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物忘れが酷い場合いつ医師に相談すべきか

           

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この記事を読んでわかること

普通の忘れ物と病的な記憶障害の違いは何か
物忘れの原因として考えられる脳の病気にはどのようなものがあるか
物忘れがある場合、いつ専門家の診断を受けるべきか


物忘れや記憶の衰えは、加齢や睡眠不足などによって起こることがありますが、中には記憶障害を呈する深刻な脳の健康の問題が隠れていることがあります。
今回の記事では物忘れと脳の健康に関する基本的な情報について解説し、いつ医師に相談すべきかについて考えていきます。

普通の忘れ物と病的な記憶障害の違い

物忘れ
物忘れは誰にでも起こりうるものです。例えば、鍵の場所を忘れたり、用意していた言葉が出てこなかったりすることはよくあります。
これらは通常、一時的なもので、疲労やストレスなどが原因となっていることがあります。
しかし、注意が必要なのは、これらの症状が長く続き、そして日常生活に支障をきたす場合です。
それではまず、普通の物忘れと病的な記憶障害の違いについて述べていきましょう。

頻度と程度

普通の忘れ物
特定の状況やストレス、睡眠不足、疲労などが原因で起こることがあります。
頻繁ではなく、一般的には生活に大きな影響を与えません。
病的な記憶障害
これは持続的で進行的な症状であり、日常生活において重大な支障をきたすことがあります。
例えば、仕事や家庭の運営に支障をきたす、人とのコミュニケーションが難しくなるなどの症状が見られます。

体験したことを覚えているかどうか

加齢などによる物忘れ
体験したこと自体は覚えています。
しかし、朝ごはんのメニューなど、体験の一部を思い出せないということがあります。
認知症による物忘れ
体験の全てを忘れてしまいます。
例えば、朝ごはんを食べたことそのものを思い出せません。

物忘れの自覚

加齢などによる物忘れ
物忘れをしている自覚はあります。
認知症による物忘れ
物忘れをしている自覚は、初期の段階ではあることもありますが、次第になくなっていきます。

症状の進行・日常生活への支障

加齢などによる物忘れ
症状の進行はとてもゆっくりとしています。
また、日常生活への支障も深刻なものではありません。
病的な記憶障害
症状が持続的で進行的であり、時間の経過とともに悪化する可能性があります。
また、日常生活にも支障が現れます。

物忘れの原因として考えられる脳の病気

それでは、物忘れの原因となるような病気について述べていきます。
脳の病気によって病的な物忘れが起こっているかどうかは、頭部CTやMRIなどの画像検査や、長谷川式簡易知能評価スケールなどの神経心理学的検査によって評価されます。

アルツハイマー病

アルツハイマー病は、進行性の神経変性疾患であり、主に高齢者に見られます。
この病気では、脳の中で異常なタンパク質がたまり、神経細胞が破壊されることで物忘れや記憶の喪失につながってしまいます。

脳血管障害

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害が起こると、脳への血液供給が減少したり、途切れてしまいます。
そのため、脳の一部が損傷を受けることがあり、物忘れや記憶の悪化が引き起こされることがあります。

軽度認知障害 (MCI)

MCIは、通常の老化よりも軽度の認知機能の低下を示す状態で、アルツハイマー病などの進行性な認知症の前段階とされています。
物忘れが主な症状の一つとなります。

パーキンソン病

パーキンソン病は主に運動症状が特徴的ですが、認知症症状も発生することがあり、物忘れがその一部となります。

いつ専門家の診断を受けるべきか

それでは、いつ医師などの専門家の診断を受けるべきか解説していきます。
以下の4つの場合が挙げられます。

日常生活に影響を与える場合

物忘れや記憶の衰えが日常の生活に影響を与える場合です。
例えば、予定を忘れがちで仕事の継続が難しくなったり、家庭生活を送ることが難しくなってきた場合は、早急に医師に相談しましょう。

症状が進行性の場合

物忘れが進行的に悪化している場合、例えば、同じ質問を繰り返しする、日常のルーティンが理解できなくなるなどの兆候が見られる場合は、医師に相談する必要があります。

他の症状が同時に現れる場合

物忘れに加えて、注意力散漫、言葉が出にくくなる、感情の変化など、他の脳の機能に関連する症状が同時に現れる場合は、医師の診察を受けるべきといえます。

高齢者の場合

特に高齢者の場合、物忘れが認知症やアルツハイマー病の初期症状である可能性があります。
アルツハイマー病では早期発見が重要なため、症状が見られたら迅速に医師に相談しましょう。

まとめ

物忘れや記憶の衰えは脳の健康に関するサインかもしれません。物忘れが脳の病気によるものであっても、早期診断と適切な治療があれば、多くの場合、改善が期待できます。
一方で、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害の後遺症によって認知機能障害が起こってしまうこともあります。
そこで、当院では『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
そして、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『脳の治る力を高める治療』であるリニューロ®を開発しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療、骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリにて『脳の治る力を高める治療』です。
脳卒中の後遺症に対する再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

よくあるご質問

脳に物忘れをもたらす病気は?
物忘れの原因となる病気、すなわち認知症の原因となるものとしては、アルツハイマー病が最も多く、認知症の7割を占めています。その次の原因としては、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が元となる血管性認知症です。

物忘れがひどくなる原因は何ですか?
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病によって認知症のリスクが高まることが知られています。そのため、減塩や運動、バランスの取れた食事をとるなどの生活習慣改善に努めることが大切です。

<参照元>
知っておきたい認知症の基本 – 政府広報オンライン:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201308/1.html
神経心理学的検査.医学検査.2017:66(2);11-21:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jamt/66/J-STAGE-2/66_17J2-3/_article/-char/ja/
【特集】物忘れが多い 原因となる病気(認知症など)と予防・対処法:https://www.nhk.or.jp/kenko/special/monowasure/sp_1.html

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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