この記事を読んでわかること
・高脂肪食や加工食品に含まれる塩分やトランス脂肪酸は、動脈硬化や高血圧を促進し、脳卒中のリスクを高めることがわかる。
・加工食品には、糖分が多く含まれ、糖尿病を引き起こし、それがさらに脳卒中リスクに繋がる可能性があることがわかる。
・加工食品は必要な栄養素(ビタミンや食物繊維)が不足しており、健康的な食事のバランスを崩すことがあるとわかる。
高脂肪食や加工食品は脳卒中リスクを高める?この記事では、塩分やトランス脂肪酸の過剰摂取が動脈硬化や高血圧を引き起こし、脳卒中の大きな要因となること、また糖分が糖尿病リスクを高め、それがさらに脳卒中リスクにつながる点を取り上げています。
日々の食生活で気をつけるべきポイントを知り、健康的な食事選びの重要性を確認しましょう。
高脂肪食や加工食品が脳卒中リスクを高める理由
脳卒中は、動脈硬化が進んだ結果、脳の血管が詰まったり破れたりしてしまう病気のことです。
脳卒中には、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳出血、血管のこぶである動脈瘤が破裂するクモ膜下出血があります。
脳卒中のリスクを高める要因としては、動脈硬化があります。
生活習慣によっては、動脈硬化を促進してしまうことがあります。
さて、ここでは高脂肪食や加工食品が脳卒中リスクを高める理由を解説します。
塩分が多く含まれている
ナトリウムを多く含む食品は、血圧を上昇させる可能性があります。
食塩にはナトリウムが含まれていますが、加工食品はその保存性を高めるために大量の塩分を含んでいる場合が多いです。
ナトリウムは、体液を適切なレベルに保つために重要です。
しかし、塩分が多すぎると、体内に蓄えられる水分の量が過剰になってしまいます。
その結果、血圧が上昇してしまうのです。
さらに、高血圧は脳卒中の最大の危険因子となります。
高血圧は動脈の壁を硬くし、狭くしてしまいます。
つまり、動脈硬化を進行させてしまうのです。
トランス脂肪酸が含まれている可能性がある
加工食品には、トランス脂肪酸が含まれている可能性があります。
このトランス脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロールを上昇させてしまう可能性があります。
一方で、HDL(善玉)コレステロールを低下させてしまうこともあります。
糖分が多く含まれている
炭酸飲料やエナジードリンクなどの甘い食品は、血糖値に影響を与えて、糖尿病を引き起こす可能性があります。
糖尿病は、脳卒中のリスクを高める可能性があります。
必要な栄養素が不足している
加工食品は、食物繊維が少ないことが多いです。
また、生の食品には含まれているビタミンやミネラルが少ないことも問題です。
抗酸化作用を持つ食品を取り入れるためのレシピ例
抗酸化作用を持つ食品を取り入れるためのレシピは、日々の食生活に簡単に取り入れることができます。
抗酸化物質は、体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化ダメージを防ぐために重要です。
代表的な抗酸化物質としては、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、βカロテンなどがあります。
これらを含む食品を積極的に取り入れたレシピをいくつか紹介します。
ブルーベリーとほうれん草のスムージー
ブルーベリーにはポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富に含まれ、ほうれん草にはビタミンCやβカロテンが含まれています。
これらを使ったスムージーは、朝食やおやつにぴったりです。
材料はブルーベリー、バナナ、ほうれん草、無糖ヨーグルト、はちみつ。
全てをミキサーにかけて滑らかになるまで混ぜるだけです。
トマトとアボカドのサラダ
トマトにはリコピンという強力な抗酸化物質が含まれ、アボカドにはビタミンEが豊富です。
このサラダは手軽に作れて、サイドディッシュとしても主菜としても利用できます。
スライスしたトマトとアボカドに、オリーブオイル、レモン汁、塩、こしょうをかけて味を整えるだけです。
オリーブオイルも抗酸化作用が高く、健康に良い脂質を提供してくれます。
鮭のグリルとブロッコリーのソテー
鮭にはアスタキサンチンという強力な抗酸化物質が含まれ、ブロッコリーにはビタミンCやビタミンEが豊富です。
グリルした鮭に、軽く炒めたブロッコリーを添えるだけで、簡単で栄養満点の一品が完成します。
これらのレシピを通じて、毎日の食事に抗酸化作用のある食品を手軽に取り入れることができます。
外食やコンビニ食を選ぶ際の注意点
外食やコンビニ食を選ぶ際には、健康に配慮しつつバランスの良い食事を意識することが重要です。
手軽に済ませられる反面、栄養バランスが偏りやすい点や、塩分やカロリーの摂取過多に注意する必要があります。
以下に、外食やコンビニ食を選ぶ際の具体的な注意点を紹介します。
塩分の摂取量に注意
外食やコンビニ食は、味を濃くするために塩分が多く含まれていることが多いです。
過剰な塩分摂取は高血圧や腎臓への負担を増やす原因となります。
できるだけ塩分が控えめなメニューを選ぶよう心がけ、味噌汁やスープは飲み干さないようにしましょう。
栄養バランスを意識する
コンビニの弁当や外食では、炭水化物や脂質が多く、野菜が不足しがちです。
栄養バランスを考えて、野菜やタンパク質がしっかり摂れるメニューを選びましょう。
サラダや野菜スティック、豆腐、ゆで卵などを一品追加すると、バランスが整いやすくなります。
揚げ物や高カロリーのメニューを避ける
揚げ物やクリームソースなどの高カロリーな料理は、脂質やカロリーが過剰になりがちです。
揚げ物は控えめにし、焼き物や蒸し物、和食系のメニューを選ぶとカロリーを抑えられます。
食品表示を確認する
コンビニで選ぶ際は、カロリーや栄養成分表示を確認する習慣をつけるとよいでしょう。
糖質や脂質が多すぎないか、食物繊維やタンパク質がしっかり摂れるかどうかをチェックすることが大切です。
水分や間食にも注意
外食では、食事と一緒に飲む飲み物が糖分の多いジュースやアルコールになりがちです。
できるだけ水やお茶を選ぶように心がけ、飲み過ぎにも注意しましょう。
また、デザートやお菓子などの間食もカロリーが高いものが多いため、控えめにすることが重要です。
これらの点に気をつけながら選ぶことで、外食やコンビニ食でも健康的な食生活を保つことができます。
まとめ
今回の記事では、高脂肪食や加工食品が脳卒中リスクを高める理由やおすすめの食品について解説しました。
自分の生活に取り入れやすい形で、ぜひご紹介した食品や料理を試してみてくださいね。
脳卒中になると、麻痺や言語障害などの後遺症が残ってしまうこともあります。
その場合には、長期間にわたるリハビリテーションが必要になります。
そこで、ニューロテックや脳梗塞・脊髄損傷クリニックでは、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
この治療では、同時刺激と神経再生医療®を組み合わせ、骨髄由来の間葉系幹細胞を活用することで、脳や脊髄の自然治癒力を向上させます。
その後、神経再生リハビリ®を実施し、神経障害の軽減を目指すことができます。
この総合的なアプローチにより、患者さんの回復力を高め、より効果的な治療結果を期待することが可能です。
ご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。
よくあるご質問
- 脳梗塞に良くない食べ物は?
- 脳梗塞に良くない食べ物は、高脂肪食や塩分の多い加工食品です。
特に、トランス脂肪酸を含む食品は動脈硬化を進行させ、血管を狭くします。
また、糖分が多い食品も血糖値を上昇させ、糖尿病リスクを高めるため、控えるべきです。 - 脳の血流を良くする食べ物は?
- 魚類に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、血液の流れを改善し、脳の血流を促進します。
特に、サーモンやイワシがおすすめです。
また、緑黄色野菜やブルーベリーには抗酸化物質が豊富で、血管の健康維持に役立ちます。
<参照元>
脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省):
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-069.html
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省):
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
Why Processed Foods Are Not Good for the Heart.MedStar Health:
https://www.medstarhealth.org/blog/processed-foods-and-the-heart
How Your Diet Impacts Stroke Risk. Hackensack Meridian Health.:
https://www.hackensackmeridianhealth.org/en/healthu/2023/10/09/how-your-diet-impacts-stroke-risk
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