ALS(筋萎縮性側索硬化症)の最新治療法と症状について|脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の最新治療法と症状について

           

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この記事を読んでわかること

脳出血予防のためのバランスの取れた食事法
脳卒中を防ぐためのアクティブなライフスタイル
心身の健康を保つためのストレス管理と日常の工夫


筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは、まだ十分に原因が解明されていない神経の変性疾患です。
手足の運動障害、言語障害、嚥下障害、呼吸障害などが見られ、徐々に進行します。
感覚の障害は伴いませんが、認知機能が影響を受けることもあります。
病状の進行を遅らせたり、症状を緩和したりする治療以外有効な治療法は確立されていませんが、幹細胞を用いた再生医療の治験が行われており、今後の成果に期待が寄せられています。

ALSとは?その特徴と概要

歩行障害
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、脳と脊髄を侵す変性疾患です。
自分の意思で動かせるはずの随意筋を制御することができなくなり、時間の経過とともに悪化します。
そのため話す、飲み込む、歩くなどの運動機能に影響を及ぼします。
残念ながら、治療法はまだ見つかっていません。
しかし、病状の進行を遅らせる治療法はあり、ALS患者さんがより長く生きられる可能性はあります。
なお有名な野球選手であるルー・ゲーリッグが1930年代にこの症状を発症したことから、ルー・ゲーリッグ病とも呼ばれています。

ALSの原因と進行メカニズム

ALSの具体的な原因は不明です。
ただし、神経伝達物質であるグルタミン酸による過剰興奮やフリーラジカルという物質が原因となっている可能性が指摘されています。
また親から遺伝することもあります。

ALSの初期から進行期に見られる症状

続けてALSの症状について説明します。

初期症状

運動ニューロンが進行性に機能を喪失しますが、その症状は主に2つのタイプに分類され、それぞれ発症時の症状が異なります。
最もよくあるタイプは、四肢から発症します。
腕に現れる症状には、手の衰え、腕や手のこわばり、腕や手のけいれん、手先が不器用になるなどがあります。
また脚の症状には、歩行障害、つまずく、よろめく、歩行時に足の前半分(つま先)が上がらないなどが見られます。
そのほかのタイプでは、脳幹の一部が障害を受け、言語障害、嚥下障害、顔やのどの筋肉のけいれんなどが見られます。

進行期の症状

なお初期の症状は片側だけに症状が出ることが一般的ですが、病状が進行すると、症状は体の両側に広がります。
筋力低下、体重減少、筋萎縮が一般的です。
末期には、筋肉の麻痺が起こります。
なおALSは視覚や聴覚などの感覚には影響を与えませんが、腸や膀胱のコントロールは、病気の後期には影響を受けることがあります。
通常ALSの生存期間は2~5年ですが、20%の人が5年以上、10%の人が10年以上、ALSとともに生きています。

ALSに伴う合併症

ALSの合併症として、呼吸障害言語障害嚥下障害認知機能障害などがあります。
呼吸をコントロールする筋肉が時間の経過とともに弱くなり、呼吸がより困難になります。
そのため肺炎のリスクが高まり、症状が進行すると、最終的には呼吸を補助するために人工呼吸器が必要になることもあります。
口やあご、のどの筋肉が衰え、動きが悪くなることがあります。
その結果自分の言いたいことを話すことが難しくなることがあります。
重症の場合、言葉を発することができなくなる人もいます。
ALSは通常、咀嚼と嚥下に影響を及ぼすため、食事が困難になります。
食事が困難になり、ALSによってカロリーの消費が増加するため、急激な体重減少が起こることがよくあります。
ALSでは、半分近くで認知機能が障害されます。
またALSでは制御不能な笑いや涙が生じることがあり、情緒不安定となります。

ALSの診断

ALSは、通常神経科の専門医によって診断されます。
特異的な検査はなく、診断の確定には数週間から数ヶ月かかることもあります。
筋力低下、筋萎縮などが進行することで疑われます。
ときに筋肉の電気的活動を評価するための筋電図、神経伝導速度の計測、MRIスキャンのほか、家族にALSの方がいる場合には、遺伝子検査が有用となる場合があります。

ALSの現在の治療

随意運動のコントロールが低下すると、さまざまな機能が影響を受ける可能性がありますが、その多くに対して、治療やサポートが可能です。
通常医師や専門家がチームを組んでALSの患者さんの治療にあたります。
ALSのチームには、医師や看護師のほか、理学療法士、作業療法士、言語療法士、栄養士、ソーシャルワーカーなどが加わります。
病状が進行すると、緩和ケアを専門とする医師が必要になる人もいます。

補助器具

装具、マットレス、車椅子などの補助器具は、身体を楽な姿勢にすることで痛みを軽減することができます。
状態によっては栄養チューブを用いた栄養サポートが必要な場合もあります。
発話が困難になると、コミュニケーションボードや電子的な意思伝達支援装置などが必要になることもあります。

進行を遅らせる薬物療法

ALSの治療薬として承認されているのは、リルゾールエダラボンの2種類です。
リルゾールは、グルタミン酸による特殊な神経損傷を軽減することで、呼吸器症状の進行を遅らせる効果が期待できます。
エダラボンは、酸化ストレスを軽減することにより、ALSの症状を改善します。
特にALSの初期段階において、ALSの進行を遅らせることが期待されます。
そのほかにもALSの症状を緩和するために他の薬剤が使用されることもあります。

ALS治療における再生医療の可能性

ALSに対する幹細胞を用いた治療は、臨床試験が進行中です。
ただし、現在の治療は進行を遅らせる段階に留まっており、完治を目指すにはさらなる臨床研究が必要です。
今後の研究の進展によってさらなる改善が期待されています。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)についてのまとめ

筋萎縮性側索硬化症(ALS)について、少し詳しく説明しました。
現在のところ、ALSを完治させる方法はありません。
しかし、薬物療法や支持療法によって生活の質を向上させることは可能です。
心配なことがあれば、医療チームと話し合うことをお勧めします。
適切な治療とサポートにより、快適に生活することが十分に期待できます。

よくあるご質問

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の4大症状は?
上肢麻痺:指先の麻痺、手の筋萎縮がみられます。
下肢麻痺:足の麻痺、転倒しやすくなる、筋萎縮などがあらわれます。
球麻痺:顔・舌・のどの麻痺、筋萎縮により、しゃべりにくい、口腔期嚥下障害、咽頭期嚥下障害などの症状がみられます。
呼吸障害:呼吸困難、肩で息をするなどの症状がみられます。

筋萎縮の原因は?
ALSでは、命令の乗り換えが起こる前角細胞から先の下位ニューロンと、脳から下りてくる上位ニューロンの両方が障害を受けます。
そのため、結果的に筋肉を動かすことが出来なくなってしまい、筋萎縮を惹き起こします。

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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