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認知症予防・認知症のリスクを減らすためにできること

           

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認知症を予防する特定の方法はないと言われています。
しかしその発症リスクを減らすためにはできることがあります。
例えば定期的な運動やバランスの取れた食事、趣味や社会的な活動を続けることです。
禁煙や適度な飲酒も大切です。
まずはできることから取り組むことで、将来認知症を発症する危険性を減らすことができるかもしれません。

認知症は予防できるのか?

飲酒と喫煙は控えめに
現在のところ、認知症を予防することが証明されている特定の方法、治療法、物質などはありません。
しかし多くの研究により、認知症の危険因子を減らすためにできることがあることがわかっています。
認知症になる危険因子の多くは、心身の健康に関係しているため、リスクを減らすためには、身体と脳の両方に配慮した、健康的でバランスのとれたライフスタイルを送ることが一番です。
ここでは認知症の危険因子と、リスクを減らすためのライフスタイルについてご紹介します。

認知症のリスクを減らすライフスタイルについて

まず認知症のリスクを減らすために、若い時から取り組んでおきたいことからご紹介します。

定期的な運動

定期的に体を動かすことは、認知症のリスクを減らす最も良い方法の一つです。
新しく運動を始めることは難しいと思うかもしれませんが、自分に合った運動を見つけることが大切です。
まずは軽い運動から始めて、徐々に増やしていくことが有効かもしれません。
運動には、有酸素運動と筋力向上のための運動の2種類があります。
これらの活動を組み合わせて行うことで、認知症のリスクを軽減することができます。
特に有酸素運動は、心臓、肺、血液循環を良い状態にするのに役立ちますが、これは脳の健康にも良いことです。
できれば、毎週少なくとも150分の中程度の強度の活動をすると良いでしょう。
適度な強度の有酸素運動では、呼吸は速くなり、少し汗をかくようになります。
また、座ったり横になったりする時間を減らし、動く時間を増やすのもよい方法です。
筋力を高上させる運動は、主要な筋肉(脚、背中、腹、肩、腕など)を鍛えることが大切です。
このような運動は、血糖値をコントロールし、認知症の危険因子である糖尿病のリスクを軽減することにも役立ちます。
理想的には、毎週少なくとも2日以上、筋力アップのための運動をすることがおすすめです。

健康的な食事

健康的でバランスのとれた食事は、認知症だけでなく、がん、2型糖尿病、肥満、脳卒中、心臓病など、他の疾患のリスクも減らす可能性があります。
健康は、単一の成分、栄養素、食品だけでは達成されません。むしろ、さまざまな食品を適切な割合で食べることで、効果が得られます。
これがバランスのとれた食事と呼ばれるものです。
バランスの取れた食事をすることで、脳の健康を維持するために必要なすべての栄養素を摂取できる可能性が高くなります。
ちなみに果物、野菜、穀物を豊富に含み、赤肉と砂糖を控えた食事は、認知症のリスクを減らす効果があることが検証されています。
このほかにも、食事に全粒粉の食品を取り入れる(全粒粉のパンや玄米など)、果物、野菜、豆類、ナッツ類を多く摂ると良いでしょう。
また、できれば魚は定期的に食べましょう。
特に青魚は、脳の働きを助ける作用のあるエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含みます。
これらオメガ3脂肪酸には血液の凝固を抑制し、血管の拡張をさせて血行が良くなる作用もあるので、ぜひ意識して食べるようにしましょう。
調理やドレッシングには、オリーブオイルや菜種油など、植物性の油を使い、バター、ラードなどの固形脂肪は避けるようにしましょう。

タバコを吸わない

タバコを吸うと、認知症になるリスクが高くなります。
喫煙は、体中の血液の循環、特に脳の血管、心臓や肺に多くの害を及ぼします。
タバコをやめるのに遅すぎるということはありませんが、早くやめればやめるほど、脳へのダメージを避けることができます。

お酒を控える

アルコールの飲みすぎは、認知症のリスクを高めます。
一度に大量のアルコールを飲むと、脳が高レベルの有害な化学物質にさらされることになります。
定期的にアルコールを飲む場合は、推奨される範囲内で適度に飲むようにしましょう。
日本酒であれば1日1合、ビールは中瓶1本を超えないようにすることです。

趣味や社会的な活動を続ける

精神的にリラックスできる趣味や社会的な活動をすることは、脳の能力を高め、ストレスを解消し、気分を向上させるのに役立つと言われています。
これらの活動をすることで、認知症の発症を遅らせたり、予防したりすることができる可能性があります。
特に脳を刺激するような楽しい活動を見つけ、定期的に行うことが良いでしょう。
おすすめのアクティビティには、パズルやクロスワードなどがあります。
そのほか楽器の演奏や合唱サークルで活動する、美術や工芸品の創作活動、ボランティア活動も有益です。
学習に意欲が湧いてくるようであれば、社会人大学などに通って新しい言語を学んだり、今までやったことのない分野の勉強を深めたりするのも良いでしょう。
このように頭を使い、情報を処理し、考える力を養うことは、脳にとって良いことであり、認知症のリスクを減らすことにもつながります。
社会的な活動も脳に刺激を与えますので、認知症になるリスクを減らすのに最適です。
これには、実際に人に会うだけでなく、オンラインで他の人と交流することも含まれます。
つまり、友人や家族など、あなたにとって大切な人と連絡を取り続けることが大切なのです。
誰かと会話をすると、コミュニケーションをとるために相手の話を積極的に聞き、相手が何を言いたいのか、どう感じているのかを考えるようになります。また自分の言いたいことを正しく表現し、相手が理解できるように話そうとします。
この過程のすべてが、認知症のリスクを減らすことにつながります。

まとめ

認知症のリスクを減らすためにできることについて説明しました。
これらを一気に取り組むことは難しいかもしれません。
しかし、取り組みを開始するのに遅すぎるということはありません。
ひとつだけでも構いませんので、できるものをできる範囲ではじめてみてはどうでしょうか?

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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