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脳梗塞後の食事に関する禁止事項

           

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この記事を読んでわかること

脳梗塞後には高血圧の予防・改善が大切であるということ
高血圧の予防のために塩分制限が有効であること
脳梗塞後の食事の注意にはどのようなものがあるかということ


脳梗塞は、主に高血圧が原因となり動脈硬化が進み、脳の血管が詰まってしまう病気のことです。
脳梗塞後の再発予防のために、食事内容にも気をつける必要があります。
具体的には、食塩制限や過度のアルコール摂取を控えること、また、生活習慣として禁煙が有効です。
この記事では、脳梗塞後の食事に関しての注意点を解説していきます。

高塩分の食品や加工品のリスク

加工食品
脳梗塞は、高血圧が続いた結果、動脈硬化が進行して脳の血管が詰まってしまう病気のことです。
脳梗塞の危険因子としては、高血圧の他にも心房細動などの不整脈や糖尿病、喫煙、肥満などがあります。
こうした中でも高血圧が特に重要とされており、高血圧の予防によって日本人の脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の総称)が約半分に減らせるのではないかと言われています。
また、脳梗塞は再発するリスクが高い疾患としても知られています。
脳梗塞の発症予防や再発予防のためには、血圧の管理が重要となります。
そのために、塩分制限が有効と考えられています。
塩分を過剰に摂取すると、体の中に余分な水分がたまり、血液量が増加します。
これによって、血圧が上昇してしまうのです。

1日の塩分摂取量の基準

1日の塩分摂取量の基準
日本高血圧学会では、1日の塩分摂取量を6g未満と推奨しています。
また、日本の食事摂取基準においては、男性は1日7.5g未満、女性は6.5g未満と推奨しています。
高血圧の予防のためには、糖尿病や慢性腎臓病の方は特に1日6g未満の減塩がすすめられます。
塩分摂取量を減らすためには、例えば以下のような方法があります。

  • 醤油やケチャップ、からし、ソースなどの塩分の多い調味料を減らす。
  • 肉や魚は新鮮なものを調理して食べる。調理済みの缶詰においては塩分が多く添加されたものがあるので注意。
  • ベーコンやハム、ウインナーなどの加工肉には食塩が多く含まれていることがあるので、食べ過ぎないようにする。
  • 料理の味付けには、塩以外のハーブや香辛料を上手に活用する。

こうした工夫をすることで、塩分を減らしながら食事を楽しむことも可能となるでしょう。

喫煙やアルコールの摂取制限

喫煙すると血管が収縮し、一時的に血圧が上がります。
そればかりでなく、血液の流れが悪くなることで血液が固まりやすい状態となり、動脈硬化の原因となってしまいます。
そのため、喫煙は血管にとっては悪影響をもたらすのみといえますね。
脳梗塞後の方は、特に禁煙が勧められます。
一方、飲酒に関しては、アルコールの適量が厚生労働省から発表されています。
男性では1日あたり約20mlが節度ある適度な飲酒とされています。
厚生労働省から勧められているアルコール摂取量換算の目安は、以下のようになります。

お酒の種類 ビール(中瓶1本500ml) 清酒(1合180ml) ウイスキー・ブランデー(ダブル60ml) 焼酎(35度)(1合180ml) ワイン(1杯120ml)
アルコール度数 5% 15% 43% 35% 12%
純アルコール量 20% 22g 20g 50g 12g

なお、女性では約半分程度にすることが良いのではないかとされています。
脳梗塞後であっても、肝機能障害があるなどして主治医に禁酒を勧められているのでなければ、完全にお酒を断つ必要はないでしょう。

過度なカフェイン摂取の影響

それでは、カフェイン摂取量についてもみていきましょう。
カフェインは、コーヒーや紅茶、眠気覚ましの清涼飲料水(エネルギードリンクなど)などに多く含まれています。
カフェインの作用は、神経を興奮させるというものです。
カフェインを取りすぎると中枢神経系が過剰に刺激され、めまいや心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こることがあります。
また、消化器官の刺激によって、下痢や吐き気、嘔吐をきたすこともあります。
カフェインと血圧の関係については、まだ十分わかっていない部分もあるのですが、カフェインの過剰摂取により高血圧のリスクが高くなる可能性があるのではないかとされています。
日本では、カフェイン摂取量について明確な推奨量はありませんが、エネルギードリンクとコーヒー、お茶などカフェインを多く含むものを一緒に飲むことは避けた方が良いとされています。
また、カフェインに対する感受性には個人差があります。
つまり、同じ量のカフェインを摂取しても、反応が出る人とでない人がいるということになります。
カフェイン過敏の方は、特にカフェインが含まれるであろうコーヒーやお茶を飲む際には注意が必要であると考えられます。

まとめ

今回の記事では、脳梗塞後の食事に関する注意点について、食塩摂取量や喫煙、飲酒、カフェインに関して解説しました。
脳梗塞後には再発予防のために、抗血栓治療などの薬物治療の他にも生活習慣に気をつけることも大切です。
従来、脳梗塞がおこってしまい傷ついた神経細胞は、完全に修復することが難しいとされてきました。
そこで、当院ニューロテックメディカルでは、『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』をニューロテック®と定義しました。
そして、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』である、リニューロ®を提供しています。
リニューロ®は同時刺激×神経再生医療、骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリによって『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』です。
脳梗塞後、後遺症などに悩み再生医療にもご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

脳梗塞に良いお菓子は?
チョコレートを多く食べる方は脳梗塞を含む脳卒中の発症リスクが減少することがわかっています。チョコレートに含まれるカカオマスポリフェノールが、血圧を低下させる作用を持っているのです。

脳梗塞に良い果物は?
糖質が少ない果物が推奨されています。また、りんごや梨などの皮に含まれているフラボノイドという物質が豊富に含まれる果物を多く食べると脳梗塞を含む脳卒中のリスクが下がる可能性があると示唆されています。

<参照元>
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省):https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
脳梗塞:これからの再発予防治療*.神経治療.2018;35(4):439-443.:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/35/4/35_439/_pdf
日本高血圧学会 減塩・栄養委員会
カフェインの過剰摂取について:農林水産省:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
塩分を減らすための14ヵ条 塩分の多い食事は高血圧につながる | ニュース | 糖尿病ネットワーク
高血圧|病気について|循環器病について知る|患者の皆様へ
フラボノイドの豊富な果物の摂取と脳卒中発症リスクとの関連 | 現在までの成果 | 多目的コホート研究:https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8657.html

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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