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カレーで脳卒中予防?その秘密と科学的根拠

           

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この記事を読んでわかること

クルクミンには強力な抗炎症作用があり、脳卒中のリスクを低減する可能性があるということが分かる。
クルクミンの強力な抗酸化作用が酸化ストレスを軽減し、脳細胞の保護に寄与するということが分かる。
クルクミンは脳卒中後の虚血再灌流障害に対しても保護効果があり、臨床試験でもその有効性が示されているということが分かる。


クルクミンはカレーの主要成分であり、抗炎症作用と抗酸化作用を通じて脳卒中予防や脳の保護に役立つことが分かっています。
動物実験や臨床試験においても、その有効性が確認されており、特に脳卒中後の虚血再灌流障害に対する保護効果が注目されています。
日常的にクルクミンを摂取することで、脳卒中リスクの低減が期待できます。

クルクミンが脳に与える驚きの効果

クルクミンが脳に与える驚きの効果
カレーの主要成分であるクルクミンには、脳の健康に対して驚くべき効果があります。
抗炎症作用と抗酸化作用を通じて、クルクミンは脳卒中予防や脳の保護に寄与します。
以下に、具体的なメカニズムと科学的根拠について詳しく説明します。

抗炎症作用と脳卒中予防

クルクミンは、炎症を抑える強力な抗炎症作用を持っています。
慢性的な炎症は脳卒中の主要なリスクファクターの一つです。
炎症は血管内壁にダメージを与え、血栓が形成されやすくなります。
クルクミンの抗炎症作用により、脳内の炎症が軽減され、血管の健康が保たれます。
これにより、脳卒中のリスクが低減される可能性があります。

抗酸化作用による脳の保護

酸化ストレスは脳細胞の損傷を引き起こし、脳卒中のリスクを高める要因です。
クルクミンは強力な抗酸化作用を持ち、体内のフリーラジカルを中和することで酸化ストレスを軽減します。
これにより、脳細胞が保護され、脳卒中のリスクが低減されることが期待されます。

虚血再灌流障害に対する保護効果

クルクミンは、脳の虚血再灌流障害(脳卒中後の血流回復時に起こる損傷)に対しても保護効果があります。
虚血再灌流障害は、再び血流が回復した際に発生する酸化ストレスや炎症により、脳細胞がさらにダメージを受ける状態です。
クルクミンは、この酸化ストレスと炎症を抑制することで、脳の損傷を軽減し、神経細胞のアポトーシス(細胞死)を防ぎます。

臨床試験の結果

クルクミンの効果は、動物実験だけでなく臨床試験でも確認されています。
ある臨床試験では、クルクミンなどの食品が脳卒中後のリハビリテーション期の患者に与える効果が評価され、炎症、酸化ストレスなどに対して有益な効果が示されました。
このような臨床試験の結果は、クルクミンの実際の効果を支持する強力なエビデンスとなっています。

血流改善に役立つカレーの香辛料

血流改善に役立つカレーの香辛料
カレーには、血流改善に役立つさまざまな香辛料が含まれています。
これらの香辛料は、それぞれ独自の健康効果を持ち、血管の健康をサポートする役割を果たします。
以下に、特に注目すべき香辛料とその効果について説明します。

ニンニク (ガーリック)

そニンニクにはアリシンという成分が含まれており、これが血管の拡張を促進し、血液の流れをスムーズにします。
アリシンはまた、血小板の凝集を防ぐ作用があり、血栓の形成を防ぐことで脳卒中のリスクを低減します。
さらに、ニンニクは血圧を下げる効果も持っており、心血管系全体の健康をサポートします。

クミン

クミンは、抗酸化作用を持つ香辛料であり、体内の酸化ストレスを軽減します。
酸化ストレスは血管にダメージを与えるため、これを軽減することにより血管の健康が保たれ、血流が改善されます。
また、クミンは消化を助ける作用もあり、全体的な健康維持に役立ちます。

ターメリック(ウコン)

ターメリックの主要成分であるクルクミンは、強力な抗炎症作用と抗酸化作用を持ち、血管の健康をサポートします。
クルクミンは、血管内皮の機能を改善し、血流をスムーズにする効果があることが研究で示されています。

カレーが脳卒中の予防になる可能性

クルクミンが脳に与える影響
今まで述べてきたように、カレーには、脳卒中予防に寄与する可能性のある多くの成分が含まれています。
これらの成分は、それぞれが持つ抗炎症作用抗酸化作用血流改善効果を通じて、総合的に脳卒中リスクを低減するのに役立ちます。
クルクミンは、幹細胞治療との関連性も注目されています。
幹細胞治療は、脳卒中後の脳の再生を促進するために使用されることがありますが、クルクミンはこの治療効果を高める可能性があります。
クルクミンの抗炎症作用や抗酸化作用により、幹細胞の機能が向上し、脳の再生が促進されることが期待されます。

まとめ

カレーに含まれるクルクミンや他の香辛料は、抗炎症作用や抗酸化作用、血流改善効果により、脳卒中の予防に寄与する可能性があります。
科学的な根拠もあり、さらに幹細胞治療との関連性も注目されています。
日常的にカレーを楽しむことで、脳卒中のリスクを低減することが期待できるでしょう。
脳卒中による手足の麻痺や言語障害といった神経障害に対し、ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリ®を行うことで神経障害の軽減を目指します。
再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

カレーは脳を活性化させますか?
インドでアルツハイマー病の発症率が低い理由の一つとして、日常的にカレーを摂取していることが考えられます。
カレーに含まれるクルクミンには抗炎症作用と抗酸化作用があり、これが脳の健康を維持し、アルツハイマー病の予防に寄与している可能性があります。

インドでアルツハイマーが少ないのはなぜですか?
インドでアルツハイマー病の発症率が低い理由の一つとして、日常的にカレーを摂取していることが考えられます。
カレーに含まれるクルクミンには抗炎症作用と抗酸化作用があり、これが脳の健康を維持し、アルツハイマー病の予防に寄与している可能性があります。

<参照元>
・クルクミン誘導体によるアミロイドβ凝集体の解毒 | 研究成果・実績 新潟大学脳研究所:https://www.bri.niigata-u.ac.jp/research/result/001650.html
・Lan, C., Chen, X., Zhang, Y. et al. Curcumin prevents strokes in stroke-prone spontaneously hypertensive rats by improving vascular endothelial function. BMC Cardiovasc Disord 18, 43 (2018). https://doi.org/10.1186/s12872-018-0768-6:https://bmccardiovascdisord.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12872-018-0768-6
・Boshagh, K., Khorvash, F., Sahebkar, A. et al. The effects of curcumin-piperine supplementation on inflammatory, oxidative stress and metabolic indices in patients with ischemic stroke in the rehabilitation phase: a randomized controlled trial. Nutr J 22, 69 (2023). https://doi.org/10.1186/s12937-023-00905-1:https://nutritionj.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12937-023-00905-1
・Zhang, L., Han, Y., Wu, X. et al. Research progress on the mechanism of curcumin in cerebral ischemia/reperfusion injury: a narrative review. Apoptosis.2023;28:1285–1303. https://doi.org/10.1007/s10495-023-01869-7:https://link.springer.com/article/10.1007/s10495-023-01869-7
・Mashhadi NS, Ghiasvand R, Askari G, Hariri M, Darvishi L, Mofid MR. Anti-oxidative and anti-inflammatory effects of ginger in health and physical activity: review of current evidence. Int J Prev Med. 2013 Apr;4(Suppl 1):S36-42. PMID: 23717767; PMCID: PMC3665023.:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3665023/
・Petrovska BB, Cekovska S. Extracts from the history and medical properties of garlic. Pharmacogn Rev. 2010 Jan;4(7):106-10. doi: 10.4103/0973-7847.65321. PMID: 22228949; PMCID: PMC3249897.:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3249897/
・Kocaadam B, Şanlier N. Curcumin, an active component of turmeric (Curcuma longa), and its effects on health. Crit Rev Food Sci Nutr. 2017 Sep 2;57(13):2889-2895. doi: 10.1080/10408398.2015.1077195. PMID: 26528921.:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26528921/

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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