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ラクナ梗塞の好発部位と後遺症

           

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この記事を読んでわかること

ラクナ梗塞とは?
ラクナ梗塞の治療法
ラクナ梗塞と再生医療


脳の深いところである視床や大脳基底核に好発するラクナ梗塞はサイズが小さいため、ほとんどの場合が無症状です。
しかしラクナ梗塞が多数発生しすると、麻痺や感覚障害などの症状がみられます。
また後遺症として認知機能障害を含め、重大な障害をもたらすことがあります。
効果的に治療することが困難ではありますが、再生医療を含め新しい治療が期待されています。

ラクナ梗塞とは?

ラクナ梗塞
ラクナ梗塞は、全脳卒中の15%から25%を占めるといわれるほど頻度の多いもので、大脳の深部に生じる直径15mm以下の小さな脳梗塞です。
特に、脳の深部に血液を供給している細い動脈が閉塞することで発症します。
ラクナ梗塞の梗塞範囲はとても小さいため、梗塞を発症した人としても症状がない人もいます。
しかし、同時に複数のラクナ梗塞を発症し、さまざまな障害を起こす人もいます。
なおラクナ梗塞を発症した人は、その後に認知症になりやすいと言われています。
またラクナ梗塞を発症した年齢が高いほど、発症後に身体機能が低下する可能性が高くなります。

原因

ラクナ梗塞は、一般的には血液中の脂肪が沈着することによる動脈硬化が原因となっています。
動脈硬化のため、動脈内の血流スペースが少なくなり、血流が途絶えてしまいやすくなりますが、ラクナ梗塞を起こす動脈は元々細いため、さらに閉塞しやすい特徴があります。
なお、ラクナ梗塞の危険因子には、高血圧、糖尿病、喫煙、高LDLコレステロール血症などがあります。

好発部位

ラクナ梗塞は、大脳動脈輪、別名ウィリス動脈輪という脳内の主要血管を構成する中大脳動脈、前大脳動脈、後大脳動脈などから直接枝分かれしている細い血管に好発します。
この細い動脈は穿通枝とも呼ばれ、実際は0.1~0.3mmほどの太さしかありません。
具体的には、中大脳動脈や前大脳動脈から分岐し、レンズ核などに血流を供給するレンズ核線条体動脈や内側線条体動脈、また後大脳動脈から枝分かれして視床に血液を供給する、視床膝状体動脈や視床穿通動脈などが影響を受けます。
その結果、特に視床や大脳基底核など、大脳の深いところにある構造物へ血液を供給する動脈が、ラクナ梗塞の好発部位となっています。

症状

ラクナ梗塞は、実際は発生しても自覚症状がない場合がほとんどです。
したがって、何か他の理由で行われた画像検査で偶然発見されることが多くなっています。
またラクナ梗塞の症状は、脳の表面近くで発生する通常の脳梗塞とは少し異なります。
ラクナ梗塞の症状は、どの脳の構造物に梗塞が発生するかによって異なり、以下のような症状があります。

  • 体の片側が麻痺する(運動障害)
  • 片方の手足の動きの協調性が損なわれる(運動失調)
  • 温度、触覚、味覚などの感覚の変化(感覚障害)
  • 顔面(特に舌と喉頭)の衰え(嚥下障害、言語障害)

なおラクナ梗塞では、意識障害が生じることは基本的にありません。

後遺症

ラクナ梗塞は、他の脳卒中と比較して生存率が高いことがよく知られています。
しかし生存率が高いこともあって、ラクナ梗塞後、長期的にはさまざまなトラブルが発生することがわかっています。
特に血圧を始め、動脈硬化の原因となる疾患を適切に治療しないまま放置していると、主に心血管系の障害による死亡リスクが高くなります。
またラクナ梗塞は、認知症、認知機能障害の主要な原因となると考えられています。
さらにラクナ梗塞が積み重なることで、誤嚥性肺炎、深部静脈血栓症、肺塞栓症、尿路感染、うつ、褥瘡など、身体障害による他の合併症を起こすこともあります。

ラクナ梗塞の治療法

ラクナ梗塞の治療は、基本的には脳梗塞の治療と同様です。
症状が発生してからの時間経過を元に、血栓を溶解させる治療を選択します。
また血栓を取り除く処置の後、血栓がさらに形成されることを防ぐために、継続して薬物療法や再発を予防するための治療を開始します。
また一般的に、どのような種類の脳卒中であっても、最初の数ヶ月は理学療法、作業療法、言語療法など、さまざまな種類のリハビリテーションが必要になります。

ラクナ梗塞と再生医療

ラクナ梗塞は、なかなか症状に気づかれず、長期にわたって適切な管理を受けていないこともあります。
そのため、かなり病状が進行してから発見され、結果的に治療開始が遅れしまうことも多くあります。
発症から治療開始までの時間を短縮することが極めて重要である脳卒中の治療において、このことはとても厳しいことです。
しかしそのような状況であっても、再生医療はラクナ梗塞に対する新たな治療の選択肢となりうる可能性があります。
治療を開始するまでの時間が経っていても、再生医療であれば回復が望めるからです。
自己の骨髄や脂肪細胞に含まれる幹細胞を利用する再生医療は、今後ますます注目される、新しい時代の治療法でもあると言えるでしょう。

まとめ

ラクナ梗塞の原因、好発部位、症状などについてご説明しました
ラクナ梗塞は最も多いタイプの脳卒中でもあります。
ニューロテックメディカルでは、このラクナ梗塞に対する再生医療にも取り組んでいます。
気になる方は、ぜひご相談ください。

Q&A

ラクナ梗塞の症状はどんな感じですか?
細い血管が障害されるラクナ梗塞では血流が乏しくなる範囲も限定的であるため、症状が軽い傾向があります。
軽いしびれなど症状として自覚していないケースもあり、脳ドックなどで偶然ラクナ梗塞が発見されることがあります。

ラクナ梗塞とは何でしょうか?
ラクナ梗塞とは、動脈硬化によって徐々に血管が細くなっていくことで脳の奥深くのより細い血管が閉塞する病態です。
特に最大のリスクは高血圧です。


あわせて読みたい記事:侮ってはいけないラクナ梗塞の実態
外部サイトの関連記事:ラクナ梗塞と動脈硬化の関係

貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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