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歩くのが遅い人は健康寿命が短い?

           

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この記事を読んでわかること

歩行速度と寿命・健康寿命の関係
歩行速度が遅い原因
速く歩くことができるようになる方法


歩行速度と寿命・健康寿命が密接に関係していることがわかっています。
速く歩いている人ほど寿命が長く、大きな病気をすることなく健康に過ごせるといわれています。
このブログでは歩行速度と寿命・健康寿命の関係や歩くのが遅くなる原因、改善方法などをご紹介します。

歩行速度と寿命・健康寿命の関係

歩行速度と寿命・健康寿命の関係
歩行能力は快適な生活を送る上で非常に重要な能力です。
特に歩行速度は、寿命や健康寿命と関係があるということがわかっています。
海外で歩行速度と寿命の関係を調査した研究が行われました。
その結果、男女ともに歩行速度が速い方は遅い方よりも長生きしやすいということがわかったのです。
違う研究では、歩行速度が速い方は認知症や糖尿病、心臓疾患などの病気にかかりにくく健康な状態で長い間過ごせるという結果が報告されました。
このように歩く速さは、寿命・健康寿命を知るひとつの指標といえます。

歩行速度(男女別・年齢別)

歩行速度は年齢や性別、健康状態などにより異なりますが、成人男性の歩行速度は時速5km前後、女性は時速4.8km前後といわれています。
不動産などでよく用いられている徒歩~分という表現は、時速4.8kmが男女共通の基準として使われています。
国立長寿医療研究センターによると、近年高齢者の歩行速度は向上し前期高齢者は男女ともに成人とほとんど差はありません。
後期高齢者になると少し遅くなり、男性時速4.5km前後、女性は4.2km前後となっています。

フレイルの方の歩行速度

フレイルとは、加齢や病気によって身体的・精神的に衰えた状態のことです。
健常と要介護の中間の状態で、適切なサポートや治療を受ければ健常に近い状態に改善できたり、介護が必要になる可能性を減らしたりすることが期待できます。
フレイルの評価基準は統一されたものはありませんが、国立長寿研究センターが公表している指標には通常歩行速度が1.0m/s未満という指標が含まれています。

歩くのが遅い原因

歩行速度が遅い原因としてはさまざまなことが考えられます。
正しくない歩行姿勢、加齢による筋力やバランス感覚の低下、膝関節の軟骨のすり減り、関節の柔軟性の低下、認知機能の低下、自分に合っていない靴の使用などが要因となります。
また脳血管疾患の後遺症による麻痺やしびれなども、歩行速度が低下する原因です。
フレイル状態の方の歩行速度が遅い理由も普通の人と基本的には同じですが、フレイルの特徴である活動意欲の低下や疲れやすい体も要因となることがあります。

歩く速度が遅いひとへのおすすめの改善方法

速く歩くことができるようになる方法をご紹介します。
どれかひとつの方法を試すのではなく、無理のない範囲でできるだけ多くの方法に取り組んでみてください。

筋力トレーニング

筋力トレーニングをして歩くのに必要な筋肉をつけると、歩幅を広くすることができるようになります。
また歩行姿勢の改善や転倒防止にもつながります。
トレーニング例

  1. 椅子に足裏を地面についた状態で座る
  2. 片足だけ地面と水平になるように伸ばし、その状態を数秒キープしてからゆっくり下す。
  3. 逆足も同様に行う
  4. これを30セット行う

他にも速く歩くための筋力トレーニング方法はありますが、出来るだけ階段を使うようにしたりするだけでも速く歩くために必要な筋肉を鍛えることはできます。

歩行姿勢の改善

正しい歩行姿勢でないと歩くのが遅くなってしまいます。
自分の歩行姿勢をチェックして、正しい姿勢で歩けるよう心掛けてください。
猫背にならないように胸を張り、目線はやや下方に向けても顔は正面を向くようにしましょう。
また腕を振ることで足が前に出やすくなります。
特に腕を後ろに振るようにすると速く歩けるようになるため、意識的に行ってみてください。

ストレッチ

加齢による関節の柔軟性の低下も歩行速度が遅くなる原因です。
そのためストレッチをして関節の柔軟性を高めれば、歩行速度が速くなることにつながります。
ストレッチ例

  1. 床に座って左右の足の裏を合わせる
  2. 合わせた足を掴み体の方に引き寄せる
  3. 膝を手で床の方に押し付ける

ストレッチは毎日することが大切です。
また無理をするとケガをしてしまうことにつながるため、無理のない範囲にとどめるようにしましょう。

歩く速さが寿命・健康寿命を長くします

歩く速さと寿命・健康寿命の関係や歩行速度をあげるための方法などをご紹介しました。
普段何気なく行っている「歩く」という行為が、健康状態や寿命・健康寿命を知るひとつの指標となっているのです。
そのため、歩く速さの変化を知ることは健康管理のひとつといえるでしょう。
若いうちから速く歩く習慣をつけてそれを維持するように心掛けることが、健康で楽しい人生を過ごせることにつながります。

まとめ

歩行速度と寿命・健康寿命には密接な関係があり、速く歩く人ほど長生きし、健康的な生活を送る傾向があります。
日本人の平均寿命は80歳を超えていますが、健康寿命は約10年短く、この差を縮める鍵が歩行速度にあるとされています。
研究によれば、歩行速度が速い人は、認知症や糖尿病、心臓疾患などの重大な病気にかかりにくいことが示されています。
歩行速度が遅くなる原因として、加齢による筋力やバランス感覚の低下、関節の柔軟性の低下、正しくない歩行姿勢などが挙げられます。
改善方法としては、筋力トレーニングやストレッチ、正しい歩行姿勢の習得などが効果的です。
日々の生活でこれらを意識することで、健康寿命の延伸が期待できます。

よくあるご質問

歩く速度が遅いひとへのおすすめの改善方法は?
歩く速度が遅い場合は、筋力トレーニング、歩行姿勢の改善、ストレッチなどで改善が見込めます。
どれかひとつの方法を試すのではなく、無理のない範囲でできるだけ多くの方法に取り組んでみてください。

歩行速度と健康寿命の関係は?
歩く速さは、寿命・健康寿命を知るひとつの指標といえます。
海外で歩行速度と寿命の関係を調査した研究が行われました。
その結果、男女ともに歩行速度が速い方は遅い方よりも長生きしやすいということがわかったのです。

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PROFILEこの記事の監修
貴宝院 永稔
貴宝院 永稔 医師
(大阪医科薬科大学卒業)
  • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
  • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
  • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
  • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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