神経再生医療について-小児側弯症・脊椎損傷の患者様
患者さまプロフィール

症状 | 小児側彎症による脊椎損傷 |
---|---|
後遺症の状態 | 下肢麻痺 |
年齢・性別 | 10歳未満 女性 |
今後の注意点
リニューロ治療をおこなうことに合わせて、リハビリすることは機能改善を得るためには必要不可欠です。
また、①年齢、②発症時期、③重症度も大きく影響します。
①年齢が若いほど、狙った脳脊髄の治る力が高まればよく治ると思います。
②発症時期もやはり早いほど良いです。
③完全麻痺だと、狙った神経回路の反復運動が一般的に難しくはなるので治りが悪くなります。
ドクターコメント

りおなさんは、脊髄損傷(胸髄4番目以下、完全麻痺)で発症後2年の患者さんでした。
実は、①当時は6歳と小児であること、②完全麻痺であること、④小顎症であり、更に肺活量も正常同年齢の子の40%程度であり、当初はリスクを伝えた上で治療をおこなわない方針で当初は説明をさせて頂いていました。
しかし、ご本人、ご家族からも強い希望があったこと、当院では処置前検査、小児科医を含む5人のドクター体制で今回の処置にいどむことにしました。
現状では、リニューロ治療後に、運動や感覚が戻って出現してきている部分もありますし、肛門部の収縮が出現してきていることを考えると、少しずつ狙った神経回路が出来ていることは確かだと考えています。
100の効果ではありませんが、ゼロだったものが1にはなりつつあるので、それをきっかけとして根気よく続けて改善を目指してもらえたらと考えています。
りおなさんの症状が改善して、同じような症状の人たちにも希望を持ってもらえたらいいなと思っています。
また、僕自身、りおなさんの治療をおこなわせて貰ったことをきっかけとして、小児でもより身体的負担を少なく治療が出来る様に、リニューロバンクや献細(KENSAI)制度に熱を入れて取り組む様になりました。