大脳基底核変性症の症状とは?パーキンソン病との違いも解説脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

大脳基底核変性症の症状とは?パーキンソン病との違いも解説

           

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この記事を読んでわかること

大脳皮質基底核変性症とは
大脳皮質基底核変性症の症状
大脳皮質基底核変性症の治療方法があるのか


神経の難病には多くの種類があり、変性疾患がその多くを占めます。
変性疾患とははっきりとしたきっかけなく神経の障害が始まり、徐々に進行する疾患です。
原因が明らかになっていない疾患が多く、進行を抑える方法がない場合も少なくありません。
この記事では神経の変性疾患の一つである、大脳皮質基底核変性症について解説します。

大脳皮質基底核変性症とは

大脳皮質基底核
大脳皮質基底核変性症とは、その名の通り脳にある「大脳皮質」と「基底核」という場所の神経が変性する疾患です。
神経の難病に指定されている疾患であり、医療費受給者証を保持している方は全国で4157人(平成29年度)です。
症状が多岐に渡るため他の疾患との区別が難しく、アルツハイマー型認知症や進行性核上性麻痺と診断されていた方が実は本症であったということもしばしば。
依然として課題が多い疾患であると言えます。

大脳皮質基底核変性症の症状

大脳基底核変性症の初期症状

大脳皮質基底核変性症の症状は、徐々に発生し緩やかに進行します。
パーキンソン病のような症状が見られるため、抗パーキンソン薬(ドパミン製剤)が使用されるものの、効果が乏しいというのも本症の特徴です。

大脳基底核変性症の進行に伴う症状

症状は大きく分けて運動障害、皮質症状、認知症状があります。

運動障害
主に「基底核」の障害により発生する症状です。
パーキンソン病も基底核の一部の障害により起こる疾患なので、症状が似ています。
代表的なものに無動固縮症候群(じっと固まり動かなくなってしまう)、ミオクローヌス(筋肉のけいれん)、ジストニア(自分で制御できない運動、不随意運動)といった症状があります。
左右非対称に発生する特徴があります。
皮質症状
「大脳皮質」の障害によって起こる症状です。
失行や感覚障害といった症状が起こります。
失行というのは日常生活のちょっとした動作でもやり方が分からなくなってしまう症状です。
トイレに行っても何をすればいいのか分からず、呆然と立ちつくすなどの状態になります。
認知症状
失語、構語障害、嚥下障害などが起こります。
言葉を理解できず自分の思いを伝えるのが難しくなります。
嚥下障害が強いと口から栄養をとるのが困難になり、点滴や胃瘻が必要になることがあります。
また、進行するにつれて物事を理解する能力や記憶力が低下し、コミュニケーションの困難さが増します。

大脳皮質基底核変性症の治療

病気の進行を止める方法は、現在のところありません。
対症療法が中心になります。
ドパミンが不足することで起きるパーキンソン病のような症状に対してはドパミン製剤が使用されますが、効果が乏しいか長続きしないことが多いとされています。
他にも不随意運動を軽減する薬剤や、気分の落ち込みに対して抗うつ薬などが使用されるものの、効果は限定的であると言わざるを得ません。
症状が進行し自力での生活が困難になると、介護が必要になります。
リハビリや環境整備を通じて可能な限り生活を補助するとともに、在宅ケア・緩和ケアといった考え方が重要になります。
本人が病気を受け入れ、前向きに将来のことを考えて取り組んでいけるようにサポートしていきます。

大脳皮質基底核変性症に対する再生医療

大脳皮質基底核変性症は神経の障害が徐々に進行してしまう疾患で、有効な治療法が確立されていません。
一度障害された神経は元通りに回復するのは難しいからです。
神経そのものの治療は不可能、長年それが常識となっていました。
しかし常識を覆すかもしれない、新たな治療法が再生医療です。
再生医療では神経の元となる幹細胞を使用します。
体内に移植された幹細胞は神経を保護する作用のある物質を分泌するとともに、成長・増殖して神経として作用することが期待されています。
障害された神経の回復が難しいのであれば、新たな神経を再生させようとする治療方法です。
様々な難病に対して治療が試みられており、大脳皮質基底核変性症もその対象の一つです。
ニューロテックメディカル株式会社では、「ニューロテック®」として脳卒中・脊髄損傷・神経障害などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、再生医療の効果を高める取り組みを行っています。
大脳皮質基底核変性症に対しては、再生医療と最先端のリハビリテーションを組み合わせることで最大限の機能回復を達成できると考えています。
大脳皮質基底核変性症の症状にお悩みの患者さんやご家族の方は、ぜひご相談ください。

大脳皮質基底核変性症についてのまとめ

大脳皮質基底核変性症について解説しました。
神経の難病は受け入れるのが難しく、本人も周囲の人もつらい疾患の一つです。
再生医療など新たな治療法が解決の糸口となることが期待されます。

よくあるご質問

大脳基底核の精神症状は?
大脳皮質基底核変性症では認知症状を伴うことが多いとされています。意欲低下や抑うつが起きることが多く、病変が前頭葉にある場合脱抑制(衝動や感情を抑えることができない)や易刺激性(怒りっぽいなど)といった人格変化を起こすことがあります。

大脳基底核の役割は?
大脳基底核は脳の深部にある神経の集まりで、運動の調節や認知機能、感情のコントロールや学習など、様々な機能を担っています。運動の調節が障害されるとパーキンソン病のような症状が発生します。

<参照元>
・「進行性核上性麻痺と大脳皮質基底核変性症」難病と在宅ケア27(8). 2021
・「大脳皮質基底核症候群」老年精神医学雑誌32, 2021

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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