脊髄炎という感染症や自己免疫疾患で起こる神経障害 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

脊髄炎という感染症や自己免疫疾患で起こる神経障害

           

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この記事を読んでわかること

脊髄炎とは
脊髄炎の原因
脊髄炎は治るのか?


脊髄炎は、感染症や自己免疫疾患などで脊髄に炎症などが起き、手足の麻痺や痺れ排泄障害視野障害などの様々な神経障害を引き起こす疾患です。
この記事では、脊髄炎の原因や特徴、治療方法について説明しています。

脊髄炎とは

脊髄
脊髄炎とは脊髄に炎症が起きている状態を指し、その中でも多発性硬化症視神経脊髄炎は難病に指定されています。
脊髄は、感覚や運動に関与している神経の束で、その脊髄に炎症が起きるとさまざまな神経障害を引き起こします。
主な症状として、手足の麻痺や感覚の低下、痛みやしびれなどが挙げられ、その他には、排尿がしにくくなる、失禁、便秘など排泄に関する障害を惹起することもあります。
脊髄炎の1つである多発性硬化症では、視神経も同時に障害を受けることがあり、その結果として、眼痛や視野障害、失明などの症状が現れる場合もあります。
ダメージを受けた脊髄の部位や程度によって、発症部位や症状が長引く期間などが異なります。

脊髄炎の原因

脊髄炎は様々な原因で発症すると言われており、主に、感染症・薬剤・ワクチン接種・自己免疫疾患などが原因とされています。

脊髄炎の原因となるウイルス

脊髄炎の原因として報告されているウイルスは、以下が挙げられます。

  • ヘルペスウイルス
  • サイトメガロウイルス
  • 水痘帯状疱疹ウイルス
  • EBウイルス
  • エンテロウイルス
  • ポリオウイルス
  • ウェストナイルウイルス

予防接種が確立されているウイルスもありますが、ヘルペスウイルス・サイトメガロウイルス・EBウイルスなどのヘルペス属やエンテロウイルスなどは日常にありふれたウイルスですので、これらへの感染が原因になって脊髄炎を発症するリスクは十分にあり、注意が必要です。

その他の原因

ウイルス感染以外には、自己免疫疾患や薬剤(抗菌薬や抗真菌薬)・ワクチン接種により脊髄炎が惹起されることが報告されています。
全身性エリテマトーデスや多発性硬化症などの病気と関連して発症することが知られており、また、多発性硬化症が原因となっているケースでは視神経も同時に障害を受けることがあり視神経脊髄炎と呼ばれています。

脊髄炎は治るのか?

脊髄炎の原因が判明し治療が可能な場合には、原因に応じた治療が行われます。
例えば、ウイルスが原因と思われる場合には抗ウイルス薬を使用し、細菌感染が原因の場合には抗生物質を使用します。
また、脊髄に起きている炎症の沈静化を目的として、ステロイド投与を行う場合もあります。
脊髄炎の原因のひとつであるポリオウイルスなどワクチンが確立されているものは、予防接種を受けることも重要です。

脊髄炎のリハビリ

脊髄炎はダメージを受けた部位や病変の程度により後遺症が残り完治が難しく、その様な場合にはリハビリが処方されます。
脊髄病変で起こる運動障害は、全⾝の脱⼒症状や両足のツッパリ(痙性)などがみられます。

脱力状態に対するリハビリ

脱⼒症状には負荷をかけた抵抗運動が有⽤です。

  • 頻度:週2回程度
  • 回数:10〜15回×2セット
  • 強度:10〜15回できる負荷量

痙性に対するリハビリ

痙性が起きると腱反射が亢進し、関節の震え(クローヌス)を惹起します。
痙性には筋⾁のストレッチが有効で、関節を最⼤限に動かすストレッチをして、痙性と関節の拘縮を防ぎます。

  • 頻度:毎⽇
  • 時間:呼吸に合わせてゆっくりと30秒
  • 強度:「痛気持ちよく」伸びているなと感じられる
  • 注意:反動などの勢いはつけず、ゆっくりと筋⾁を伸ばす

当院で行っている再生医療リハビリについて

当院では再生医療とリハビリを組み合わせた複合治療法「ニューロテックⓇ」という積極的なリハビリテーション治療を行っています。
骨髄由来の間葉系幹細胞を培養し点滴することで、骨髄由来細胞が神経細胞に分化し損傷部位にとどまり、さらにサイトカインを産生することにより、神経損傷に対する治療効果が認められています。
損傷を受けた神経細胞を再生医療により回復させながらリハビリを行うことで、脊髄炎による症状や後遺症の亢進を抑制することが期待できます。

まとめ

この記事では、脊髄炎の原因や症状、治療法についてご説明しました。
現状では、脊髄炎の後遺症を完治することは困難ですが、将来的に再生医療を組み合わせることにより患者さんの希望となれることを切に願っています。

よくあるご質問

脊髄炎の治療期間は?
脊髄炎の治療期間は、脊髄炎を発症した原因や、損傷を受けた部位によって様々あり一概には言えません。
後遺症が残ってしまい完治が難しい場合もありますので、脊髄炎の様な症状が現れた場合には早急に専門科がある病院を受診されることをお勧めします。

脊髄炎の発症年齢は?
脊髄炎の発症年齢は30代~40代が多いとされていますが、高齢者や幼児での発症も報告されており、一概には言えません。
脊髄炎の発症には、環境的な要因や遺伝的要素も関連していると考察されており、どのような年代・人において発症率が高いのか?などは知られていません。

<参照元>
難病情報センター
https://www.nanbyou.or.jp/entry/3808

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外部サイトの関連記事:頸髄損傷のレベルと症状の関係を解説


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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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