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カンナビジオールは神経変性疾患にどう作用する

           

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この記事を読んでわかること

CBDの概要がわかる
CBDが脳細胞に与える影響がわかる
パーキンソン病やアルツハイマー病に対するCBDの効果がわかる


近年国内でも流行するCBD。
大麻にも含まれる成分ですが、実は脳細胞に対して抗炎症作用や神経保護作用など、さまざまな有益な作用をもたらすことも知られており、パーキンソン病やアルツハイマー病の治療への応用も進んでいます
そこでこの記事では、神経変性疾患に対するCBDの作用や効果について詳しく解説します。

カンナビジオール(CBD)がエンドカンナビノイド系に与える影響とは?

カンナビジオール(CBD)がエンドカンナビノイド系に与える影響とは?
ここ最近日本でもカンナビジオール(CBD)含有商品がリラクゼーションアイテムとして流行していますが、そもそもCBDとはどのようなものなのでしょうか??
CBDはCannabis sativaの植物に含まれる化学物質であり、この植物に含まれるたくさんの化学物質を調合して作られる違法薬物がマリファナや大麻です。
大麻に主に含まれる化学物質はテトラヒドロカンナビノール(THC)とCBDであり、THCには中毒性があるため、日本国内では違法とされる成分です。
一方で、CBD含有商品については基本的に合法となります。
CBDは脳内で作用して鎮痛効果や抗炎症作用・抗痙攣作用・抗不安作用など、さまざまな作用をもたらします。
これは、CBDがエンドカンナビノイド系に影響するためです。
エンドカンナビノイド系とは、CBDが脳内で接合するCBD受容体と、元々体内に存在するCBD受容体に接合する内因性物質エンドカンナビノイド(アナンダミドや2-AGなど)、さらにはこれに関わる酵素の総称です。

体外から摂取したCBDは、脳内の主に基底核・海馬・大脳皮質・小脳に多く分布するCBD受容体に接合し、神経伝達物質の放出や抑制を促すことで、興奮効果や鎮静効果両方の側面を持ち合わせています。

パーキンソン病に対するCBDの効果と研究動向

近年、CBDが難治性疾患であるパーキンソン病にも有効であるという報告が散見されます。
パーキンソン病は大脳基底核の脳細胞が原因不明に変性し、ドーパミン分泌が枯渇することでさまざまな神経症状をきたす疾患です。
脳細胞にタウ蛋白などの異常タンパクが蓄積することが原因とわかっているものの、なぜそのような変性が起こるのかは不明であり、それ故に症状の進行を止める術がないのが現状です。
しかし、CBDはCBD受容体に結合すると、大脳基底核に作用してドーパミン作動性ニューロンからのドーパミン放出を促進するため、パーキンソン病の症状改善が期待されます。

一方で、CBDがパーキンソン病の治療薬として有意に改善をもたらすというエビデンスには乏しく、また高用量の使用はパーキンソン病に伴う振戦をはじめとする幾つかの運動機能障害を悪化させる可能性があり、注意が必要です。

アルツハイマー病へのCBDの作用と今後の可能性

パーキンソン病と同様、脳細胞の原因不明の変性によって主に記憶障害や人格障害が出現してしまう病気であるアルツハイマー病においても、CBDの有効性が示唆されてます。
アルツハイマー病では主に記憶に関わる海馬の脳細胞に、アミロイドβなどの異常タンパクが集積することで記憶障害などの症状をきたす疾患です。
CBDはこのアミロイドβ産生に関わる酵素、βセレクターゼの機能を抑制することで、アミロイドβの産生を抑制する可能性が示唆されています。
また、アミロイドβの前駆体であるアミロイド前駆蛋白APPそのものの産生を抑制することで、アミロイドβの集積を予防する効果が報告されています。

名古屋大学をはじめとして、国内でもCBDによる認知機能改善の研究がすでに始まっており、今後のさらなる知見がまたれる待たれるところです。

カンナビジオールと神経変性疾患に関するまとめ

今回の記事では、CBDの神経変性疾患に対する作用について詳しく解説しました。
リラクゼーションアイテムとして国内でも流通するCBDには、抗炎症作用や認知機能改善作用など、神経にとって有益なさまざまな作用が報告されています。
それらの作用を臨床に応用し、これまで難治であったパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患の新たな治療薬としても注目されています。
一方で、CBDにはさまざまな副作用もあるため、安全かつ効果的な使用については今後の知見が待たれるところです。
一方で、近年ではCBD以外にも神経変性疾患に対する新たな治療法として再生医療が大変注目されています。
ニューロテックメディカルでは、「ニューロテック®」と呼ばれる『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』も盛んです。
「ニューロテック®」では、脊髄や神経の治る力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
また、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「同時刺激×神経再生医療Ⓡ」によって、これまで改善の困難であった神経変性疾患の改善が期待できます。

よくあるご質問

パーキンソン症候群とCBDの関係は?
CBDは脳内の大脳基底核においてドーパミン放出を促す作用を有しており、ドーパミンの枯渇によってさまざまな神経症状をきたすパーキンソン症候群の症状を改善できる可能性があります。

パーキンソン病に一番効く薬は何ですか?
パーキンソン病では脳内におけるドーパミンの枯渇が生じるため、体外からのドーパミンの補充が効果的です。

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    <参照元>
    1:エンドカンナビノイド・システム|J STAGE:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsptsuppl/43/0/43_3-C-S31-1/_pdf/-char/ja
    2:カンナビジオールの治療効果とその作用機序|J STAGEhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jalliedhealthsci/9/2/9_112/_pdf
    3:カンナビジオール(CBD)|MSDマニュアル:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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