後頭葉障害がもたらす見ることと理解することに対する後遺症とは| 再生医療|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

後頭葉障害がもたらす見ることと理解することに対する後遺症とは

           

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この記事を読んでわかること

後頭葉障害が視覚情報処理にどのように影響を与えるかがわかる。
半側空間無視や同名半盲が日常生活に与える影響がわかる。
リハビリや家族のサポートが視覚や言語理解の改善に寄与することがわかる。


後頭葉は、視覚情報の処理や理解に重要な役割を果たす脳の部位です。
この部分が障害されると、視覚や言語理解に深刻な影響を与えることがあります。
ここでは、後頭葉障害が引き起こす視覚や言語の問題、そしてリハビリによる回復の可能性について説明します。

ものを見ることが難しくなるということについて

ものを見ることが難しくなるということについて
後頭葉は視覚情報を処理し、見たものを認識し理解する役割を担っていますが、この部分が損傷を受けると、患者は視覚的な世界に対する理解が大きく変わることがあります。
以下に、後頭葉障害によって引き起こされる代表的な視覚障害について詳しく説明します。

  1. 視覚失認
    視覚失認は、目で物を見てもそれが何かを認識できない状態を指します。
    患者は物体を視覚的には見ることができても、それが何であるか、名前や用途を思い出すことができません。
    例えば、身近な物(ペンやカップなど)を目の前に置かれても、それが何であるかを理解することが難しくなります。
    これは、視覚情報を処理する後頭葉が損傷され、視覚から得た情報が記憶や知識と結びつかなくなるためです。
  2. 半側空間無視
    半側空間無視は、視野の片側(通常は左側)が認識されない障害です。
    患者は、身体の一方に存在する物体や状況に気づかないため、食事中に片側の食べ物を無視したり、歩行中に一方の障害物に気づかずに衝突することがあります。
    視力自体には問題がないにもかかわらず、脳がその視覚情報を認識できなくなるため、患者は片側の世界を見落とすような感覚を持ちます。
  3. 同名半盲(ヘミアノプシア)
    同名半盲は、左右の視野の半分が見えなくなる状態です。
    患者は左右どちらかの視野が失われるため、日常生活での物体認識や空間の把握が大きく困難になります。
    例えば、車を運転しているときに、片側の視野が欠けているため、視界に入ってくる車や歩行者に気づかない危険性があります。
    このような視野障害は、患者が目の前の物を認識できないという深刻な問題を引き起こし、生活の多くの場面で支障を来たします。
  4. バリント症候群
    バリント症候群は、後頭葉の損傷によって視覚的な注意力や空間認識が低下する障害です。
    この症候群を持つ患者は、複数の物体を同時に視覚的に処理することができなくなり、注意を一つの物に集中させることが困難になります。
    また、物体間の距離感や位置関係を把握することができず、視覚的な世界が混乱して見えることがあります。
    これにより、患者は複雑な作業を行うことが難しくなり、日常生活の中で物体を適切に操作することが困難になります。
  5. 動体視力の低下
    後頭葉が損傷されると、動く物体を追う能力も低下することがあります。
    これは、車や人が動いている場合に、その動きを正確に把握できなくなるという症状です。
    例えば、歩行中に前を横切る人や物に気づくのが遅れたり、スポーツなどでボールを追うのが難しくなるといった問題が生じます。
    この障害は、日常生活での活動や仕事、趣味において大きな影響を与えることがあります。

言語理解がうまくいかないときにする工夫とは

言語理解をサポートするためにできる日常生活の工夫
後頭葉が障害されると、視覚と連携する言語理解も難しくなることがあります。
特に、言葉の意味を正確に理解する能力が低下する場合があります。
これに対処するためには、視覚を使わずに情報を処理する方法や、身近な物体や環境を利用した説明の工夫が有効です。
例えば、会話の中でジェスチャーや簡単な図を使って説明することで、理解を助けることができます。
また、患者自身がゆっくりと繰り返して言葉を聞くことも、言語理解をサポートする一つの方法です。
言語理解が非常に困難な場合、代替コミュニケーション手段の利用が必要になることもあります。
例えば、筆談やタブレットを使ったコミュニケーションアプリなどを使用することで、視覚的・言語的な情報を補完できます。
これにより、患者が自分のペースで文字を読んだり、理解した内容を整理することができます。
特に筆談は、時間をかけて理解するのに役立つ手段です。

家族やセラピストと共に進めるリハビリの成果

後頭葉障害の後遺症に対しては、リハビリが非常に重要です。
家族やセラピストと協力しながら進めることで、視覚や言語理解の機能を改善させる可能性があります。
リハビリでは、視覚トレーニングや認知トレーニングを通じて、徐々に失われた機能を補完することを目指します。
家族の支えや協力は、特に患者の精神的なサポートとして重要です。
日々の生活の中で患者の努力を理解し、共に進んでいくことで、より良いリハビリの結果が期待できます。

まとめ

後頭葉障害が引き起こす視覚や言語理解の問題は、患者にとって大きな課題となります。
しかし、適切なリハビリと家族の支えを得ることで、これらの問題を克服し、生活の質を向上させることが可能です。
視覚や言語理解に困難を感じた場合は、早期の診断と適切な治療を受けることが重要です。
家族や医療チームと協力しながら、最適な方法を見つけていくことが大切です。
脳卒中などで傷ついてしまった脳神経細胞は、完全に修復することは難しいとされてきました。
このような状況の打開策として、再生医療が挙げられます。
当院ニューロテックメディカルでは、『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
そして、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療®にて『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』です。
また、その治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリ®の併用をお勧めしています。
後頭葉障害をはじめとする神経障害に対する再生医療にご興味がある方は、ぜひ当院までお気軽にお問い合わせくださいね。

よくあるご質問

後頭葉障害による視覚障害とは?
後頭葉障害は視覚情報の処理に影響を与え、視覚失認や半側空間無視、同名半盲といった視覚障害を引き起こします。
これにより、物体を見ても認識できなかったり、片側の視野が認識できなくなるなど、日常生活に支障を来たすことがあります。

後頭葉の主な機能は何ですか?
後頭葉は視覚情報を処理し、見たものを認識し、理解する役割を担っています。
視覚的な刺激を受け取り、それを脳の他の部分と連携して解釈することで、私たちが物体や空間を正確に把握できるようにします。

<参照元>
・部位別にみた脳の機能障害 – MSDマニュアル家庭版:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09
・後頭葉病変による読み書き障害.神経心理学.2016;32:311-321.:https://www.jstage.jst.go.jp/article/neuropsychology/32/4/32_311/_pdf
・失認 – MSDマニュアル プロフェッショナル版:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/07

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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