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脳梗塞の部位ごとに異なる症状の特徴とは?

           

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この記事を読んでわかること

脳梗塞の症状は発症する部位によって異なり、前頭葉、頭頂葉、側頭葉それぞれに特徴的な症状があることがわかる。
脳梗塞による後遺症の改善には、専門的な治療やリハビリテーションが重要であることがわかる。
神経再生医療では、最新の医療技術を活用して脳や脊髄の回復力を高め、神経障害の改善を目指すことができることがわかる。


脳梗塞は、血管が詰まったり破裂したりすることによって脳への血流が遮断される病気で、発症する部位によって現れる症状が異なります。
それぞれの脳の部位は異なる役割を担っているため、どの部位が影響を受けたかによって、症状の種類や重さが変わります。
この記事では、前頭葉、頭頂葉、側頭葉における脳梗塞の症状について解説し、それぞれの特徴を詳しく見ていきます。

前頭葉の脳梗塞が引き起こす判断力や感情制御の障害

前頭葉の脳梗塞が引き起こす判断力や感情制御の障害
脳梗塞は、脳の血管が詰まって起こります。
脳梗塞は、原因によって以下のような3つのタイプに分けられます。
(参照サイト:脳梗塞、脳出血(脳卒中)|KOMPAS 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト

  1. 大きな動脈の動脈硬化により血栓ができて血管が詰まってしまうもの(アテローム性)
  2. 心房細動などによって心臓にできた血栓が流れて来て詰まるもの(心原性脳梗塞)
  3. 脳の細い動脈が高血圧のために細くなって詰まるもの(ラクナ梗塞)

いずれのタイプであっても、脳梗塞が起こると脳にダメージを与えてしまいます。
代表的なものについて、以下で解説していきます。
まずは前頭葉です。
前頭葉は、意思決定や計画、感情の制御、運動機能を担う重要な領域です。
この部位が脳梗塞の影響を受けると、以下のような症状が見られることがあります。
(参照サイト:部位別にみた脳の機能障害 – 09. 脳、脊髄、末梢神経の病気 – MSDマニュアル家庭版

判断力の低下

日常の中で合理的な判断を下す能力が失われる場合があります。
例えば、簡単な意思決定が困難になり、適切な行動を選択できないといった問題が生じることがあります。

感情制御の障害

突然怒りっぽくなったり、反対に感情表現が乏しくなったりすることがあります。
また、不安や抑うつ症状が出ることもあります。

運動機能の麻痺

前頭葉は運動の指令を出す役割を果たしているため、片側の手足の麻痺や動きにくさが見られることがあります。
これらの症状は、患者自身の生活に大きな影響を与えるだけでなく、周囲の人々とのコミュニケーションや人間関係にも影響を及ぼします。

頭頂葉の脳梗塞による感覚麻痺や空間認識障害

頭頂葉は、感覚情報の処理や空間認識を司る領域です。
この部位に脳梗塞が起こると、以下のような症状が見られることがあります。

感覚麻痺

体の片側で触覚、痛覚、温度感覚などが失われることがあります。
たとえば、物に触れている感覚がわからなくなる場合があります。

空間認識障害

空間の位置関係を理解する能力が低下します。
その結果、物を正確に掴むことができない、道に迷いやすい、部屋の中で物の位置を認識できない、といった症状が現れることがあります。

身体イメージの異常

自分の身体の一部を認識できなくなる(例:自分の手が自分のものではないように感じる)といった、特殊な症状もみられることがあります。
頭頂葉が影響を受けた場合、日常生活での基本的な動作や感覚が大きく制限されるため、リハビリテーションが重要です。

側頭葉の脳梗塞がもたらす言語理解や記憶力の低下

側頭葉は、言語の理解、記憶の処理、聴覚情報の分析など、情報を処理・蓄積する役割を持っています。
この部位が脳梗塞の影響を受けると、以下のような症状が生じる可能性があります。

言語理解の障害(感覚性失語症)

側頭葉が特に左半球でダメージを受けた場合、言葉を聞いてもその意味を理解できなくなることがあります。
周囲の人の会話が「音」としては聞こえても、内容がまったくわからない状態です。

記憶力の低下

側頭葉が記憶の処理を司る部分であるため、記憶力の低下が見られることがあります。
新しい出来事を覚えられなくなったり、過去の記憶が曖昧になったりすることがあります。

聴覚の異常

聴覚情報の処理が難しくなるため、特定の音を認識できない、または音の違いを区別できないといった問題が発生する場合があります。
側頭葉の機能低下は、コミュニケーションや日常生活での情報処理に大きな影響を及ぼします。

まとめ

脳梗塞の症状は、発症した部位によって大きく異なります。

  • 前頭葉の脳梗塞:判断力や感情制御の問題、運動機能の障害が目立ちます。
  • 頭頂葉の脳梗塞:感覚麻痺や空間認識の問題が中心となります。
  • 側頭葉の脳梗塞:言語理解や記憶力の低下が大きな症状となります。

これらの症状を理解することは、早期の診断や治療につながり、患者さんの回復を促進する鍵となります。
もしも脳梗塞が疑われる症状が見られた場合、すぐに専門医に相談することをお勧めします。
一度脳梗塞を発症してしまうと、手足の麻痺や言葉が出にくくなるという後遺症が残る場合が多いです。
その症状を改善するため、当院ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリ®を行うことで神経障害の軽減を目指します。
ご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

脳梗塞は左右どちらに起こりやすいですか?
脳梗塞は左右どちらの脳でも起こる可能性があります。
ただし、右脳か左脳が影響を受けることで現れる症状に違いが出ます。
右脳梗塞では空間認識や視野の問題が、左脳梗塞では言語障害が目立つ傾向があります。

脳梗塞かどうか確かめる方法は?
笑顔を試みて片方の口角が上がらない、両腕を上げて片方が下がる、簡単な言葉を話して発音が不明瞭になる場合は脳梗塞が疑われます。
これらの症状が見られたら、速やかに医療機関を受診してください。

<参照元>
1脳梗塞、脳出血(脳卒中)|KOMPAS 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイトhttps://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000326.html
2部位別にみた脳の機能障害 – 09. 脳、脊髄、末梢神経の病気 – MSDマニュアル家庭版https://www.msdmanuals.com/

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PROFILEこの記事の監修
貴宝院 永稔
貴宝院 永稔 医師
(大阪医科薬科大学卒業)
  • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
  • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
  • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
  • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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