脊柱管狭窄症の運動とリハビリ療法の効果的な方法 | 脳卒中・脊髄損傷|麻痺痺れなど神経再生医療×同時リハビリ™で改善

脊柱管狭窄症の運動とリハビリ療法の効果的な方法

           

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この記事を読んでわかること

脊柱管狭窄症とは?
脊柱管狭窄症の運動療法
運動で注意すること


脊柱管狭窄症は、加齢による組織の変性で神経が圧迫され、脚のしびれや痛みが生じる疾患です。
最近は情報番組などでもよく扱われ、名前が知られるようになりました。運動が良いと知っている方も多いと思いますが、何をすればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。
この記事では脊柱管狭窄症の運動療法を具体的に説明します。

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症は骨や椎間板、靱帯の変性などにより、腰部の脊柱管(脊髄が入っている空間)や椎間孔(脊髄から体に向けて神経が出ていく穴)が狭くなり、症状が出る疾患です。
変性の最も多い原因は加齢とも言われています。
特徴的な症状は、腰や脚の痛み、疲労感、しびれ、間欠性跛行(歩き始めは症状がないが、歩行距離が長くなるにつれ症状が出て、歩けなくなってしまうこと)です。
間欠性跛行は動脈硬化で脚の血流が悪くなることでも生じますが、脊柱管狭窄症の場合は、背中を丸めることで改善することが特徴です。
軽症~中等症の場合、保存的加療(鎮痛薬やリハビリ・運動療法)で50%ほどは良好な経過をとると言われています。
重症の場合は自然経過での改善は難しく、手術療法の適応となります。

脊柱管狭窄症に効果的な運動の種類

脊柱管狭窄症のリハビリや運動療法は、腰や脚の痛みの緩和や歩行能力などの機能の改善に有効とされています。
QOL(Quality of life;生活の質)の向上にもつながり、コストがかからないため、ガイドラインでも行うことを推奨されています。
また、脊柱管狭窄症は高血圧や糖尿病とも関わっていると言われているので、運動することで体の中から健康に向かうことができます。
簡便に行えて、かつ負担のないものとして以下の運動を試してみましょう。

【腹筋】
まず、仰向けになり、膝を立てます。
次に図のように両手を太ももを沿わせて、膝まで伸ばします。
このときに息を吐きながら、おへそを覗き込むように頭を上げましょう。
肩を浮かす程度でよく、背中全体を持ち上げる必要はありません。
10回を1セットとして、2-3セットを目安に行いましょう。
腹筋

【ヒップアップ】
同じく、仰向けになり膝を立てます。
次に息を吐きながら、お尻を持ち上げます。
おへそを高いところに持ち上げるイメージです。
10回を1セットとして2-3セット行いましょう。
ヒップアップ

【猫のポーズ】
四つ這いになり、①→②のように背中を丸める動作を行います。
①の姿勢では背中を反らしすぎず、ゆっくりと息を吐きながら②の姿勢になりましょう。
それぞれ3-5秒ずつ時間をかけて、10サイクル行いましょう。
猫のポーズ

脊柱管狭窄症に効果的な低負荷運動

運動療法は、脊柱管狭窄症の痛み軽減や機能回復に不可欠です。
特に、ウォーキングや水泳、サイクリングなど低負荷の運動が推奨されます。
腰を反らすような動作や激しい運動は、症状の悪化を招くため避けましょう。
また、運動前後のストレッチは、筋肉を柔らかくし、負担を軽減する効果があります。

注意が必要な運動と姿勢(注意・禁忌)

いくら運動が効果があると言っても、腰や脚の痛みがひどい、薬を飲んでも改善しない時に無理に運動療法を行う必要はありません。
痛み無く動ける範囲で日常生活を営んでください。日常生活のなかでは、重いものを床から持ち上げる、背中を反る動きは避けるようにしましょう。
どうしても行わなければならない場合は、ゆっくりと注意深く行いましょう。
脊柱管狭窄症は加齢に強く関係する病気です。
糖尿病、心臓病などの診断を受けている場合には必ず内科のかかりつけ医とご相談ください。
また、足首があがらない、感覚がいつもより悪いなど新たな症状が出た際は、必ず受診するようにしてください。

脊柱管狭窄症と再生医療

脊柱管狭窄症では症状が重い場合は手術の適応となります。
手術では神経圧迫の原因である椎間板を摘出するのですが、取り出した椎間板の部分に間葉系幹細胞を利用したゲルを注入するという治療が研究されています。
また、一般に障害された神経は回復しにくいことが知られています。
脊柱管狭窄症は人により手術を行っても後遺症が残る方がいます。
そこで期待されるのが再生医療です。
当院では同じく脊髄が障害される脊髄損傷の患者さんに対し、幹細胞点滴(ニューロテック®)という再生医療を行っています。
脊髄の損傷部を同時に刺激する再生医療(ニューロテック®)で、『脳・脊髄の治る力(可塑性)』を高め、さらに集中的なリハビリを「再生医療リハビリ®」として行うことで後遺症の軽減を目指しています。
脊柱管狭窄症に対する再生医療はまだ研究段階であり、今後も注目されています。

脊柱管狭窄症のリハビリについてのまとめ

今回の記事では脊柱管狭窄症のリハビリ、運動療法について解説しました。無理のない範囲での運動療法を行い、快適な生活を送りましょう。また、脊柱管狭窄症の再生医療にも今後注目したいです。

よくあるご質問

脊椎狭窄症の禁忌は?
背中を過度に反る動きや急に重たいものを持ち上げる動きは避けるようにしましょう。症状が強いときに無理に運動する必要はありません。また、高血圧などの合併している方は内科の先生とも相談してください。

腰椎狭窄症の運動は?
ストレッチや腹筋群の筋力トレーニングが有効とされています。痛みの出ない範囲での歩行、ヨガの猫のポーズや軽い腹筋、ヒップアップ(膝を立てて寝た状態からお尻を上げる)は負担もなくおすすめしやすいです。

<参照元>
腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン2021(改訂第2版)
https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001278/4/lumbar_spinal_stenosis.pdf
腰部脊柱管狭窄症手術患者を対象とした間葉系幹細胞とバイオマテリアルを用いた再生医療の医師主導治験を開始
https://www.amed.go.jp/news/release_20220419-02.html

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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