この記事を読んでわかること
脳梗塞後の介護認定の流れがわかる。
主治医意見書や認定調査の役割がわかる。
認定前に利用できる支援制度がわかる。
脳梗塞後は、退院後の生活に介護や見守りが必要となることがあります。この記事では、脳梗塞後の要介護認定(要支援認定)はいつ申請するのか、認定調査や主治医意見書の流れ、結果が出るまでの期間について解説します。あわせて、認定結果が出る前に利用できる支援や、退院前に確認したいポイントについても紹介します。
脳梗塞後の介護認定はいつ申請する?
脳梗塞を含む脳血管障害(脳卒中)は、2022年度の調査結果では介護が必要となった原因として全体の第2位となっています。
そして、より重度の要介護4・5にあっては、脳卒中は介護が必要になった要因の第1位でした。
脳梗塞になった場合、介護サービスを必要とするケースも少なくありません。
介護サービスを希望する場合、地域包括支援センターや市町村の窓口で要介護認定(要支援認定)の申請をすることからスタートします。
原則として、申請から30日以内には市町村から認定結果が通知されます。
(参照サイト:介護保険制度について(40歳になられた方へ)|厚生労働省)
ただし、地域や申請状況によっては時間がかかる場合もあります。
もし脳梗塞で入院した場合であっても、退院後に自宅で手すりの設置や訪問リハビリなどの介護サービスをすぐに利用できるようにしたいものですね。
そのためには、逆算して手続きを進めることが大切です。
退院後の生活をスムーズに始めるためには、退院予定日が見えてきた段階など、早めのタイミングで相談することが大切です。
状態にもよりますが、退院の1〜2か月ほど前から話が進むケースもあります。
「まだ早いかも」という段階でも相談して問題ありません。
入院中は医療保険による治療やリハビリが中心となるため、介護保険サービスの本格的な利用は退院後からになるのが一般的です。
退院後にサービスをすぐに利用するためには、担当医や病院の医療ソーシャルワーカーに相談し、申請可能かどうかを確認しておきましょう。
脳梗塞後の介護申請の流れ

脳梗塞後に介護サービスを利用するためには、「要介護認定(要支援認定)」の申請を行う必要があります。
申請後は、認定調査や主治医意見書の作成などを経て、市町村が要介護度を判定します。
まずは、市町村の介護保険窓口や地域包括支援センターへ相談します。
入院中の場合は、病院の医療ソーシャルワーカーへ相談すると、申請時期や退院後の生活を踏まえてサポートを受けられることがあります。
申請時には、介護保険証や本人確認書類などが必要です。
40〜64歳の方では、医療保険証の提示を求められる場合もあります。
申請後には、認定調査員による訪問調査が行われます。
認定調査は、自宅や入院先などで行われることが多く、実際の生活状況を確認しながら進められます。
たとえば、「一人で立ち上がれるか」「薬の管理ができるか」「外出時に見守りが必要か」など、日常生活の様子について質問されます。
普段はできていない動作を無理に頑張ってしまうと、実際の介護負担が伝わりにくくなる場合もあるため、困っていることを普段どおりに伝えることが大切です。
脳梗塞後は、麻痺だけでなく、高次脳機能障害(注意力低下や記憶障害など)や失語症などによって生活に支障が出ることもあるため、困っていることを家族も含めて具体的に伝えることが大切です。
あわせて、市町村から主治医へ「主治医意見書」の作成依頼が行われます。
主治医意見書には病気の状態や今後の見通し、介護の必要性などが記載され、認定の判断材料となります。
その後、認定調査の結果や主治医意見書をもとに審査が行われ、要支援1・2・要介護1〜5などの認定結果が通知されます。
なお、主治医意見書とは介護認定に必要な医師の診断書のことです。
認定結果は原則として申請から30日以内に通知されますが、申請状況などによって時間がかかる場合もあります。
認定後は、ケアマネジャーなどと相談しながらケアプランを作成し、訪問介護や訪問リハビリ・デイサービス・福祉用具レンタルなどの介護サービス利用につながっていきます。
介護認定の認定結果が出る前に知っておきたいこと

要介護認定の結果が出るまでには、一般的に数週間程度かかります。
脳梗塞で退院するタイミングによっては、認定結果が出る前に自宅での生活が始まることもあります。
認定結果前でも、必要に応じて介護サービスの利用できる場合があります。
たとえば、ケアマネジャーが暫定的なケアプランを作成し、訪問介護や福祉用具レンタルなどを先に利用するケースもあります。
脳梗塞後は、退院直後に転倒しやすくなったり、入浴やトイレ動作に介助が必要になったりすることがあります。
自宅での生活を始めてから困ることがないように、退院前の段階で生活動線や介助量を確認しておくことが大切です。
特に確認しておきたい内容としては、以下のようなものがあります。
- 一人で歩行や移動ができるか
- トイレや入浴に介助が必要か
- 食事や服薬を自分で管理できるか
- 日中に見守りが必要か
- 家族がどの程度介護に関われるか
また、脳梗塞では身体の麻痺だけでなく、高次脳機能障害によって注意力低下や物忘れ・感情コントロールの変化などがみられることもあります。
見た目だけでは分かりにくい症状もあるため、「一見できているように見えるが実際には危険がある場面」がないかを医療スタッフと共有しておくことも重要です。
在宅介護では、「本人の希望」と「家族が無理なく続けられるか」の両方を考える必要があります。
介護サービスを利用することは、家族だけで抱え込まないための方法のひとつです。
不安がある場合には、病院の医療ソーシャルワーカーや地域包括支援センターへ早めに相談してみましょう。
まとめ
脳梗塞後は、退院後の生活に介護や見守りが必要となることがあります。
介護保険サービスを利用するためには要介護認定の申請が必要となるため、退院後に慌てないよう、早めに病院の医療ソーシャルワーカーや地域包括支援センターへ相談しておくことが大切です。
また、脳梗塞後には介護サービスだけでなく、リハビリや再生医療について情報収集する方もいます。
ニューロテック・脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中や脊髄損傷に対して、脳・脊髄が本来持つ回復力を高める治療「リニューロ®」を提供しています。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®や骨髄由来間葉系幹細胞(体内組織の修復を助ける細胞)、神経再生リハビリ®などを組み合わせ、神経障害の軽減を目指した治療が行われています。
介護体制を整えることに加え、主治医とも相談しながら、退院後の治療やリハビリについて考えていくことが重要です。
よくあるご質問
- 脳梗塞後の介護認定は家族が代理で申請できますか?
- 家族による代理申請も可能です。入院中で本人が手続きを行えない場合には、配偶者や子どもが代わりに市町村窓口で申請を進めるケースもあります。不安がある場合は病院の相談員へ確認するとよいでしょう。
- 脳梗塞後に要介護認定の結果が想定より軽かった場合はどうなりますか?
- 実際の生活状況と認定結果に差を感じる場合には、区分変更申請や更新時の見直しが検討されることがあります。退院後の困りごとを記録しておくと、今後の相談時に役立つことがあります。
<参照元>
(1)2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html
(2)PDF:Ⅳ 介護の状況|厚生労働省 p23https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/05.pdf
(3)介護保険制度について(40歳になられた方へ)|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf
(4)暫定ケアプラン|法令・Q&A検索システム 全老健介護保険制度情報サービスhttps://hourei.roken.or.jp/detail.php?uid=141
(5)「主治医意見書記入の手引き」及び「特定疾病にかかる診断基準」について(◆平成21年09月30日老老発第930002号)|厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6469&dataType=1













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