頭痛持ちの方が知っておくべき危険な頭痛の見分け方

危険な頭痛の前兆としての具体的な症状とは？

誰しもが一度は経験したことがあるであろう頭痛は、風邪や発熱で容易に起こりうる症状です。
一方で、髄膜炎や脳出血・くも膜下出血など、重篤な中枢神経疾患でもよく起こる症状であり、ただの風邪かと思って放置すれば、最悪の場合命を落とす可能性もあるため、十分注意すべき症状です。
頭痛は一般的に下記のように一次性頭痛と二次性頭痛に分類できます。

上記のうち、特に緊急性の高い頭痛は二次性頭痛であり、頭痛の原因となる疾患次第では命に関わります。
（参照サイト：頭痛とは｜日本頭痛学会)
そこで、頭痛の前兆として下記のような症状を認めた場合は二次性頭痛の可能性があるため、注意が必要です。

これらの症状を伴う場合や、頭痛に先行して上記のような症状を認める場合、放置すれば命を落とす可能性もあるため、早急に医療機関で精査すべきです。

くも膜下出血や脳腫瘍が疑われる場合の行動指針

くも膜下出血や脳腫瘍が疑われる場合、我々はどのように行動すべきなのでしょうか？
どちらの疾患も命に関わる重篤な病気であることに変わりなく、対応が遅れれば仮に命が助かっても重篤な神経学的後遺症を残す可能性のある疾患です。
しかし、くも膜下出血や脳腫瘍では取るべき対応も異なります。
まず、くも膜下出血の場合は脳内の動脈が破綻することで急速に出血する病気であり、放置すると頭蓋骨の中に溜まった血腫が正常な脳を圧迫し虚血に陥るため、早急な対応が求められます。
くも膜下出血全体の死亡率は約10〜67％と報告されており、非常に致死率の高い病気であるため、必ず疑わしい場合は救急車を呼んで適切な医療機関を受診しましょう。
（参照サイト：クモ膜下出血　概説｜日本神経治療学会)
一方で、脳腫瘍の場合は脳の中で発生した腫瘍が徐々に大きくなるため、発症早期に自覚症状がない状態で発見することは困難です。
腫瘍の発症部位にもよりますが、腫瘍の増大に伴い頭痛や嘔気・嘔吐、麻痺、痺れ、構音障害や嚥下障害、眼球運動障害など神経症状をきたすことで発見されます。
良性の腫瘍であれば手術で切除しきれれば元の健康な状態に戻れますが、悪性度の高い腫瘍の場合は早期に切除しないと転移して生命予後が脅かされるため、やはり注意が必要です。
以上のことより、くも膜下出血と脳腫瘍では対応の緊急度が異なり、くも膜下出血の方がより迅速な対応が求められる一方で、両者ともに早期発見が生命予後にとって重要である点は共通しています。

早期受診で命を守る！医療機関を受診すべきタイミング

頭痛持ちの方の場合、普段と違う、突発的で衝撃的な痛みの頭痛を自覚したら早期に医療機関を受診すべきです。
特に脳出血やくも膜下出血など、血管の破綻によって生じる頭痛は片頭痛や群発頭痛などの一次性頭痛と比較して頭痛が突発的に生じ、いまだかつて経験したことのない痛みであることが多いです。
また、中枢神経系の疾患による二次性頭痛の場合は、頭痛とともに麻痺やしびれ、意識障害、眼球運動障害などの神経症状を併発することも多いため、このような場合も早期に医療機関を受診しましょう。

まとめ

今回の記事では、頭痛持ちの方が知っておくべき危険な頭痛の見分け方について詳しく解説しました。
頭痛はさまざまな疾患で生じる症状ですが、中には脳出血やくも膜下出血など、命の危険性を伴う疾患によって発症している可能性もあるため、注意が必要です。
早期に医療機関を受診する必要のある頭痛としては、麻痺やしびれ・意識障害などの神経症状を伴う場合や、これまで感じたことのない激しく突然の痛みの場合はリスクが高いため注意が必要です。
対応が遅れれば重篤な後遺症を残したり、最悪死に至る可能性もあります。
現状では重篤な後遺症が残った場合に改善する術はリハビリテーション以外になく、仮にリハビリテーションを行なってもこれらの後遺症を根治することは困難です。
そのため、少しでも懸念がある時は早期に医療機関を受診しましょう。
一方で、近年では脳出血やくも膜下出血の後遺症に対する新たな治療法として再生医療が大変注目されています。
ニューロテックメディカルでは、「ニューロテック®」と呼ばれる『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』も盛んです。
「ニューロテック®」では、狙った脳・脊髄の治る力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
また、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「同時刺激×神経再生医療Ⓡ」によって、これまで改善の困難であった脳出血やくも膜下出血に伴う後遺症の改善が期待できます。

よくあるご質問

警告頭痛とは何ですか？

警告頭痛とはくも膜下出血の前兆となる症状であり、くも膜下出血の原因である脳動脈瘤の微小な出血によって生じる急激な頭痛です。
痛みの強さや吐き気の有無などは人によって異なります。

頭痛が緊急性が高いかどうかの判断方法は？

頭痛が緊急性が高いかどうかの判断方法は、頭痛の出方や痛みの激しさです。
発症が突発的であったり、これまで経験したことのない痛みの場合は緊急性が高い可能性があるため、注意が必要です。