脳梗塞の頭頂葉障害による感覚や認知機能への影響と治療法 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

脳梗塞の頭頂葉障害による感覚や認知機能への影響と治療法

           

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この記事を読んでわかること

頭頂葉が感覚と認知機能に及ぼす具体的な影響
感覚・失行・失認を乗り越えるための生活術
失行・失認の改善を目指すリハビリテーション


この記事では脳梗塞の頭頂葉障害による感覚や認知機能への影響と治療法について解説します。
脳梗塞によって頭頂葉損傷があると、感覚や認知機能にさまざまな障害が出ます。
例えば、物の位置や大きさを正しく認識できなくなったり、空間認知能力が低下して道に迷いやすくなったりします。
結果、日常生活に大きな影響を及ぼします。

頭頂葉が感覚と認知機能に及ぼす具体的な影響

頭頂葉が感覚と認知機能に及ぼす具体的な影響
この記事では頭頂葉が感覚と認知機能に及ぼす具体的な影響について解説します。
頭頂葉は、体性感覚、空間認識、注意、言語機能など、さまざまな脳機能に関わる重要な部位です。
このため、頭頂葉損傷があると、感覚や認知機能に影響が現れます。
感覚の障害は以下です。
体性感覚の障害として、自分の体がどこにあるのか感覚が鈍くなったり、痛覚や温度感覚が低下したりすることがあります。
空間認識の障害として、物の大きさ、形、位置を正しく認識できなくなる、空間的な関係性を把握することが困難になります。
その他、食事の際に、お皿の片側にある食べ物を食べなかったり、文字を読む際に、行の半分しか読まなかったりする視空間無視の症状が出ることもあります。
認知機能の障害は以下です。
あることに集中することが難しく、すぐに他のことに気を取られてしまう注意障害。
書字が難しくなり、文字の形が崩れたり、文字を書き忘れたりする失書症。
言葉の理解や表現に困難が生じ、会話がスムーズに進まなくなる言語障害などが起こります。
一般的に、左頭頂葉損傷では、言語機能の低下が目立ち、右頭頂葉の損傷では、空間認知障害や視空間無視が目立つ傾向があります。

感覚・失行・失認を乗り越えるための生活術

感覚・失行・失認を乗り越えるための生活術
この記事では感覚・失行・失認を乗り越えるための生活術について解説します。
脳梗塞による頭頂葉損傷があると、感覚障害、失行、失認といったさまざまな障害が生じます。
しかしながら、適切なリハビリテーションや日常生活における工夫により、より自立した生活を送ることが可能です。
感覚障害に対しては、日常生活の中で、触覚、温度、形状の異なる物に触れる機会を増やして、感覚を刺激する訓練が大切です。
たとえば、柔らかい布、冷たい水などに触れることで、鈍った感覚を改善する効果が期待できます。
失行とは、意図的な動作がうまくできなくなることです。
改善するためには、失行治療として、日常生活における動作を、より簡単な動作に分解して、段階的に組み立てて訓練することが大切です。
その際、動画や写真を見て、視覚的に理解する方法をとると効果的です。
さらに、必要であれば、工夫を加えた道具を使用して、動作を補助することも有効です。
失認に関しては、環境調整が役立ちます。
計を常に目のつく場所に置いておくことも有効な手段となるでしょう。

失行・失認の改善を目指すリハビリテーション

この記事では失行・失認の改善を目指すリハビリテーションについて解説します。
失行とは、運動機能が保たれているにもかかわらず、意図的な動作が困難となることです。
失認は、物、空間、身体に対する認識が正しくできない状態です。
失行に対するリハビリテーションでは、動作を分解して段階的に練習する方法が用いられます。
例えば、服を着るという動作が困難な場合、まずは服を持つ、次に袖に手を通すといったように、動作を細かく分けて訓練します。
その際、視覚的手がかりや言語的指示を組み合わせることで、動作の理解と遂行を助けることが可能です。
失認に対するリハビリテーションは、感覚刺激や環境調整が中心となります。
特に、半側空間無視がある場合、無視する側の空間に注意を引くための工夫が必要です。
たとえば、無視する側に色のついた物を置いたり、音で注意を引いたりする訓練法が有効です。
その他、周りの環境を整理整頓することにより視覚的な刺激を少なくする、物に印をつけて、何かを視覚的に認識できるようにするなどの環境調整も効果的です。
加えて、DX(デジタルトランスフォーメーション)を利用した最新リハビリも今後は期待が持てます。

まとめ

今回の記事では、脳梗塞の頭頂葉障害による感覚や認知機能への影響と治療法について解説しました。
脳梗塞は脳血管の障害により神経を損傷する疾患です。
損傷した神経が再生すると、後遺症は軽減され社会復帰までの期間が短縮されます。
しかしながら、これまでの脳梗塞治療では、非常に難しいのが現状です。
そのため、再生医療は期待の持てる治療です。
脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害は治るを当たり前にする取り組み」も盛んです。
ニューロテックメディカルでは、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
らに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「再生医療×同時リハビリ™」があります。
これらの治療法は、脳梗塞の後遺症に苦しむ患者さんにとって、期待が持てる治療となるでしょう。

よくあるご質問

頭頂葉の認知機能は?
主に、感覚情報の統合、空間認識、感覚、注意、言語機能などさまざまな役割があります。
そのため、物の形や大きさ、位置の認識、自分と空間の認識、注意の集中、計算、書字などが可能となります。

頭頂葉が萎縮すると認知症になる?
一般的には、認知症にはなりません。
でも、頭頂葉が萎縮すると、空間認識障害、計算困難、失語症、注意力の低下などが起こります。
これらの症状は、認知症と似た症状であるため、認知症と間違えられる可能性はあります。

<参照元>
・MSDマニュアル家庭版:MSDマニュアル家庭版
・MSDマニュアル家庭版:MSDマニュアル家庭版
・国立循環器病研究センター:https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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