脳出血後の片麻痺の回復過程とリハビリの重要性 | 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

脳出血後の片麻痺の回復過程とリハビリの重要性

           

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この記事を読んでわかること

脳出血の片麻痺や半身麻痺について
片麻痺は一生治らないのか
片麻痺回復実話(体験談)


脳出血や脳梗塞などで片側の脳が障害を受けると、片麻痺、半身麻痺が発生します。
リハビリを行うことで回復能力を最大限に引き出し、時にごく軽い症状が残るのみまで回復することがあります。
最先端の医療によりその可能性は高まってきています。

片麻痺とは

片麻痺とは
片麻痺とは、片側の麻痺です。
片側というのは、腕で言えば右腕か左腕、足で言えば右足か左足ということですが、時に顔にも症状が発生して顔の片側だけ動かないという症状が出ることもあります。
なぜこのようなことが起こるのか。
それは、脳の神経支配が左右で異なることが理由です。
脳は右脳と左脳に分かれていますが、右脳は主に体の左半身を動かす神経を、左脳は右半身を動かす神経を支配しています。
脳出血や脳梗塞が原因で右脳、左脳のどちらかが障害されると片麻痺の原因となります。
片側の麻痺なので、時に半身麻痺と呼ばれることもあります。
右脳には自分の体や空間を認識する感情をコントロールするなどの役割がある一方で左脳論理的思考や言葉を司っています。
どちらか片方が障害される片麻痺では、運動の障害だけでなくそれぞれが司る機能に障害が出やすいということになります。

片麻痺の回復過程とリハビリの重要性

診察 車椅子
片麻痺、半身麻痺は治るのでしょうか?それとも治ることのない、不治の病なのでしょうか?
答えは、治ることもあるが「時間が経ってしまった麻痺症状は改善の見込みが厳しくなる」です。
脳出血や脳梗塞により片麻痺が発症した場合、一般的には発症後6ヵ月までは回復する見込みがあります。
回復期と呼ばれるこの時期には、ダメージを受けた脳の神経ネットワークの再構築が起こると考えられています。
機能回復を最大限に引き出すため、リハビリテーションが積極的に行われます。

片麻痺回復実話(体験談)

NHKの連続テレビ小説や紅白歌合戦への出演経験もある女優の河合美智子さんは、2016年夏に脳出血を発症し右半身に麻痺が残りました。
発症してすぐに足の感覚が無くなり、次に手が動かなくなり、段々と呂律が回らなくなってしまったそうです。
発症してから3、4日目と早期にリハビリを開始した河合さんは、車椅子生活から徐々に機能を回復し杖での歩行が可能となりついにはNHKへの生出演や舞台復帰を果たします。
脳梗塞リハビリを運営する会社が開催した講演会でその体験談を語り、障害が残る場合には保険外リハビリという選択肢があることが示されています。
他にも、堀尾憲一さんという方は、自らが脳卒中による重度麻痺から独自のリハビリ法で回復した体験談を著書で発表しており、リハビリ法の普及に積極的に取り組んでいます。
このお二方に共通するのは、回復への強い意志を持っていた事です。
はっきりとした目標を設定して、あきらめずに治療に取り組むことが、リハビリの効果を最大限に引き出します。
前項で述べたように、一般的には自然回復は発症後6ヵ月まで、と考えられていますがそれを過ぎてもなお回復を経験する方も多くいらっしゃいます。
再生医療や専門的リハビリ、ロボットリハビリなど最先端の治療がその可能性を開いてくれるかもしれません。

片麻痺回復に必要なリハビリステージとは

片麻痺リハビリ
脳卒中による片麻痺のリハビリは、時期によって目的が分かれます。
発症直後から2〜3週間に行われるリハビリは急性期リハビリテーションと呼ばれ、治療のため安静にする期間の体力低下を最小限にしようとするリハビリになります。
麻痺した手足の関節が硬くならないようにストレッチを行い、ベッドから起き上がる訓練などベッドサイドでできるリハビリを中心に行います。
その後6ヵ月までに行われるリハビリは回復期リハビリテーションと呼ばれ、機能回復のために重点的な訓練を行います。
日常生活に必要な動作訓練を繰り返し行い、在宅復帰、社会復帰を目指します。
6ヵ月以降に行うリハビリは生活期リハビリテーションや維持期などと呼ばれ、回復期までに獲得した機能を維持しようとするリハビリになります。
介護保険によるリハビリを受けることができますが、積極的に機能回復を目指したい場合には、保険外の専門的リハビリという選択肢があります。
片麻痺、半身麻痺のリハビリでは麻痺した側の腕や足を動かそうとしたり、関節の可動域を維持したりすることはもちろん重要なのですが、麻痺していない側の機能に注意することも忘れてはいけません。
脳は右脳と左脳がお互いに影響しあいバランスを保っていますので、片方が障害された場合、もう片方にも少なからず影響がでます。
また、麻痺側ができないことを非麻痺側でカバーしようとするため、大きな負担がかかります。
片麻痺のリハビリは悪いところだけをやるのではなく、全身的に機能維持を図ること、日常生活に必要な機能を獲得していくことが重要となります。

片麻痺回復の実際の進行と目安

片麻痺の回復過程は、発症から6か月までが特に重要とされており、この間に適切なリハビリを行うことが重要です。
患者の状態に合わせたリハビリやサポートが回復を促進します。
特に回復の早い時期には筋力強化や動作の回復が目立ち、6か月以降は回復が緩やかになるため、継続的なリハビリが重要です。

片麻痺回復についてのまとめ

脳卒中による片麻痺、半身麻痺を治すのに必要なことは早期治療や重点的、専門的なリハビリなど数多くありますが、最も重要なのは自分の体を治そうという強い意志かもしれません。
医療従事者は、その強い思いを支えることができるよう日々努力しています。

よくあるご質問

片麻痺の障害部位は?
脳には運動を司る部位がいくつかありますが、その中でも錐体路と呼ばれる部位が障害されると片麻痺となります。錐体路は大脳皮質運動野から内包後脚、大脳脚を通り、延髄で交叉し脊髄の前角まで続きます。

左麻痺の特徴は?
文字通り左の手足が動かしにくいです。また、左に麻痺が出るということは脳の右側が障害されていることが多く、空間や自分の体の左側を認識できない(半側空間無視や半側無視)などが現れることもあります。

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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