脊柱管狭窄症による下肢筋力低下の5つの落とし穴や3つの真実と対策 | 再生医療|ニューロテックメディカル

脊柱管狭窄症による下肢筋力低下の5つの落とし穴や3つの真実と対策

           

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この記事を読んでわかること
脊柱管狭窄症による筋力低下の主な原因や落とし穴がわかる。
早期診断とリハビリテーションの重要性がわかる。
具体的なリハビリテーション方法と生活習慣の改善策がわかる。
脊柱管狭窄症とは、脊椎の変性などが原因となり、脊髄が通っている脊柱管が狭くなってしまうことで起こるさまざまな症状のことを指します。
この記事では、脊柱管狭窄症による下肢筋力低下の主な原因や見逃しやすい落とし穴、さらに早期診断とリハビリテーションの重要性や、具体的なリハビリテーション方法や生活習慣の改善策を紹介します。

誰も教えてくれない!脊柱管狭窄症による筋力低下の落とし穴5選

誰も教えてくれない!脊柱管狭窄症による筋力低下の落とし穴5選
脊柱管狭窄症は、背骨の中の神経の通り道が狭くなる状態を指し、多くの人々が下肢の筋力低下に悩んでいます。
そして、筋力低下をさらに悪化させてしまう、見逃しやすい落とし穴があります。

1. 痛みを無視してしまう

多くの患者が痛みを一時的なものとして軽視しがちですが、痛みは脊柱管狭窄症の初期症状です。
放置すると、神経への圧迫が進行し、筋力低下が深刻になる可能性があります。

2. 運動不足

痛みを恐れて運動を避けると、筋力が低下しやすくなります。
運動不足は筋肉の萎縮を引き起こし、脊柱管狭窄症の症状を悪化させます。
適度な運動が筋力維持のために有効なのです。

3. 適切な治療を受けない

症状が軽度であっても、専門医による診断と治療が不可欠です。
自己判断での治療は効果が限られ、症状を悪化させるリスクがあります。
脊柱管狭窄症の診断と治療には、MRIやCTスキャンを用いた詳細な評価が必要です。
筋力低下やしびれなどの症状がある場合には、整形外科を受診するようにしましょう。

4. 姿勢の悪化

長時間の座位や不良姿勢は、脊柱管狭窄症の症状を悪化させます。
特にデスクワークなどで姿勢が崩れやすい場合、注意が必要です。

5. メンタルヘルスの低下

痛みや運動制限により、うつ病や不安症を引き起こすことがあります。
メンタルヘルスの低下は、治療効果を減少させるだけでなく、筋力低下を促進する悪循環を生む可能性があります。
心理的支援やカウンセリングが症状管理に重要です。

筋力低下に悩むあなたへ希望の光となる3つの真実

さて、ここからは脊柱管狭窄症による筋力低下に対して、希望を持つための3つの真実をお伝えします。

1. 早期診断と治療が重要

脊柱管狭窄症の早期診断と治療は、症状の進行を防ぐために極めて重要です。
初期段階での診断は、MRIやCTスキャンなどの画像診断を通じて行われます。
これにより、神経の圧迫や狭窄の程度を正確に把握できます。
早期に診断を受けることで、以下のようなメリットがあります。

適切な治療法が選択できるようになる

軽度の狭窄であれば、保存療法(薬物治療や理学療法)で十分な場合があります。
重度の場合でも、早期に手術が必要かどうかの判断ができます。

筋力低下の予防

早期治療により、神経への圧迫を軽減し、筋力低下を防ぐことが可能です。
症状が進行する前に対策を講じることで、生活の質を維持できます。

2. リハビリテーションの効果

リハビリテーションは、脊柱管狭窄症の患者にとって非常に有効な治療法です。
専門的な指導の下で行う運動療法は、筋力の維持と改善に大きく寄与します。
具体的には以下のような効果があります。

痛みの軽減

適切な運動は、筋肉の緊張を緩和し、痛みを軽減する効果があります。
ストレッチングや軽い有酸素運動が推奨されます。

筋力強化

筋力トレーニングは、下肢の筋肉を強化し、日常生活の活動を支える力を高めます。
例えば、スクワットやレッグプレスなどの運動が効果的です。

可動域の改善

リハビリテーションにより関節の可動域が改善され、動きやすくなります。
これにより、痛みを伴う動作が減少します。

3. ライフスタイルの改善

日常生活の中での姿勢や運動習慣の改善は、脊柱管狭窄症の症状管理に非常に重要です。
以下のポイントに注意することで、筋力低下の予防や症状の軽減が期待できます。

姿勢の改善

長時間の座位や悪い姿勢を避け、背筋を伸ばすことを心掛けましょう。
正しい姿勢は、脊柱への負担を減らし、症状の悪化を防ぎます。

適度な運動

ウォーキングやスイミングなどの有酸素運動を取り入れ、体全体の血行を良くします。
これにより、筋力の維持と体力の向上を図ることができます。

体重管理

適正体重を維持することで、脊柱への負担を軽減できます。
バランスの取れた食事と定期的な運動が重要です。
早期の対応と適切なリハビリテーション、ライフスタイルの改善が、健康な生活を維持するためのカギとなります。

後悔しないために!今からできる3つの対策

脊柱管狭窄症による筋力低下を防ぐために、今すぐ始められる対策をご紹介します。

1. 定期的な運動

ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を日常生活に取り入れましょう。
運動は筋肉を活性化し、症状の進行を防ぐ効果があります。

2. 姿勢のチェックと改善

姿勢を意識して改善することは、脊柱管狭窄症の症状を軽減する一助となります。
特に座る姿勢や立つ姿勢に注意を払いましょう。

3. メンタルヘルスのケア

ストレスを軽減し、精神的な健康を維持することも重要です。
リラクゼーション法や趣味を楽しむ時間を確保しましょう。

具体的なリハビリテーション方法

脊柱管狭窄症による下肢筋力低下を防ぐための具体的なリハビリテーション方法を以下に紹介します。

1. ストレッチング

脊柱管狭窄症の患者には、下肢の柔軟性を保つためのストレッチングが重要です。
ハムストリングスやふくらはぎ、太もも前部の筋肉を伸ばすストレッチを日常的に行いましょう。

2. 筋力トレーニング

筋力を維持するためのトレーニングは、下肢の主要な筋肉群をターゲットにします。
スクワットやレッグプレス、カーフレイズなどが効果的です。
負荷をかけすぎないように注意し、徐々に強度を上げていきます。

3. 有酸素運動

ウォーキングやエアロバイクなどの有酸素運動は、全身の血行を促進し、筋肉の酸素供給を改善します。
これにより、下肢の筋力を維持しやすくなります。

4. バランス訓練

脊柱管狭窄症の患者には、バランス感覚の向上も重要です。
片足立ちやバランスボードを用いた訓練が効果的です。
これにより、転倒リスクを減らし、下肢筋力の維持に役立ちます。

5. 専門家の指導

リハビリテーションを行う際は、理学療法士やリハビリテーション専門医の指導を受けることが推奨されます。
適切なプログラムを組み、個々の状態に合わせた運動を行うことで、効果を最大限に引き出すことができます。

まとめ

脊柱管狭窄症による下肢筋力低下には、見逃しやすい落とし穴があります。
しかし、早期診断と適切な治療、リハビリテーション、そしてライフスタイルの改善により、症状を効果的に管理し、筋力低下を防ぐことが可能です。
具体的なリハビリテーション方法を実践し、健康な生活を送りましょう。
脊柱管狭窄症によって、筋力低下や神経麻痺等の後遺症が残ってしまうことがあります。
そこで、そうした後遺症を含めた神経障害を治すために、当院ニューロテックメディカルでは『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
リニューロ®は、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』のことです。
そして、リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療®にて『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』です。
また、その治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞®、神経再生リハビリ®の併用をお勧めしています。
再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

よくあるご質問

腰部脊柱管狭窄症の症状は下肢脱力ですか?
腰部脊柱管狭窄症の主な症状は、下肢の脱力やしびれ、痛みです。
特に歩行時に症状が悪化し、休むと改善する間欠性跛行(かんけつせいはこう)が特徴です。
また、腰痛も伴うことが多いです。

脊柱管狭窄症は歩く運動で治りますか?
脊柱管狭窄症は歩く運動だけで治ることはありませんが、適度なウォーキングは筋力維持や血行促進に役立ち、症状の改善や進行の予防に効果があります。
医師の指導のもと、適切なリハビリが必要です。

<参照元>
腰部脊柱管狭窄症 – 08. 骨、関節、筋肉の病気 – MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/08-%E9%AA%A8%E3%80%81%E9%96%A2%E7%AF%80%E3%80%81%E7%AD%8B%E8%82%89%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%81%A8%E9%A6%96%E3%81%AE%E7%97%9B%E3%81%BF/%E8%85%B0%E9%83%A8%E8%84%8A%E6%9F%B1%E7%AE%A1%E7%8B%AD%E7%AA%84%E7%97%87
腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン2021 日本整形外科学会
https://minds.jcqhc.or.jp/common/wp-content/plugins/pdfjs-viewer-shortcode/pdfjs/web/viewer.php?file=https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00646.pdf&dButton=false&pButton=false&oButton=false&sButton=true#zoom=auto&pagemode=none&_wpnonce=3b871a512b

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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