事故のむち打ちによる末梢神経障害の後遺症への対処法 | 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

事故のむち打ちによる末梢神経障害の後遺症への対処法

           

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この記事を読んでわかること

むち打ちで末梢神経障害が起こるメカニズムがわかる
むち打ちによる頸椎損傷後のケア方法がわかる
日常的な頸椎ケアの方法がわかる


交通事故によって生じるむち打ちは頸椎に負担を与え、頸髄や末梢神経が圧迫されることでさまざまな神経症状をきたす可能性があります。
症状を緩和するには、日常的に頚椎をケアしたり、受傷後に症状が悪化しないためのセルフケアが重要です。
そこで、この記事では、事故のむち打ちによる末梢神経障害の後遺症への対処法を詳しく解説します。

痛みと痺れに悩んだ日々に薦めたい対処法

痛みと痺れに悩んだ日々に薦めたい対処法
交通事故や転倒・転落などに見舞われた翌日、身体の色々な部位が痛くて動けない、手足が痺れているなどのむち打ち症状を経験したことがある人も少なくないでしょう。
人によっては手足に痺れや痛み・麻痺などの末梢神経障害をきたす可能性もあります。
「むち打ち」とはそもそも正式な病名ではなく、交通事故などによって頚部が鞭のようにしなることで、頚椎や頸髄を損傷する病態を指します。
頸髄や頸髄から分岐する末梢神経が、頚椎や頚椎に付随する靭帯・椎間板などの構造物に圧迫されることで、神経が障害されてさまざまな症状をきたすわけです。
また、その場合の具体的な病名は、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症・脊髄損傷などです。
神経の損傷の程度によっては後遺症として残ってしまうため、日常生活にも影響がでます。
ここではむち打ちに対して、下記のような対処法を薦めます。

  • 急性期:冷やして安静にする
  • 慢性期:温めて筋肉を柔らかくする・直接筋肉をほぐす・姿勢や体勢に気を遣う

まず急性期には衝撃によって発生した炎症が神経細胞を障害するため、炎症を鎮静化させる必要があり、そのためには冷却することが効果的です。
氷やアイスノンを用いて、むち打ちになった頚部を冷やすことで炎症を鎮静化し、神経症状の悪化を予防できます。
また、激しい衝撃によって頚椎の構造が不安定になっている可能性があり、変に動かすとさらに神経への圧迫が悪化し、最悪の場合四肢麻痺に陥る可能性があるため、急性期には頚部を含めた安静が肝要です。
一方で、痛みや炎症がある程度落ち着いた慢性期には、逆に温めて血流を促進させたり、筋肉をもみほぐすことで血流を促進させ、症状の緩和が期待できます。
また、長時間のデスクワークなど、頚部に負担のかかる姿勢を続けると症状が悪化する可能性があるため、普段から姿勢には気を遣うと良いでしょう。

後遺症を少しでも和らげるために試すこと

後遺症を少しでも和らげるために試すこと
むち打ちによる後遺症を少しでも和らげるために、下記のようなことを試しましょう。

  • ゆっくりと湯船に浸かる
  • 無理のない範囲でストレッチを行う

先述したように、慢性期のむち打ちの場合、筋肉や神経への血流が低下してしまうと症状は改善しにくく、むしろ悪化する可能性があります。
そのため、ゆっくりと湯船に浸かることで血管が拡張し、神経や筋肉への血流が促進することで症状の緩和が期待されます。
また、日常的に行うストレッチやマッサージも非常に重要です。
ストレッチやマッサージで頚部の筋肉や神経に刺激を与え、血流を促進させる効果が期待できます。
また、継続的にストレッチを行うことで正しい姿勢が身につき、頚部にかかる負担を軽減できる効果も期待できます。
一方で、受傷から時間が経っているとはいえ、あまりにも過度な負荷のストレッチ・マッサージを行うと神経障害が悪化する可能性もあるため、行う場合は正しい方法を整形外科医などから習って行うと良いでしょう。

頚椎に対する日々のセルフケアで緩和できること

むち打ちになった場合の対処法は上記で紹介しましたが、日常的に頚椎をセルフケアしておくことで、交通事故などによる頚椎へのダメージを緩和・軽減できる可能性があります。
また、むち打ち以外の頚椎疾患の予防にもなるため、是非下記のようなセルフケアを実践しましょう。

  • 頚部の筋力トレーニング
  • 姿勢の改善
  • 適切な寝具の使用

頚部の筋肉である胸鎖乳突筋や僧帽筋を鍛えることで、衝撃に対しても踏ん張ることが可能となり、頚部のしなりや過伸展を予防することができます。
踏ん張りが効かないと頚椎の構造が変化してしまい、椎間板ヘルニアや頚椎すべり症などの脊椎疾患の原因ともなるため、普段から鍛えておくと良いでしょう。
次に、頚椎疾患の予防には姿勢の改善も重要です。
最近では長時間のスマホいじりやPCなどのデスクワークによって頚椎に負担がかかり、若年者でも頚椎疾患に陥る方が増えているようです。
普段の姿勢では立位でも座位でも、耳から腰が一直線になるような姿勢を意識してみると良いでしょう。
また、適切な寝具の使用も重要です。
特に、枕の高さは頸椎の負担に大きく影響し、枕が低すぎると首が常に伸展してしまい、負担がかかってしまいます。
一方で、枕が高すぎると今度は頚部が屈曲してしまい、睡眠中に取り込める酸素の量が低下し、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが増大します。
睡眠時無呼吸症候群に陥ると脳が十分休息できず、日中に強烈な眠気に襲われて交通事故を起こすリスクもあるため、やはり危険です。
7cm以上の高さの枕は危険と言われているため、程よい5cm程度の高さの枕を選びましょう。

末梢神経障害の後遺症についてのまとめ

今回の記事では、交通事故のむち打ちによる末梢神経障害の後遺症への対処法について詳しく解説しました。
交通事故のよるむち打ちでは、頸椎が損傷することで末梢神経障害をきたす可能性があるため、注意が必要です。
普段からのケアや、受傷後のケアによって症状も変わってくるため、是非本書で紹介したようなケアを実践しましょう。
また、むち打ちによる末梢神経障害の後遺症に対して、近年では再生治療が新たな治療法として非常に注目されています。
ニューロテックメディカルでは、「ニューロテック®」と呼ばれる『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』も盛んです。
「ニューロテック®」では、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
また、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「同時刺激×神経再生医療Ⓡ」によって、これまで改善困難であった後遺症のさらなる改善が期待できます。

よくあるご質問

むちうちで後遺障害認定される症状は?
むちうちで後遺障害認定される症状は、頚部の疼痛や四肢の麻痺やしびれなどの神経症状です。
これらの症状を認める場合は14級で、さらに身体所見や画像検査で他覚的所見を認める場合は12級となります。

末梢神経障害はどのくらいで治る?
通常、末梢神経障害は受傷から72時間以内に発症し、その後、可逆性のあるものであれば、数週間〜1ヶ月程度で改善します。
しかし、不可逆的なものであるとそのまま後遺症として残ってしまう可能性もあります。

<参照元>
日本整形外科学会:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/traumatic_cervical_syndrome.html
眠りナビ:https://interior.francebed.co.jp/nemurinavi/faq/pillow/height.html

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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