慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状と治療 | 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状と治療

           

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この記事を読んでわかること

慢性炎症性脱髄性多発神経炎とは
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の治療と後遺症


人の神経には中枢神経と末梢神経があります。
中枢神経には脳や脊髄があり、それらから枝分かれして体に分布するのが末梢神経です。
神経の疾患には様々な種類があり、主に中枢神経が障害される疾患と主に末梢神経が障害される疾患がそれぞれあります。
この記事では、主に末梢神経が慢性的に障害される「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」について紹介します。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎とは

神経細胞
慢性炎症性脱髄性多発神経炎は主に末梢神経の「髄鞘」が障害される疾患です。
はっきりとした病因は不明ですが、免疫の関与が推定されています。
髄鞘というのは人の正常な神経細胞に含まれる構造で、神経を伝わる電気信号を効率よく伝える役割を担っています。
髄鞘に障害が起きると神経の電気信号が伝わるのが遅くなったり、間違って伝わったりするようになることで、症状が発生します。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の特徴は、慢性的に経過することです。
治療を行わなければ症状は長期間持続し、悪化する可能性があります。
国内には約5000人の患者さんがいるとされ、男性にやや多い傾向があります。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状

末梢神経の障害により、運動麻痺や感覚障害といった症状が起こります。
初期では足がしびれる、少しふらつくなど軽度の症状であるものの進行すると足が動かない、腕が上がらないといった状況になります。
日常生活における体の動作がままならなくなり、杖や車椅子など生活の補助が必要になります。
運動の麻痺が長期間に及ぶと筋肉は痩せ、体力や免疫力の低下につながります。
同じように末梢神経の障害により運動麻痺、感覚障害が発生する疾患にギラン・バレー症候群があります。
ギラン・バレー症候群では1ヶ月以内に症状のピークを迎えるなど短期の経過であることが多いのに対して、慢性炎症性脱髄性多発神経炎では2ヶ月を超え長期の経過となることが一般的です。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎の治療と後遺症

慢性炎症性脱髄性多発神経炎は自分の免疫が関わる疾患であると考えられているため、初期の治療には免疫をコントロールする薬剤が使用されます。
ステロイドや免疫グロブリン、血液浄化療法といった治療法です。
これらの強力な治療を早期に実施することで症状の進行を抑え、神経の障害を最小限にすることができます。
しかしそれで治療が終わるわけではなく、慢性的に経過する疾患であるため多くの患者さんは継続的に治療を受ける必要があります。
治療が遅れた場合や症状が重い場合、神経の障害が強いため後遺症が残ることになります。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の後遺症には歩きづらい、腕が上がりづらい、箸が使いづらい、手足のしびれなどがありどれも生活に直結した症状となります。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎に対する再生医療

神経の疾患による障害は、一度確定すると完治するのは非常に難しい状況となります。
神経は回復力に限りがあり、自然に再生してくれることはないからです。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎に対する治療は炎症をコントロールし、神経の障害をできる限り軽くしようとする治療であり、傷ついた神経を修復するものではありません。
神経そのものを治療するということを目的の一つとした治療に、再生医療があります。
再生医療はあらゆる分野に応用される可能性がある治療法であり、神経の治療も例外ではありません。
再生医療では神経などの元になる「幹細胞」を治療に使用します。
体内に移植された幹細胞は増殖し、神経に成長することで神経の機能を再生することが期待されています。
ニューロテックメディカル株式会社では、「ニューロテック®」として脳卒中・脊髄損傷・神経障害などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、再生医療の効果を高める取り組みを行っています。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎に対しては、再生医療と最先端のリハビリテーションを組み合わせることで最大限の機能回復を達成できると考えています。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状にお悩みの患者さんやご家族の方は、ぜひご相談ください。

まとめ

末梢神経の難病である慢性炎症性脱髄性多発神経炎について解説しました。
神経の難病は治療が難しく、特に本疾患は慢性的に経過するという特徴があります。
専門的な治療を継続するとともに、後遺症に対しては再生医療の効果に注目していきましょう。

よくあるご質問

慢性炎症性多発性神経炎とは?
末梢神経が侵される疾患であり、神経の信号を効率よく伝えるための「髄鞘」が障害され、運動麻痺や感覚障害が起こります。慢性的に経過することが特徴で、継続的な治療が必要になります。難病に指定されています。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎の予後は?
慢性的に進行する場合や、再発を繰り返す場合が多いため徐々に筋肉がやせて体力が衰えていきます。肺炎などの呼吸障害や床ずれなどが原因となり命を落とすケースがあります。一方で自然に症状が落ち着く例も存在します。

<参照元>
・「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」難病情報センターホームページ
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4089

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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