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くも膜下出血と肩こりや首の後ろの痛みの関連性

           

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この記事を読んでわかること

くも膜下出血の原因や症状の特徴
くも膜下出血の警告頭痛とは何か
くも膜下出血と間違いやすい病気は何か


くも膜下出血は、脳の表面に出血を来してしまう病気のことです。
症状の特徴は、突然起こった激しい頭痛や悪心・嘔吐、意識障害などがあります。
一方で、警告頭痛という出血の前触れのような症状が起こることがあり、この際に首の後ろの痛みや肩こりを感じることもあります。
この記事では、こうしたくも膜下出血の特徴について解説します。

くも膜下出血の頭痛が起こる場所とその特徴

くも膜下出血
脳は、脳に近い側から軟膜、くも膜、硬膜の3枚の膜構造に覆われています。
そして、軟膜とくも膜との間に出血を起こしてしまったものを、くも膜下出血と言います。
くも膜下出血の多くは、脳動脈瘤という脳の血管にできたこぶのようなものが破裂してしまうことが原因です。
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の主な症状は、瞬間的な痛みとも表現される、突然、何の誘引もなく最大になる頭痛や嘔吐、意識障害と言われています。
そして、くも膜下出血による頭痛の特徴は、「後頭部をハンマーで殴られたような」や、「頭が割れるような」という重度の頭痛であることとされています。
くも膜下出血は、多くの場合治療に一刻を争う緊急事態です。
症状は人によって様々ですが、発症と同時に亡くなってしまう方もいます。
すぐに外科的治療や集中治療を駆使しても、機能的な予後だけでなく、そもそも生命予後の改善も難しい場合が多いのです。

肩こりや首の後ろの痛みが警告サイン?

くも膜下出血の初期症状は、これまで経験したことのない激しい頭痛です。
しかしながら、脳動脈瘤からの微小な血液の漏れによる警告頭痛と呼ばれる頭痛を、再出血の数時間から数週間前に経験することがあります。
これは、出血の兆候の可能性があります。
この段階で治療が開始できれば、再度の大きな出血によって重症化することを防止することができるかもしれません。
この警告出血の際には、首の後ろの痛みや、場合によっては肩こりという自覚症状が現れます。
また、椎骨動脈という首のあたりを走っている脳の動脈があります。
この動脈の解離(かいり:裂けること)が生じると、首や後頭部が痛くなることがあります。
解離部が破裂するとくも膜下出血となります。
椎骨動脈解離の場合には、その痛みの性質上片頭痛と間違えやすいこともありますので注意が必要です。

肩こりや首の後ろの痛みが警告サイン?

くも膜下出血による頭痛は、後頭部や首の後ろに最も強く現れます。
この痛みは通常「突然発症する激しい頭痛」として知られ、痛みの強さが一瞬で最大化し、頭を強く打たれたような感覚になります。
頭蓋内圧の急激な上昇によるもので、数秒から数分以内に発症するのが一般的です。
特に頭痛が後頭部に強く出る場合は、くも膜下出血の前兆として考えられるため、すぐに受診することが推奨されます。

くも膜下出血の初期症状の見分け方

先述のごとく、くも膜下出血の特徴としてはひどい頭痛があります。
また、もしも片方の目の眼瞼下垂(がんけんかすい:まぶたが下がってくる)や、散瞳(瞳孔がひらくこと)、目の動きの障害があるようであれば、脳の中の内頸(ないけい)動脈と後交通動脈の分岐部に動脈瘤があることが疑われます。
この際には、動脈瘤が破裂している、あるいは破裂しかけている可能性が高いので、すぐに医療機関を受診しましょう。
一方で、他の原因で同じような頭痛を呈することがあるので、注意が必要です。
例えば、血管性頭痛の代表とも言える片頭痛(へんずつう)は瞬間的に痛みを生じ、その性質は拍動性の激痛です。
また、吐き気を催し、嘔吐してしまうこともしばしばみられます。
片頭痛の場合には、発作が現れた時にエルゴタミン製剤がよく効くことや、予防的にもいくつかのお薬があります。
また、風邪による頭痛や吐き気、嘔吐もくも膜下出血による頭痛と紛らわしいことがあります。
こうした症状が出ている場合には、くも膜下出血かもしれないという認識を持つことが大切と言えます。
「普段とは違う頭痛がある」と感じた場合には、なるべく早く医療機関を受診しましょう。

くも膜下出血の警告サインについてのまとめ

くも膜下出血は突然の頭痛や嘔吐、意識障害などが典型的な症状とされています。
治療法としては、脳動脈瘤の再破裂予防のための手術や、脳血管攣縮(れんしゅく)予防と治療、そして水頭症の治療ということになります。
くも膜下出血による血管攣縮によって脳の血流が悪くなると、脳梗塞となり麻痺や言語障害や再度の意識障害の原因となってしまいます。
そうなると、治療を行っても、神経の障害が後遺症として残ってしまうこともあります。
ニューロテックメディカルでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』の提供をしています。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療™、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリを行うことで神経障害の軽減を目指します。
クモ膜下出血後の後遺症に対しての再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

よくあるご質問

くも膜下出血はどこが痛くなるの?
くも膜下出血では、後頭部の痛みが起こり、吐き気や嘔吐が伴う場合もあります。 肩や首の痛みを伴う頭痛もみられます。そして、首の痛みやこりはくも膜下出血の前兆のこともあります。

肩こりはくも膜下出血の前兆ですか?
椎骨動脈解離の症状の一つに肩こりや首の後ろのツッパリ感があります。椎骨動脈解離が悪化するとくも膜下出血になるため、肩こりはくも膜下出血の前兆の可能性もあります。だんだん痛みが悪化してくる場合や、なかなか治らない場合には医療機関を受診しましょう。

<参照元>
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省):https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
3.くも膜下出血と頭痛.日本内科学会雑誌.1993;82(1):55-59.:https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/82/1/82_1_55/_pdf
脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血とwarning headache.JJAAM.2003;14:138-44.:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaam1990/14/3/14_3_138/_pdf/-char/ja
救急医療における頭痛の鑑別診断について.関西医大誌.1988;40(2):123-128.:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkmu1956/40/2/40_123/_pdf/-char/ja

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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