが重要です。
こうした神経の損傷に対しては、再生医療を組み合わせたリハビリテーションが効果的になることがあります。
そのため、私たちは『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
そして、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療®にて『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』です。
また、その治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリ®の併用をお勧めしています。
神経再生リハビリ®は、再生医療に合わせて磁気刺激や電気刺激などで神経回路を興奮しやすくした上での反復訓練(川平法®)などをおこなうことで、狙った神経回路の強化及び再構築を目指すリハビリです。
ご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

頚椎症性神経根症を放っておくとどうなる?
頚椎症性神経根症を放置すると、痛みやしびれが悪化し、さらには筋力低下や腕や手の動きが制限される可能性があります。
症状が進行すると、日常生活に大きな支障をきたし、重度の場合は手術が必要になることもあります。

頚椎症神経根症は完治するまでにどれくらいの期間がかかりますか?
頚椎症性神経根症の完治には、症状の重さによって異なりますが、軽度の場合は数週間から数か月で改善することが多いです。
重度の場合や手術を伴うケースでは、回復までに6か月以上かかることもあります。

<参照元>
頚椎症性脊髄症 診療ガイドライン 2020改訂第3版:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/110/11/110_2407/_pdf
頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症、頚椎症性筋萎縮症、頚椎後縦靭帯骨化症 総合せき損センター:
https://sekisonh.johas.go.jp/department/plastic/disease03

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PROFILEこの記事の監修
貴宝院 永稔
貴宝院 永稔 医師
(大阪医科薬科大学卒業)
  • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
  • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
  • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
  • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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