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減圧症が脳に及ぼす影響と主な症状

           

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この記事を読んでわかること

減圧症が脳に与える影響と初期症状の特徴がわかる。
重度の減圧症による神経学的徴候とその危険性がわかる。
減圧症による脳障害を防ぐための早期対応策と予防方法がわかる。


減圧症は、スキューバダイビングや高所作業などで急激な気圧の変化が生じた際に、体内の窒素が気泡化して血管や組織を障害する疾患です。
特に脳に影響を及ぼすと、頭痛やめまい、視覚障害、運動障害などの神経症状が初期から現れることがあります。
進行すると生命に関わる重篤な状態になることも。
この記事では減圧症について詳しく解説します。

減圧症による脳障害の初期症状とは

減圧症による脳障害の初期症状とは
減圧症(デコンプッション・シックネス)は、急激な気圧の変化によって体内の窒素が気泡化し、血管や組織に障害を引き起こすことで発症します。
特に脳に影響が及ぶ場合、初期段階で神経症状が現れることがあり、これを見逃すと病状が悪化し、深刻な障害を引き起こす可能性があります。
減圧症が脳に影響を与える初期症状には、頭痛やめまいが多く見られます。
これらは気圧の急激な変化による血流の乱れや、窒素ガスの気泡が神経系に圧力をかけることが原因です。
さらに、視覚に異常を感じることもあります。
視覚のぼやけや視野の狭窄が発生し、物が見づらくなることがあります。
これらの視覚障害は一時的であることが多いですが、放置しておくと後遺症が残ることもあります。
また、手足にしびれや軽度の運動障害を感じることがあります。
これらの症状は、脳内の神経回路が一時的に機能しなくなることによって引き起こされます。
さらに、記憶力の低下や注意力の散漫も初期症状の一部です。
これらの認知機能の低下は、脳が十分に酸素を供給されていないことによる一時的な障害で、注意力や集中力が急激に落ちることがあります。
これらの初期症状は軽度であり、一時的に感じられることもありますが、放置すると症状が進行し、重度の神経障害を引き起こす恐れがあります。
特に、スキューバダイビングや高所作業後にこれらの症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
早期の対応が脳へのダメージを最小限に抑え、回復を促進します。

重度の脳障害に伴う神経学的徴候

減圧症が進行し、脳に深刻な影響を及ぼすと、重度の神経学的徴候が現れることがあります。
意識障害はその代表的な症状の一つであり、最初は軽い混乱やぼんやりした状態から始まり、進行すると昏睡状態に至ることもあります。
また、運動機能の障害も見られ、特に片側の手足が思うように動かせなくなる片麻痺が発症すると、歩行や日常生活動作が著しく制限されます。
さらに、発話や言語理解にも影響が出ることがあり、話したい言葉がうまく出てこない失語症や、相手の話を正しく理解できない症状が現れることもあります。
これらの神経症状が進行すると、けいれん発作を伴うケースもあり、これは脳内の神経回路の異常な興奮によって引き起こされます。
また、脳幹が影響を受けると呼吸中枢が障害され、自発的な呼吸が困難になる危険性もあります。
こうした症状が出現した場合、早急に医療機関を受診し、高気圧酸素治療(HBOT)を受けることが不可欠です。
治療が遅れると、脳の損傷が不可逆的になり、長期的な神経障害が残る可能性が高まります。

脳への影響を最小限に抑えるための早期対応策

脳への影響を最小限に抑えるための早期対応策
減圧症の影響を抑え、脳機能を守るためには、早期対応が最も重要です。
まず、減圧症の疑いがある場合には、ただちに酸素吸入を行うことが基本となります。
酸素を十分に供給することで、血中の窒素濃度を低下させ、気泡の縮小を促すことができます。
また、患者の状態が悪化しないように安静にし、極力移動を控えることが大切です。
体を動かすことで血流の変化が起こり、気泡が血管内を移動するリスクが高まるため、静かに横になりながら適切な処置を待つ必要があります。
さらに、可能な限り早期に高気圧酸素治療(HBOT)を受けることが、脳へのダメージを抑える鍵となります。
高気圧環境下に身を置くことで体内の窒素気泡を圧縮し、症状の進行を防ぐ効果が期待できます。
また、減圧症を未然に防ぐためには、事前の予防策も重要です。
スキューバダイビングや高所作業を行う際には、浮上速度や潜水時間を慎重に管理することが求められます。
急浮上を避けることで、体内に蓄積した窒素が適切に排出される時間を確保し、気泡の形成を防ぐことができます。
さらに、十分な水分補給を行うことで血液の粘度を下げ、気泡の発生を抑える効果が期待できます。
加えて、過度な運動や急激な姿勢変化を避けることも重要です。
これにより、すでに発生した小さな気泡が血流を通じて移動するリスクを軽減することができます。
加えて、ダイビングコンピューターや減圧表を活用することで、安全な浮上スケジュールを事前に計画することが可能です。
特に、長時間の潜水や深い場所での活動を行う際には、正確な計算に基づいた減圧計画を立てることが、減圧症のリスクを大幅に低減させます。
減圧症は、適切な予防策を講じることで発症を防ぐことができますが、万が一症状が疑われる場合には、速やかに医療機関を受診し、高気圧酸素治療(HBOT)を受けることが不可欠です。
対応が遅れると、脳のダメージが進行し、後遺症が残る可能性があるため、迅速かつ適切な処置が求められます。

まとめ

減圧症は適切な対策をとることで予防できる疾患ですが、発症した場合には迅速な対応が脳への影響を最小限に抑える鍵となります。
特に、初期症状の段階で酸素投与を行い、早期に高気圧酸素治療を受けることが重要です。
また、神経再生医療の進歩により、減圧症による脳障害の改善が期待されており、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療リニューロ®や神経再生リハビリ®といった治療法が今後の選択肢として注目されています。
スキューバダイビングや高所作業に携わる方は、日頃から減圧症に関する知識を持ち、リスクを軽減する対策を心がけることが大切です。

よくあるご質問

減圧症の後遺症は?
減圧症が重度になると、神経障害が後遺症として残ることがあります。
片麻痺や運動障害、記憶力や注意力の低下、視覚障害、失語症などが見られることがあり、適切なリハビリが必要になります。

減圧症の危険性は?
減圧症の最大の危険性は、適切な治療が遅れることで脳や神経に不可逆的な障害が残ることです。
重症化すると意識障害や呼吸困難を引き起こし、最悪の場合は命に関わることもあります。

<参照元>
1:減圧症 – 22. 外傷と中毒 – MSDマニュアル プロフェッショナル版:https://www.msdmanuals.com/
2:減圧症 (げんあつしょう)とは | 済生会:https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/decompression_sickness/

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PROFILEこの記事の監修
貴宝院 永稔
貴宝院 永稔 医師
(大阪医科薬科大学卒業)
  • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
  • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
  • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
  • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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