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多発性硬化症による睡眠障害の治療と対策

           

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この記事を読んでわかること

この睡眠障害に対する薬物療法と効果
非薬物療法の選択肢とその実践方法
睡眠の質を改善するための日常生活の工夫


この記事では多発性硬化症による睡眠障害の治療と対策について解説します。
多発性硬化症は、神経症状がメインですが、睡眠障害もよくある症状です。
睡眠障害は多発性硬化症の神経症状を悪化させたり、QOLを低下させたりするため、適切な治療が重要です。
睡眠衛生を整えることが基本ですが、改善しない場合は薬物治療を必要とします。

この睡眠障害に対する薬物療法と効果

この記事ではこの睡眠障害に対する薬物療法と効果について解説します。
多発性硬化症の患者さんは、全身倦怠感、疼痛、神経症状による不快感から、睡眠障害を来たしやすい傾向にあります。
睡眠障害は、多発性硬化症の神経症状を悪化させるので、適切な薬物治療が重要です。
使用頻度が高い薬物は睡眠導入剤です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は短期使用で用いられることが多いです。
依存性や眠気などの副作用があるので、長期使用は避けた方が良いでしょう。
次に、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬です。
依存性が低く、眠気の副作用も比較的少ないので、比較的安全に使用することができます。
でも長期使用には注意が必要です。
うつ症状がある場合は、抗うつ薬の使用を検討します。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)は、うつ症状の軽減と共に、睡眠の質の向上に寄与します。
さらに、体内の睡眠ホルモンであるメラトニンの働きを調整すると眠りの質が向上します。
そのため、メラトニン受容体作動薬が使用されることもあります。
薬物療法には副作用が伴うことがありますので、医師と相談し、自分に合った薬を選びましょう。

非薬物療法の選択肢とその実践方法

この記事では非薬物療法の選択肢とその実践方法について解説します。
非薬物療法は、薬の副作用を軽減したり、生活の質を向上させたりするので重要な働きがあります。
具体的には、運動療法栄養管理があります。
運動療法は、筋力と柔軟性を維持し、疲労を軽減する効果がありますので非薬物療法として、最も重要です。
でも、多発性硬化症の患者さんは気をつける点があります。
一般的に疲れやすく、体温の上昇により、一時的に症状が悪化したり、また、日によって体調が変動したりすることが多いです。
そのため、運動中の自覚症状に注意するとともに、運動後に症状が悪化してしまうような過度の運動は避けましょう。
また、体温の上昇に伴い一時的に神経症状が悪化することがあるので、体温が上昇しないように運動強度を調整する、運動時の室温に注意する必要があるでしょう。
栄養管理として、三食バランスのとれた食事を心がけましょう。
抗酸化物質が豊富な食物は、一般的に体の健康状態を向上させますので意識して取りましょう。
果物、野菜、全粒穀物がお勧めです。
加工食品やファーストフードなどは体内に炎症を惹起し、健康を損ねる可能性があるので避けた方が無難です。

睡眠の質を改善するための日常生活の工夫

睡眠の質を改善するための日常生活の工夫
この記事では睡眠の質を改善するための日常生活の工夫について解説します。
まず基本として、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることで、体内時計を整えることが重要です。
昼寝の摂りすぎには気をつけましょう。
摂るとした場合、30分程度の短い昼寝にとどめましょう。
長時間となると、夜眠れなくなります。
また、週末も含めて一貫性を保つことが重要です。
次に、睡眠環境を整えることです。
寝室は、静かで、暗く、快適な温度を保つことが理想です。
遮光カーテンや耳栓などを利用して、外部の光や音による刺激を最小限に抑えましょう。
マットレスや枕などの寝具は、自分の体に合う快適な寝姿勢を保てるものを選びましょう。
清潔に保つことも大切です。
寝る前にはリラックスするための習慣を取り入れると良いでしょう。
例えば、就寝前に温かい風呂に入る、静かな音楽を聴く、読書をするなどが効果的です。
注意点として、就寝前には、スマートフォンやタブレットなどの電子機器の使用は避けましょう。
電子機器から発せられるブルーライトは脳を活性化させるため、睡眠を妨げることが多く、睡眠の質が下がります。
寝る前の1時間前からは、これらの機器の使用を控えましょう。

多発性硬化症による睡眠障害についてのまとめ

今回の記事では、多発性硬化症による睡眠障害の治療と対策について解説しました。
多発性硬化症は徐々に神経が損傷する疾患です。
これまでの医療では、高度に損傷した神経を蘇させることは非常に難しいです。
そのため、新たな治療法として、再生医療が注目されています。
脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害が治ることを当たり前にする取り組み」も盛んです。
ニューロテックメディカルでは、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
さらに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「再生医療×同時リハビリ™」があります。
これらの治療法は、多発性硬化症の後遺症に悩む患者さんに期待を持てる治療となります。

よくあるご質問

多発性硬化症は風呂に入っちゃだめ?
一概に回答はできません。個人の症状によって異なります。
風呂に入ることで体温が上昇し、一過性に神経症状が悪化する場合があることがあります。
この状態を「ウートフ現象」と呼びます。
風呂に入る以外でも体温が上昇する場面では起こりますので注意が必要です。

多発性硬化症で食べてはいけないものは何ですか?
完全に避ける必要がある食品は医学的に証明されていません。
したがって、特別な食事制限は必要ないでしょう。
バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

<参照元>
・難病情報センター:https://www.nanbyou.or.jp/entry/3806
・ノバルティスヘルスケア:https://www.healthcare.novartis.co.jp/multiplesclerosis/life/rehabilitation

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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