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陳旧性視床梗塞と脳梗塞リスクの関係

           

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この記事を読んでわかること

陳旧性視床梗塞が脳梗塞のリスクにどのような影響を与えるかがわかる。
視床梗塞が脳全体の血流や血管の状態に及ぼす影響がわかる。
脳梗塞の前兆となる症状とその見逃さないための対策がわかる。


脳梗塞は、脳への血流が途絶えることで発生する深刻な疾患です。
その中でも「陳旧性視床梗塞」は過去に発症した視床の梗塞が原因で、長期間にわたり脳に影響を及ぼす可能性があります。
本記事では、陳旧性視床梗塞が脳梗塞リスクに与える影響や予防策について解説します。

陳旧性視床梗塞が脳梗塞リスクに与える影響

陳旧性視床梗塞が脳梗塞リスクに与える影響
陳旧性視床梗塞は、過去に視床で発生した脳梗塞が完全に治癒せず、後遺症として残った状態を指します。
視床は脳内で感覚や運動、意識などを司る重要な部位です。
視床がダメージを受けると、神経伝達の効率が低下し、血管機能にも影響を及ぼす可能性があります。
特に、視床梗塞後に発生する脳内の微小な血流障害や動脈硬化が進行すると、新たな脳梗塞リスクを高めます。
視床の損傷が軽度であっても、全体的な脳の血管の脆弱性が増すことで、次回の発症リスクが上がってしまうことが危惧されます。

視床梗塞が脳全体の血流に与える影響

視床は、脳の血液循環の中枢である「脳底動脈」とも密接に関係しています。
このため、視床梗塞によるダメージは局所的な問題に留まらず、脳全体の血流に波及します。
具体的には、以下のような影響が考えられます。

血流速度の低下

視床付近の動脈が損傷を受けることで、血流の供給が不安定になります。
特に、他の部位で血栓が形成されると、脳全体の酸素供給に問題が生じやすくなります。

周辺組織の代償的負担

隣接する部位が損傷を補おうと過剰に働くことで、他の動脈や血管への負担が増大します。

慢性的な脳の虚血状態

血流障害が継続的に続くと、脳細胞が栄養不足に陥り、萎縮や神経伝達の低下が進行します。
これらの問題が蓄積されると、新たな脳梗塞発症のリスクがさらに高まります。

血栓形成と動脈硬化がもたらす危険性

陳旧性視床梗塞の背景には、血栓形成や動脈硬化といった血管系の問題が深く関与しています。

血栓形成のメカニズム

血液中の血小板が凝集し、血管内に血栓が形成されることで血流を妨げます。
これが視床周辺の脳血管で発生すると、再び梗塞を引き起こす可能性があります。

動脈硬化の進行

視床付近の動脈が硬化すると、柔軟性が失われ血管が狭窄します。
結果的に血流が滞りやすくなり、血栓形成のリスクを助長します。
これらのリスク要因は単独でも危険ですが、複合的に作用することで脳梗塞の発症リスクが飛躍的に高まることが懸念されます。

脳梗塞の前兆として現れる症状を見逃さない方法

脳梗塞の前兆として現れる症状を見逃さない方法
脳梗塞は、前兆となる症状を早期に捉えることで、予防や迅速な対応が可能です。
以下の症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

片側の手足の脱力やしびれ

突然手足の感覚が鈍くなったり動かしにくくなることは、視床梗塞や脳梗塞の前兆である可能性があります。

言葉が出にくい、または理解しづらい

言語機能に関与する脳部位に影響が及ぶことで発生する症状です。

突然の目のかすみや視力低下

視床が関与する視覚機能が障害されることで起こります。

めまいやふらつき

脳底動脈や視床の血流障害が原因となるケースが多いです。
これらの症状が一時的であっても、繰り返し現れる場合は「一過性脳虚血発作(TIA)」の可能性があり、脳梗塞の予兆として注意が必要です。

まとめ

陳旧性視床梗塞は、一見治癒したように見えても脳全体の血管系や血流に大きな影響を及ぼし、再発リスクを高める要因となります。
そのため、血栓形成や動脈硬化の予防、早期発見のための前兆症状の認識が重要です。
日頃からの健康管理、特に血圧や血糖値のコントロール、適度な運動やバランスの取れた食生活を心掛けることで、脳梗塞のリスクを大幅に軽減することができます。
また、異変を感じた際には、速やかに医療機関で診断を受けることが、深刻な後遺症を防ぐ鍵となるでしょう。
ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリ®を行うことで神経障害の軽減を目指します。
例えば、神経再生リハビリ®は、再生医療に合わせて磁気刺激や電気刺激などで神経回路を興奮しやすくした上での反復訓練(川平法®)などをおこなうことで、狙った神経回路の強化及び再構築を目指すリハビリです。
ご興味のある方は、ぜひ当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

陳旧性の脳梗塞とはどういうものですか?
陳旧性の脳梗塞とは、過去に発症した脳梗塞が治癒せず、後遺症や病変として残った状態を指します。
これにより、血流障害や神経機能の低下が続き、新たな脳梗塞リスクを高めることがあります。

陳旧性梗塞とは?
陳旧性梗塞とは、以前に発生した脳梗塞や心筋梗塞が時間の経過とともに慢性化し、完全に回復しないまま体内に残った病変を指します。
これにより、患部周辺の機能障害や血管の弱体化を招くことがあります。

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    <参照元>
    ・両側視床梗塞の症状、病因、予後に対する臨床的検討.脳卒中.2008;30:557-561:
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/30/4/30_4_557/_pdf/-char/ja
    ・脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕:
    https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2023.pdf

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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